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補習の意味
「真壁将生って居る?」
留美は愛子に頼まれ早速放課後に訪ねる。
だが、彼は既に帰っていた。
部活動も幽霊部員で出ていない。
留美は愛子の下に戻るとありのままを伝えた。
「どうしましょう……」
愛子は呟く。
そして、追試を利用する事を思いついた。
愛子は手を回し、追試前に補習をする手筈を整える。
教えるのは愛子、追試者は真壁将生一人なので、彼を捕まえるにはこれが一番だ。
サボられなければ、ではあるが。
そして5日後、補習の日が来た。
だが、彼は現れなかった。
教室には愛子と留美のみ、教室の外では生徒が群がっていた。
一時間が経つ。
部活の為、生徒は減る。
だが、真壁将生はやはり来なかった。
愛子は諦めると帰る事にした。
更に二日後、彼一人の為の追試があった。
「合格でした」
赤点ライン五十点の中で、八十点を取り合格した事を教師は愛子に伝えたのだった。




