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イジメの真相
「ねぇ、さっきのどういう事?」
ソーラー車に乗った後、愛子は問う。
「何がですか?」
「好きだった子を虐めていたの?」
「問題になったくらいだし、彼女にとってはそうだったみたいです」
「それ、いつの話?」
「小学生の頃です」
小学生、それを聞きイジメの数々を思い出す。
「私は、それだけの為に…」
愛子は震える。
愛子にとって嫌な思い出が、そんな事の為にあったなんて思いたくなかった。
てっきり嫌いだから虐められていると思っていたから。
「イジメられてる身にもなってよ!」
愛子は告げると平手打ちをした。
それは、先程までの愛子ではなかった。
「え?愛子様?愛子……まさか!」
「そうよ、あなたが小学生の時イジメていた愛子よ!」
愛子は涙を流していた。
「今度は私がイジメてあげる。あなたは私のいいなりになるしかないの」
泣きながら愛子は言っていた。




