少年、少女達の戦い
結果的に捕まった俺は吹雪に”はなせえええええ”ともがいていると
吹雪は少し考えたあとしぶしぶ俺を話してくれた
あぁ~し、死ぬかと思った、
その瞬間
サッと、俺と吹雪の間を何か黒い物体が通り抜けた
そして、なにが起こったのか、認識できなかった俺の耳元にいきなり
息がかかった
「やぁ、君が神崎ユウキだね」
言われたあとやっと状況が理解できた俺は、とっさに相手との距離をとった
隣をみると、やはり、吹雪も同じ状況だった
ていうか、
「誰だよテメー、つか、なんで俺の名前しってんだよ!?」
「人に名前聞くときは、まず自分からでしょ?」
ムカ
「いちいち、細かいことはいいんだよ!、つか、お前俺らの名前しってんだから
聞く必要ねーだろ!?」
と、少しキレ気味で言ったら”そんなに、怒んないでよ~”と、ヘラヘラ
笑いながら言われたので、更にムカついて睨んだ
「はいはい、しょうがないなー、教えればいいんでしょ
僕の名は黒木幽谷」
そういうと、少し口元をニヤとさせた
「お前らを知っている理由は
お前らが俺のターゲットだからだよッ」
その瞬間
ビュン
!?
黒木は、自身のナイフのように鋭い爪を1mくらいのばし、ゆっくりとこっちに
向かってきた
爪がのびる瞬間、あまりにもはやすぎて、目に追えなかった
黒木が一歩歩くことに
俺らが一歩下がる
それを繰り返していたら
ドン
いつの間にか、後ろが壁だった
「あらら~、もう逃げられないね」
ゾク
目をカッと開いて、口だけが、アハハと笑ったその顔は
今の俺には恐怖心しか与えなかった
怖くて、早くこの場から逃げ出したくて、俺は壁を登った瞬間
黒木は一瞬で、左の爪を元に戻し、右の爪を2mまで伸ばして、
俺の首元に当てた
俺の首元から赤い液体が、ツーと流れるまで、俺は理解できなかった
「動いたら、どうなるかわかってるよね?」
動いたら、間違えなくやられる
目を閉じて、心を落ち着かせた
「きゃぁぁあぁぁぁあぁ」
いきなりの悲鳴にびっくりして目をあけた俺はとっさに
声がした方を見た
っ!?
その光景とは
黒木が、吹雪を押し倒し、その上にのり、
俺を抑えている手と逆のほうの手で力いっぱい
吹雪の首を絞めていた
締められている吹雪は、酸素が体に入らないため、
抵抗できずにぐったりとしていた
それでも、黒木は首を絞めていた
あんな、幼馴染みなんて、いなくなったって・・・
いや、違う
あんな、やつでも、
毎日、毎日、ユウキ様うるさいやつで
正直、嫌いだ
嫌いでも
たった一人の
俺の大切な幼馴染みだから
くそっ
こんなに、こんなに、嫌いなのに
なんでだろうな
「その手を、吹雪をはなせ、黒木いいいいいいいいい」
こんなに、守りたいと思うのは
お前のためにこんなに大声が出るとはおもわなかったぞ
「よく言った、ユウキ、あとは俺にまかせろ」
俺の上に人が飛んでいた