表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

51/151

51.美しく変身しちゃって相手がドキッなんて展開は都合によりカットします

~次の日~


コンコン コンコン


 ノック音が聞こえる。まだ眠いのになぁ。

 うっすらと目を開けるとそこは見慣れない天井。どこだっけ、ここ。……ああそうだ、宿屋だ。

 確か昨日はベルさんと少しだけ花嫁選びの話をした後、オススメの宿屋まで案内して貰ったんだっけ? 何だか記憶が曖昧だなぁ。疲れてたからかな。

 とりあえずノックされてるみたいだし、開けておくか。


「はいはい……?」


ガチャ


「ルセリナ様おはようございます!!!!!!」

「ひっ」


 な、なんだこの妙に存在感のある女性達は。

 いち、に、さん、よん、ご……五人もいるぞ。日曜朝の戦隊シリーズじゃあるまいし。


「我々は本日ルセリナ様のお支度を担当させていただく者でございます」

「お、おう……」

「あら、どうかされました? ヒューベル様からお話があったかと思いますが」


 う、うん。そうだっけ。あー、おぼろげだけどそんな事言っていたような気もするような、しないような。


「ルセリナ様でお間違いありませんよね?」

「は、はい」

「じゃあ問題ありませんね!」

「え」


 いや、問題あるよ。まだ全然ピンと来てないよ。何なら前の話読み返してご覧よ。全然そんな事触れてなかったって。あ、あ、あ、ちょ、ちょ、ちょっと待って。


「ま、まだ寝起きで、部屋にそんないきなり入られると困っ……」

「美しさは時間との勝負でございます! ご安心ください、寝起きでも我々のサポートは万全です!」


 何気に話がかみ合ってないな!


「さあ取り掛かりますわよ。二号、三号は顔の手入れを。四号、五号は髪を!」

「分かりました」

「服の方は私、一号にお任せください」


 いや、本当に戦隊シリーズかよ……ってそうじゃなくて!

 う、う、うわあああああ。人に、人に囲まれるぅぅぅ。


===


「とてもお美しいですよ、ルセリナ様」

「そりゃどうも」

「それではいってらっしゃいませ!」


バタン


「……」


 いやはや酷い目にあった。人にいいようにされるってこんなにも苦痛なものなんだね。どうせ変身するなら戦隊ヒーローの方じゃなくて、魔法のステッキを一振りすれば解決する魔女っ子系にしてくれれば良かったものを。そうだよ、そのための魔法じゃないか。


「おはよールセリナちゃん。うん、とても素敵……」

「あの、ベルさん」

「ん?」

「その手のセリフはこの手の展開にあるあるなのでとりあえず今回は割愛して」

「あるあるなんだ」


 あるあるだよ。


「今回はもう一つ別の視点から切り込んでいいでしょうか?」

「面白そうだね。どうぞ?」

「この手の変身は魔法で対応出来なかったのですかね?」


 この世界は私の元居た世界と違って魔法が使えるんだ。そのくらい出来る魔法使いが存在したっていいだろうさ。


「出来ないんじゃない」

「出来ない?」


 馬鹿な。


「だってそれって変身・変化・変装を相手に施せる魔法ってことでしょ。その魔法の習得に時間をかけるより、自分の技能を上げたほうが早いもん」

「……」


 そういえばそうだった。

 この世界の人達、魔法使える癖にあまり極めたりしないんだった。


「そもそも俺、魔法極めた人自体、あまり見たこと無いし」


 目の前にいるけどね。

 

「それよりも今日は一日頑張ろうー」

「……おー」


 次は自分にも偽装魔法がかけられるように練習しておこう。

 いや、こんな状況二度とあってたまるか。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ