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外出
「行ってらっしゃい」
メイド長は留美に告げる。
今日は留美の休みの日だ。
留美は私服を着て外出する。
「宇野さんどこ行くの?」
窓の外に留美が見え、使用人に問う。
「友人と出かけるそうです」
使用人は告げた。
愛子はそれを眺める。
そして、クローゼットを見た。
クローゼットの奥には、将生に貰ったカツラや服があった。
「学校へ行くわ。用意するから出てくれる?」
「はい」
愛子の言葉に返事をすると使用人は部屋を出る。
愛子は鞄の中に服を詰め、カツラと眼鏡をその上に置く。
最後に鞄を閉めると、制服を着た。
ソーラー車に乗り、使用人無しで運転手に送ってもらう。
この行動自体は最終的に和泉修介には筒抜けになるだろうが、今回は一人だ。
誰かの迷惑になる事は無い。
愛子は学校に着くと、服を着替えて抜け出した。
「あれは……またですか」
呟いた主はため息をつく。
報告ではなく、運悪く和泉修介に目撃されていた。




