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16.はいはい、一つ屋根の下で二人っきりね。あるある。


「まさか追放一日目から野宿になるとは」


 正確には馬車の中だからギリギリ車中泊か。ちなみに毛布は無い。寒い。

 こんな事なら無駄な言い争いしてないでもう少し真剣に周囲探索でもしとけばよかった。


「お前を外に放り出さなかっただけ感謝しろよ」


 うるさいな。その毛布剥ぎ取るぞ。

 馬車が自分の家の財産だからって強気だなあ、おい。ハスター様は別にお前の物だなんて言ってなかっただろ。いや、私の物とも言ってないけどさ。あーもー寒いな。毛布を一人で使うその人間性が知れない。


「おいメイド」


 ……おまけにこの馬車を使う限り、私のメイド扱いは変わらないって話になったし。


「は、はい?」

「感謝の言葉は?」


「ありがとうございます、レイズ……様」


 人の弱みに付け込む才能にかけちゃ天才的だな、この悪役令息様は。そりゃ国外追放されるわ。


「……」


 これが普通の恋愛物だったら、イケメン王子様と一つ屋根の下で寝泊まりしちゃうドキドキなハプニングが待ち構える場面だろうに。異世界転生ガチャ失敗したわ。引き直し出来ないかな。


「どうした、何か文句でもあるのか」

「な、ないですよ」


 という訳で、この物語は男性と二人で一つ屋根の下で寝泊まりすることになろうとも、一夜の過ちなど起こらないことを予め保証します。


「はぁ」


 もう、いいや。アリスちゃんの用意してくれたご飯でも食べて寝よう。


「いただきま……え、なんですか」


 視線を凄く感じるんだけど。

 

「まさかお前、それを一人で食べる気か?」

「……え?」

「え?」

 

 違うのか?

 いや、だってこれはアリスちゃんが私に用意してくれたものだし、食べなかったら失礼なのでは……?


「た、食べますよ」


むしゃり


 もぐもく。うん美味い。この上にかかったソースの味が絶妙にマッチしてるなぁ。


「嘘だろ……」


 え、な、何その衝撃的な顔は。そんな最低な物を見るような目をして。


「一人で……食べやがった」


 いやいや、レイズ様ったらまたまたそんな。またまたぁ。


「だ、だってこれは私の貴重な食料ですよ……?」

「ああ」

「で、レイズ様が持ってきたのは…………爆弾」

「……」

「ね?」

「……」

 

 よしよし、ご理解いただいたらしい。


「う……だろ……?」

「へ?」


 何か言ったかな。


「う、嘘だろ! ……俺だってこんなゴミみたいなメイドを馬車に泊めてやったのに」

「!?」


 おうおう、貴族のご令息様よ。

 その綺麗な顔がどうなっても知らないからな。


 次回、血みどろの殴り合い編開幕か!?


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