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コンビニ

「南里、ちゃんと働いてる?」

光のアルバイト先のコンビニに顔を出す。

将生は近くに遊びに来た時様子を見に行くのだ。

ここだけではなく他の元アルバイト先にも同じ様に顔を出す。

自分が友人に引き継いだ所には時々そうしていた。

「今日はどうしようかな?」

将生はスイーツを見る。

光がスイーツ好きなのが将生に伝染していた。

「今日は濃厚ティラミスどう?」

光が進言すると、それに決める。

「真壁、じゃあな」

五つ分のスイーツとジュースを買うと、将生はイートインスペースに向かう。

将生が座るとコンビニに入る青年が居た。

「近藤さん、いらっしゃい」

光が言うのが聞こえる。

光は人懐っこいのか入った人物に告げた。

「近藤さん、いらっしゃいませ」

「南里君、こんにちは」

「こんにちは」

近藤昌也は挨拶をする。

彼はレジ横の弁当コーナーを見つめた。

「近藤さん、弁当ばっかりじゃ体に良くないですよ」

「わかってるよ。ほら、サラダも買うって」

近藤昌也はカゴの中を見せる。

「……真壁、ちょっと」

光は急に将生を呼ぶ。

光はお互いを紹介すると唐突に告げる。

「将生、一度近藤さんに料理作ってよ」

将生はその言葉に驚く。

確かに光と仲が悪い訳ではない。

どっちかというと仲の良い方だ。

だが、光は将生のあまり知らない人に関わらない性格を知ってる。

光が本当に近藤昌也の心配をしているのがわかった。

「家政婦雇えば?」

「いいじゃん、家庭科の時作ったカレーでいいからさ」

「カレーぐらい…」

二人は昌也を置いて話をする。

「君、バイト代払うから作ってくれない?」

昌也は突然言った。

「嫌です」

昌也の笑顔は理事長に似ていた。

だが、知らない人物なので断る。

「君、薄情なんだね。友達の頼みくらい聞いてあげなよ」

やはり作り笑顔で言う。

将生は直感的に危険だと感じた。

「わかりました。一度だけ行きますよ」

将生は睨みつけながら言った。

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