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導き
老人は輝に問いかけた
「君はなぜここに来たのかわかるか?」
その問に対して俺は
「道に迷ったりしてしまって…」
と答えた
すると、
「本当にそれが偶然だと思うか?」
と男の子が言った。
輝「どういうこと?」
男の子「君はここに導かれたんだよ」
輝「え?」
男の子「君はここがどこだかわかってるのか?」
輝「?」
老人「ここは【鬼】しか入れない結界の内側にある山 『竜宮の山』じゃ」
輝「鬼? 結界? 竜宮の山? なにを言っているのかわからないよ…… どういうこと??」
男の子「君は鬼の子孫なんだよ だから僕がここまで誘導してきた」
(俺が鬼?そんなこと言われたって……)
男の子「いままで僕達は君をずっと探していた。スサノオノミコトの子孫であり、その記憶をもつ君を」
老人「最初は戸惑うじゃろ まぁ 少しついてきたまえ」
俺は頭の整理のつかぬまま、老人の後ろへついていき、建物の奥の方に入っていった。 (続く)