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50.所詮私はお屋敷のメイドレベルである


「それでお話というのは?」

「わー、なんだか本当に他人行儀になっちゃったね」

「いえ、元々他人ですから」


 間違ってはいないだろう。


「宿屋だって探さなくたってうちに泊まってもいいって言ってるのに」

「結構です」


 距離を置かれてもなお、ぐいぐい来るこの姿勢は立派だけど、生憎私はそんなにチョロくはないからね。うん、まあ、宿屋代には釣られたけど。

 という訳で、どれ肝心の宿屋代分だけ会話しようか。


「で、話ってのは」

「あーそうそう、明日の花嫁選びのことなんだけど」

「ああそのこと」


 そういえば詳しい話、何も聞いてなかったな。


「花嫁は当日、何段階かに分けて審査されるんだ。料理だったり、洗濯だったり、ダンスだったり、容姿だったり」


 そうなんだ。

 だからシュタイン先輩は勝ち残るなんて不思議なワード使ってたのね。私はてっきり拳と拳で語り合うのかと思ってた。冗談でもそんな質問先輩にしたら、蔑まれること間違いないから黙っていたけど。


「オーディションみたいなものですね」

「そうだね、それに近いかも」


 つくづく思うけど、花嫁選びってより一つの娯楽イベントだよな、これ。


「ちなみに他の花嫁候補の皆さんは実力的にはどのくらいなので?」


 オーディションというならば、勝ち残るために対抗する相手より優れていればいい。ならば自分がどの程度の力を出せばいいところまで勝ち残れるのか把握しておくに越したことはない。


「実力か~みんな素敵ないい子達だと思うけど……」


 いや、悪いがそういうのは聞いてない。

 そんな彼女を探してる男性に自分の女友達を薦めるときのような常套句、今は必要としていないのだよ。


「料理だったら、だいたいみんな小さなお店が出せるくらいの腕は持ってるね」

「小料理屋を営めるレベル!?」


 いきなりハードル高いな。こっちはせいぜいお屋敷のメイドレベルなんだぞ。


「花嫁に選ばれるような子達だからね。色々な彼氏を作って色んな相手好みの料理を極める子もいれば、何か月も料理教室に通って資格を取る子もいるよ。料理は一番スキルを上げやすいみたいだね」


 そんな馬鹿な!? 私は何年間もあの屋敷にいて大して料理の腕が上がった気なんてしないぞ。まあ面倒になって時々ばれないように街で買ってきたお惣菜とか出してごまかしてたから、料理を極めていたかと言われれば、返答に困るけれども!


「……」

「でもきっとルセリナちゃんなら料理も出来るだろうし、そこは全然クリアだよね」

「……」


 いやあ、うん、どうだろう。


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