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隣はきつね

登場人物


氏名:黒井 結花

ふりがな:くろい ゆいか

コメント:主人公


氏名:白鳥 咲良

ふりがな:しらとり さくら

コメント:結花とは小学生のころから腐れ縁。結花と仲が悪い。キツネ耳。


氏名:黒洞 ひかり

ふりがな:こくどう ひかり

コメント:結花とは1年の頃同じクラス。イヌ耳。

私は黒井結花くろい ゆいか

昔はあだ名で略して「ろいか」って呼ばれてたりもしたけど、

今はそう呼ばれることはほとんどない。


今日から高二になった。

新たなクラスと新たな顔ぶれにわくわくだ。


「また君か、最悪」

浮ついた気分はすぐに壊れた。

この気持ちを声に出しそうなのを堪え、見なかったことにして席に着いた。


黒髪ロングで......狐耳。

コイツは白鳥咲良しらとり さくら

昔からの腐れ縁で何か口論が多い。

別に嫌いでは無いけど気が合わない。

多分あっちも同じ。


「おはよー、席隣だね。よろしく」

「ってまたアンタ?」

「はーっ、うそでしょ......」

奴も気づいた。


「......」

関わりたくないので黙っておこうかな。


「......何か言いなさいよ」

急かされたので仕方なく返事しておく。


「あーあ、せっかくの新学期なのに台無しだよ」

「は?こっちだってそうなんだけど」


すると結花の後ろの席にいる生徒が心配そうに声をかけた。


「結花どうしたの? 2人って仲悪いの?」

この子は黒洞こくどうひかり。

私が一年のとき同じクラスだった。


「そうなの。コイツとは昔からの腐れ縁でさ、犬猿の仲みたいな?」

すると咲良はニヤつきながら言う。

「ふーん、じゃあアンタは猿かい」

「なんだと、調子こくなよこの野郎」


ひかりは2人の仲裁に入る。

本当にこのふたり仲が悪いんだということを理解したようだ。


ホームルームと自己紹介の時間が過ぎて休み時間となった。


咲良がひかりに尋ねる

「ひかりの耳は、えーっと、犬?」

「うん!そうだよー!わんわん」

「咲良はきつね?」

「そうそう。こやーん」


奴がひかりを取り込んで仲良くなり始めている。

ケモミミ同士でケモミミの話で盛り上がっている。

そんな状況に危機感と焦りを感じる。


「ひかりは一年のときコイツと同じクラスだったの?」


咲良は私に指を刺して尋ねる。コイツよばわりするんなよ。


「あ、うん。前の席近くていつの間にか仲良くなっていつも一緒だった!」

「短気で負けず嫌いで大変だったでしょ、口も悪いし」

「他人に悪口を吹き込んむんじゃねえ!」

「事実でしょ?」

「そんなことないよ、一緒にいて楽しかったし」 


ひかりは少し納得しながらも、私の良さをフォローしてくれた。ありがとう。

ひかりに感謝をして咲良に言う。


「おい、しゃくら......じゃなくて、咲良」

やば、舌を噛んで変な発音になってしまった。


「何、しゃくらって。舌足らずでかわいいね。」

「うっせーよ!」

「普段言葉遣いが悪いアンタにも珍しくかわいいところがあるんだね」

もうその話はいいだろ。しつこいなコイツは。


「まあいい。とにかくそうやって他人を巻き込んで悪口言うの性格悪いからやめた方がいいよ。性悪女狐さん。」

「なんですって」

図星を突かれたアイツは悔しそうな顔してケモミミをピンと上に張り詰めた。


「ほんと口悪い!一言余計!もう私に構ってこないでよね」

「当たりめーだ!こっちだって構って欲しくねーよ」


なんやかんやで咲良との停戦協定は結ばれた。

相互不干渉を貫くつもりではあるが、中立国経由でのやり取りは続くみたい。


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