ーーー自宅ーーー
ガチャン!
翔「ただいまー!」
美子「お帰りなさーい。お風呂もご飯も準備出来てる
からねー!」
翔「ありがとう!先風呂入るー。」
母の尾崎美子-おざきよしこ-は俺の母で、心臓に疾患を抱えている。
今直ぐ命に関わる様な容態ではないが、
発作が起きると入院をしなければいけない状態であり、
俺が幼い頃から度々入院をしている。
小さな頃から、母を幸せにする事が夢だ。
お金はないけど、それ以上に大切なことを教えてくれた。
賛成してくれているが、
そんな母を残して自衛隊に入隊する事が唯一の自分の心残りだった。
風呂と晩御飯を済ませ、ベットで携帯をいじっていると。
ピピピピピ
着信が鳴った。
翔「うわっ。中村かよ。めんどくせーな。もしもしー。」
紗季「返せ‼︎ペン返せ‼︎」
翔「あっ!わりー!借りたままだった!明日返す!」
紗季「今返せ‼︎」
翔「はー、めんどくせーなー。明日でいーだろ。」
紗季「嫌だ!今‼︎」
翔「分かった分かった。ぢゃあ今から行くから30秒で着く
から。」
中村紗季-なかむらさき-も蓮と同じで小中高全て同じ学校に通う幼馴染で、
更には中学から今までクラスが全て一緒の腐れ縁。
そしてトドメは家が道路を挟んだ真向かいにあるって言うこと。
窓と窓が面していて、たまに目が合う。
ガチャン
翔「わりー。忘れてた。」
紗季「ジュース!」
翔「あ?」
紗季「ジュース!」
翔「なに?」
紗季「買え!」
翔「なんだよ単語ばっかで分かりずれーよ。買ってやるか
ら自販機まで付いて来い。」
紗季は満面の笑みを浮かべ、自動販売機へと歩いていった。
プシュッ!
紗季「はー!美味しい美味しい!満足だ!」
翔「家で飲めよめんどくせーな。帰るぞ。」
紗季「ねーねー。」
翔「ん?」
紗季「戦争したいから自衛隊に入るの?」
翔「なんだよその質問。な訳ねーだろ。」
紗季「そっか。翔って昔凄い不良だったぢゃん?だから
合法的に戦いたくて自衛隊に入るのかなって。」
翔「あのなぁ。お前の話は飛び過ぎてて分からねんだよ
いつも。真面目な話する時は普通に話せんだから常に
普通でいろよ!」
キーーーッ!
?「はいはいそこ怒らなーい!」