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始まり
「グサッ!!」
その瞬間、人が…いや、【鬼】はその場に倒れた。
中学3年の修学旅行、俺は班の友達とはぐれてしまった。
いまは、自分が京都のどこにいるかすらわかっていない。
ずっと歩きつづけ、気づくとどこかの山に入ってしまっていた。
(ここはどこなんだよ…)
日も落ちてきたせいか、俺はだんだん不安になっていった。
木々に囲まれた薄暗い道を歩いていると、、、
「カサカサ!!」
なにかが後ろから追いかけてきているのを感じた。
俺は怖くなり、一生懸命走った!
「カサカサカサッ!」
おいかけてくる何かも明らかに速くなっている。
ずっと走り続け、古い家に明かりをが1つついているのを見つけた!
「助けてください!」
必至に駆け込んだその家には、1人の年寄りが座っていた。
(続く)