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viterbism

便利屋は屑拾いだ。

少なくとも、私のように特定の組織に所属せずにクエスト報酬で日銭を稼ぐ者にとっては。


今、私は事務所にいる。

ベッド代わりにもなるソファ。その正面にはテーブル。シャワー・トイレ付。二口のガスコンロのキッチン。口止め止め料を払わないと何も喋らない。いくつかの"白物"はまだ飯を食えているらしい。玄関のドアの風穴は配達員(ボランティア)によって長い年月をかけて催促状で補修されている。

素晴らしく経済的なソファに体重を預け、とっくに減価償却の終わったタブレットの液晶ディスプレイを指先で何度もなでる。

つ、つつ、つ、と、液晶の表面にある不本意に舗装された音響道路と爪の衝突は、実際に聞こえているのか認知が作り出しているのかわからないほど小さい音を伴っている。


フリーランスの便利屋が金を稼ぐにはいくつか方法がある。

そのうちの一つは、クエストをマッチングするプラットフォームから依頼を受けることだ。


『■庭の草むしり

 固定報酬:8,000エソ』

『■ペロの捜索

 固定報酬:70,000エソ』


今日もいつも通り割のいいクエスト――適正さえ合えば――が縦に積みあがっている。

シッ、シッ。

見せびらかすような速さの【ゴー・アウェイ】ジェスチャでクエストを画面外に追い払うと、代わりが行列からやってくる。


このゴミの山から、売り物になる屑鉄を拾い上げるような作業。

便利屋は屑拾いだ。


――ある平日の昼下がり。


「だったら!とにかく始めてみないと」


つけっぱなしにしていたテレビが人形を顔に張り付けて捲し立てる。


「とにかくって言っても、今すぐここから走り出そうってわけじゃない」

「家に帰って靴を履き替える時間くらいはあるはずだ」


こんな日の教育的な番組は"ある童心"を思い出させる。


「俺の故郷に【財布は分けられない】ってことわざがある」


日本の首都はロンドンです。フィクションだ。

日本の首都は京都です。地元愛が強いのだろうか。

日本の首都は東京です。正しくはないが、便宜上は、まあいいだろう。

はははははははははです。。


言葉は――摩擦抵抗を無視するとしたら無限だ。

組み合わせもさることながら、驚くべきことに誰も見たことがない生物にすら(なまえ)が用意されている。


この宝の山から、使い物にならない屑鉄を拾い上げるような作業。

物書きは屑拾いだ。

少なくとも――

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