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親友様の手の平にて1

全て会話文です。


お酒は20歳になってから。

自身の許容量を守り楽しく飲みましょう。

『眼鏡キャラってさ、腹黒で副リーダー的なのが多いよね』


『よくある腹黒眼鏡キャラのイベントってなんだっけ……』


『いやあれは副委員長が腹黒眼鏡の称号を与えられているだけであって、眼鏡関連のイベントってなくない?』


『そうね……少なくとも【ヒロインに眼鏡叩き壊されて(ふむ、変わった子ですね……)で好感度アップ】はあんまり耳にしないね』


『探せばあるかもしれないけど多分ネタゲー』


『じゃあ採用するか』


『採用すんの!?』


『つまりアレだな、眼鏡は見た目の印象を固定するファクターであって、そのキャラの中身を構成するものではないってことね』


『難しいこと言い出した』


『つまり、眼鏡の種類さえ変えれば性格は好き放題出来るってことよね! よっしゃ、いける気がする!』


『いいねーどんな眼鏡キャラ?』


『とりあえず同じ部署にひとり』


『あ、部署内だけでの攻略じゃないんだ?』


『そんな傍で恋愛イベントされまくったらモブが迷惑すぎる。私がモブなら異動申請する』


『突然のリアル』


『そうねー、お隣さんとか? 案外知り合える確率高い』


『なるほど』


『会うごとに眼鏡を壊されるお隣さん』


『いきなり可哀想になったよ?』


『あれよ、友達の結婚式がたて続いてひと月に何回も美容院行ったら美容師と恋人になったみたいな』


『眼鏡破壊の実害が出てるのに恋愛になるそれ?』


『【眼鏡割りたいの? いいよ、君になら許す】的な愛の言葉が欲しい』


『やだ突然の狂気』


『あ、クライアントにひとりいるのもいいなー。主人公の担当での取引相手』


『クライアントと、ってハードル高くない?』


『肉食なら気に入ればやるでしょ』


『そうね、ただのクライアントじゃなくて、古風な出会い方をしたほうがいいかな。【やっだー遅刻遅刻ー!】からの交差点での激突』


『それ転校生との恋の始まりなんですが』


『社会人でそれやるのツライな……まぁ乙女ゲームなら許されそうだけど』


『許されるかなぁ』


『あと……ん~』


『お、もうネタ切れ?』


『ネタって言っちゃったよこの人』


『いや、まだだ……まだいける……カーディナルよ私に力を……!』


『酒の力ってこの場合大丈夫なのか』


『まぁ元々枢機卿って意味らしいから……祈りとしてはアリ……?』


『枢機卿……カトリック……ブラッディメアリ……紳士! 外人枠!』


『ネタ出しちゃったよ流石だな!?』


『片言日本語のイケメン外人! 外出すると良く会う!』


『ほうほう』


『で、瓶底眼鏡割る!!』


『瓶底!?』


『イケメン瓶底眼鏡って需要どこに』


『眼鏡外したらかっこいい、はよくあるからいいんでは?』


『あとなんだ、イロモノ枠?』


『瓶底じゃ足りないの?』


『ただでさえ眼鏡ゲーなのにイロモノってワロス』


『うーん……現代日本舞台だからツノ生えてるとかはやだな……』


『やだよ』


『やだわ』


『イロモノの定義ってなんだ? とりあえず乙女ゲームに似つかわしくないキャラってこと?』


『それこそ需要が低いってことでは』


『ツッコミ待ちでもいいんじゃない』


『何故ここにオネエ、みたいな?』


『採用』


『ちょっと採用されちゃったじゃないかどうしてくれる』


『私に言われても』


『採用されたあなたにはこの生絞りレモンサワーを頼む権利を与えよう』


『ははーっ! ありがたき幸せ!』


『駄目だ酔ってる』


『酔ってないよ?』


『そうだよ、まだカーディナル二杯じゃん』


『その前にいろいろ頼んでいることを忘れるな』


『とにかく今ので……五人?』


『乙女ゲームとしては十分だね』


『うーん、でもなんか足りない』


『何が』


『金持ちとか』


『ちょっと待て』


『よのなかね、かおかおかねかなのよ』


『回文!』


『いや今までのキャラもちゃんと貯金はありそうだったよ?』


『違う、そうじゃない』


『そう、イベントでヒロインに貢ぐ文化系眼鏡男子が欲しい』


『そっちでもない』


『やばいな……今のキャラ達全員眼鏡なんでしょ……描き分けできるのかな』


『ちょっと描いてみてよ』


『よかろう、紙とペンよこしな!』


『わーい。金持ちは【大事なのは眼鏡じゃない、眼鏡で見える世界さ】ってのがかっこよく言えそうな見た目で頼む』


『ちょこちょこ挟まれる狂気に引くべきなのか悩む』

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― 新着の感想 ―
[一言] オタクの友達との謎盛り上がりテンションって、やたら楽しいし瘴気に戻った時の落差に愕然としますよね……。
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