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トライアングル
守護騎士の役割は三人がいつも決めている。
だが予定は急に変わる事もあり、渉に嘘をつき替わった事にする事もある。
「今月はこれでいいな?」
「あぁ」
「はい」
透の確認に二人は返事する。
そして予定を書いた紙を透は貼った。
「そういえば確認したいんですけど、愛華ちゃんと付き合ってるんですか?」
愛華=愛子だと知らない渉は問う。
「いや、何で?」
「違うんだ……いえ、愛華ちゃんと付き合ってるんだったらライバル減るな~って思っただけなんで」
渉は正直に言う。
「俺の中では透先輩と将生はライバルかなって」
渉は軽口で言った。
将生と透は愛子が好きでも言うつもりは無い。
だが、渉は違ったのだ。
「中川、誰を好きなんだ?」
念の為、透は聞いてみる。
「そんなの、愛子様に決まってるじゃないですか」
渉はヘラヘラしていた。
しかし、その態度に二人は危機感を覚えた。
「中川、本気で愛子様に言い寄るつもりなのか?」
「愛子様がどういう人か忘れたのか?」
透と将生は止めようと詰め寄る。
「俺元いじめっ子だし、大丈夫でしょ」
渉は脳天気だった。




