27/66
守護騎士
「さて、君達三人を任命したのだけど」
理事長室、和泉修介は任命された三人を呼び出していた。
「生徒会長と兼任させて悪いね、高塚君」
一人目、高塚透に告げる。
「いえ、問題ありません」
透はそう返す。
「真鍋君、待遇は良くする。勿論、受けてくれるよね?」
「まぁ、それなら……」
将生も渋々了承する。
そして、最後の一人は中川渉だった。
「あの、なぜ来たばかりの俺が?」
和泉修介が言葉を発する前に渉は問う。
それは、当たり前だ。
新米の自分を指名するなど、大物でない限り有り得ない。
「それは秘密です」
和泉修介は笑顔で告げる。
「後々、警察機関を作るつもりなんですけどね、神皇様の護衛が行き届いていんで、君達三人に警護してもらいたいんですよ。中川君、わかってくれるかな?」
「…わかりました」
渉は承知する。
渉は両親に言われていた。
和泉修介には逆らうな、と。
そして、三人は守護騎士となった。




