始まり
ちょっと長めだから楽しんでください!よろしくお願いします!
待ちに待った朝が来た!
今日は10歳の誕生日。
人々はみんな10歳になると教会で[職業]というものを授かる。
授かる職業は人それぞれだけど出来れば戦う系、戦闘系職業につきたい。
出来れば上位系の職業がいい。
昨日は楽しみ過ぎて結局全然眠れなかった。
遅くなったけど僕の名前はリル。
ライエル村の子供。
両親は自分が幼い頃村を襲ってきた火龍と戦い、そして相討ちのように倒したそうだ。
だから僕は両親がいない。
だが両親がなくなったことを不憫に思ったのか、恩人の息子を放置出来ない!と思ったのかは分からないが今日まで、職業を授かる日まで教会で育ててもらった。
僕はそのことを不満に思っていないし、感謝の念しかないがやはり両親がいないのは寂しかった。
「リルくーん!食事だよー!」
そう呼んだのは教会のシスター、ミネルさん。
30歳くらいの人でとてもかっこいい系の女の人だ。
そして今日まで育ててくれた恩人。
「はーい!今行きまーす!」
そう元気よく返事をして僕は食卓に向って歩き出した。
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「今日でリルくんともお別れか〜。リルくんはこれからどうするの?」
「うーん。職業にもよるけど、やっぱり冒険者かな。王都に行って、迷宮に行ってみようと思ってるよ。」
「そっか!リルくん前から、戦闘系職業がいいなー!物語の英雄みたいに強くてかっこよくなりたい!って言ってたもんね。」
(そう言われるとちょっと恥ずかしい...)
「まぁね。でもどんな職業か分からないからまだなんとも言えないんだけどね。」
「そっか!じゃあ早速祭壇に行こうか!」
「はい!」
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「そう言えばリルはどんな職業がいいの?」
「うーん。やっぱりかっこいいのだと騎士や魔導師だけどユニーク職業になれたら嬉しいな!」
「そっか!男の子は目指す夢は大きく!だからね!」
「はい!どんな職業か不安だけど楽しみです!」
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「……これより、職業付与の儀式を行います!」
辺りが眩しく光る。
(どうか僕に戦う職業を!どんな敵にも負けない強くてかっこいい力を!英雄になれるような力をください!)
.........あれ?
「これにて職業付与を終わります!……お疲れ!リルくん!」
「それで……僕の職業って何だったんですか?」
「それはステータス!と唱えてみて!そしたら出てくるはずだからね!」
「分かりました……ステータス!」
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名前 リル
年齢 10歳
種族 人族
LV.1
職業 ???
HP 200/200
MP 500/500
STR 200
MAT 200
VIT 200
MDF 200
INT 300
RES 200
DEX 250
AGI 350
LUK 500
スキル 英雄への道 EXP量上昇(3割増し)・ステータス上昇値UP(3割増し)・スキル習得補正(2倍)
称号 なし
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え、職業は?
「………ミネルさん。職業が[???]になっているんですがこれは………」
「えぇ?!そんなはずは……ちょっと見せてみて?」
「はい……」
そう答え「ステータスオープン」と呟く。
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「結論から言うとね……ごめんね!分からなかった!」
「えぇ?!」
「なにか特別な力が働いてるのかも知れないんだけどもしかしたら何かを条件に分かるようになるのかも。ただその条件は分からないから色々やってみてね!」
「はい。分かりました。今までお世話になりました!これからやっぱり王都に向ってみようかと。それで何か分かるかも知れないですし。」
「あ〜。じゃあ王都に居る司教に聞いてみなよ!ライオルって言うやつで私の同級生だったやつだからね。今手紙を書いてあげるよ。」
そう言ってミネルさんはペンと紙を取り出し、ツラツラと短めの文を書き渡してくれた。
「ありがとうございます!じゃあ僕は出発しますね!今までお世話になりました!」
「あ、ちょっと待っててね。リルくん。渡したいものがあるから!」
そう言ってミネルさんは部屋の方に向って行った。
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「お待たせ!はい!これ!実はあなたの両親が火龍討伐に向かう前に渡されたの。"この戦いで俺たちは死んでしまうかも知れない。ただ俺たちが死んでしまったら息子を頼む。そしてもし息子が旅に出ると言ったならこれを渡してやってくれ"ってね。中身はみてないけど多分旅に役立つものだと思うよ。」
そう言われた僕は知らないうちに目から涙が溢れてきた。
数分後、涙が止まりミネルさんに「お世話になりました!いつかこの恩は必ず返します!」と伝えるとミネルさんが「持っていきな!今日の昼と夜、そして明日の朝の分の飯だよ!昼はサンドイッチ、夜と朝は軽いけどパンと干し肉だよ!」と言われ渡された。
「じゃあ行ってきます!」と大きな声で言い手を振りながら旅への第一歩を踏み出した。
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「よし。開けてみるか!」
そう言って僕は両親が遺してくれたと言う袋を開けてみた。
そこには2本の短剣と1つの本、そして2つの指輪が入っていた。
「うーん?本に武器の内容でも書いてあるのかな?」
本を開くとピカッ!っと辺りが輝き、光が収まると:スキル・鑑定:を獲得しました。と表示され、ステータスのスキル欄に鑑定の文字が追加された。
リルは知らなかったがこの本はスキルブックと言い、対象のスキルを獲得出来る貴重な物でダンジョンの奥や宝箱から出現する。
スキルを何もせず獲得出来ることから下級スキルでも5万エリシオン。
上級スキルとなると最高100万エリシオンもするとても高価なものだ。
鑑定スキルは中級スキルながら高い汎用性を持つため売った場合は6万エリシオン。
もし買うなら15万エリシオン以上が必要な高価な品だが、当然そんなことを知らないリルはスキルが手に入り大いに喜んだ。
「やった!スキルゲット!もしかしてスキル・英雄への道のおかげかな?」
さっそく武器、指輪を鑑定したリルはとても驚いた。
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武器 短剣
銘 天津風
効果 STR+100、DEX+100、AGI+150
特殊効果 運命の剣(短剣 炎舞武との同時装備で全能力値+25)
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武器 短剣
銘 炎舞武
効果 MAT+100、DEX+50、AGI+50
特殊効果 HP自動回復(10秒毎ごとにHPを100回復する)、運命の剣(短剣 天津風との同時装備でMP回復付与、MP回復は10秒毎ごとにMPを100回復する)
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アクセサリー 生命の指輪
効果 HP+500
特殊効果 アイテムボックス(最大容量・500Kgまで収納可能、内部時間は止っており、食べ物が腐ることはない。ただし生きている生物を入れることは出来ない。それはスケルトンやゴーストなどの非生命体でも同じ。なお討伐した場合は収納可能)、運命の指輪(アクセサリー 魔力の指輪との同時装備時アイテムボックスの容量を✕10する)
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アクセサリー 魔力の指輪
効果 MP+500
特殊効果 アイテムボックス(上記と同様)、運命の指輪(アクセサリー 生命の指輪との同時装備時アイテムボックスの容量✕10とする)
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優秀すぎない?
読んで頂きありがとうございます!宜しければ評価や誤字があれば報告お願いします!感想や意見も大歓迎です!あと会話の文って難しいですね!