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28.愛の無い結婚というレベルではない

「とにかく、話については把握しました」


 これ以上しょうもない雑談を続けているとストーリーが進まないからね。いい加減まとめよう。


「レイズ様は縁を結んでルメール家の馬車を譲ったと。んで、この親子はそれのおかげでこれからウハウハな人生を送ると」


 はいはい、めでたしめでたし。でも出来れば私がウハウハしたかった。


「ちなみに縁っていうのは――」

「そうねー、妥当なところで結婚がいいかしら」

「はいはい、結婚ね……って結婚!?」

「あら、周囲にも説明が簡単だしそれが一番じゃない」


 いや、結婚ってそんな安易に決めていいものだったっけ。本人の合意のもとに~とかあるでしょそういうの。


「レイズ様、いいんですか。新手の結婚詐欺みたいなこと言われてますよ」

「別に」


 わあ淡白。自分のことなのに。


「どうせこのまま追放されるんだから、この国で何言われたって関係ないだろ」


 わあ潔い。もう十分一人でやっていけますね。

 あ、でもそうだ。


「メイちゃん、いい?」

「何? 今更、馬車は返さないわよ」


 確かにそれも惜しいけど、それよりも我々における一番の問題点があるんですって。


「私達、家を追放された身なの。だからいくらレイズ様と結婚したなんて言ったところで、周囲は騙せても、ルメール家の人達は優遇してくれない可能性が高いよ」

「あら丁度いいじゃない」


 丁度いい? どの辺が。


「本人がいなくなるってことは自由に嘘が付き放題って事だわ。例えばそうね、結婚したけどすぐに捨てられてしまった。でも子供を身ごもったから、この子はこの家の関係者だ。なんて風にね。幸い私の魔法もあるし」


 何その発想、たくましい。

 アリスちゃんなんて王族と縁があることを隠して生きてきたのに。こっちは盾にしてるよ。


「要は見せ方。いかに私がルメール家の人間と結婚したことで不幸になったかを語ればいい。その中で生まれた一つの希望。自分の身内の不始末が招いた不幸と残滓を果たして見過ごすことが出来るかしら」


 悲劇のヒロイン作戦か。どうだろう、実際かなり危険な橋だとは思う。

 でも周囲はともかくアリスちゃんやハスター様は信じて手を差し伸べそうだなぁ。


「……あんなこと言ってますよ。ご実家に迷惑がかかるんじゃないですか」

「だから、追放された俺には関係ないだろ」


 それは私もそうなんだけど。


「元々この親子がこうなったのも、うちの義母が原因って話だし自業自得」


 んーそれもそうなんだけど。


「他に何かあるのか?」

「んー……ないです」



 よく考えたら無いな。


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