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後悔
「何やってるんだろ、少しも気にかける訳無いのに」
留美を引き連れて愛子から去った後、渉は後悔する。
留美は渉をなだめながら理解した。
「巻き込んでごめんね」
渉は留美に言う。
留美は気にしていないと返した。
「渉、何してんの?」
渉と留美が愛子達を待ってると、男子生徒が声をかけてくる。
その男子生徒は渉のクラスメイトだった。
「愛子様待ってる」
渉が返すと、渉のクラスメイトは驚く。
「じゃあ、その子は?彼女じゃないの?」
「違うよ」
その言葉に男子生徒は驚いていた。
「彼女は宇野さん、愛子様の使用人で、友達」
説明ついでに渉はクラスメイトの紹介もする。
「彼は風見。クラスメイト」
「どうも……ねぇ、誰か美人紹介してくんない?クラスの友達とか、愛子様ならもっといいけどね」
風見は留美に突然言う。
「すみません、あまり友達いないんです」
留美は真面目に返した。
「そっか……じゃあ、俺と付き合ってみない?」
風見の言葉に留美は目が点になる。
「え、え?」
留美はパニックになる。
「あんた、何してんの!」
後から来た光が風見に食ってかかる。
それは愛子達が追いついた証拠でもあった。




