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群青シリーズ

Sky × Loser

作者: 雨夜 紅葉

Ability × Loserの姉妹作、二つ合わせて一つの物語となっています!が、繋がっている訳ではないので単体でも支障はありません。少しでも共感して頂けたらと思います。

そして。

この詩は、とある戦友に捧げます。

一人になると聞こえる僕の声が

いつだって後ろから追いかけてくるんだ。

それが臆病な僕にはただ怖くて

耳を塞いでは逃げ続けた。


世界は案外厳しいから

上手に歩くのは難しい。

傾いた足場を進む僕も

バランスを取るのに必死。


「こんなの僕じゃない!」って足掻いても

理想の僕はずっと遠くて。

この手が届くことはなくて

もう一歩も進めない。


青過ぎる空に

夢を見た僕ら

こんな羽じゃ飛べないんだ。

本当はもっと高い所まで行きたいのに

そのための力が僕には無い。


だけど君は笑っていた。

ここに立ち尽くしたままで。

皆に置いていかれてしまっても

僕の手を握って。


そんな君が少し嫌いで

何度もその手を払った。

何もかも諦めた君には

僕の気持ちはわからないでしょ?


嘘をつけない現実が

「これがお前だ」って叫んでる。

そんなの信じたくなくてうずくまった僕を

また君が笑う。


何に怯えているの?


煩いな君には関係ないよ。


どこへ行きたいの?


……僕が望んだ僕のもとへ。


そこへ行って何をするの?

何をしたいの?

本当の君は、ここにいるのに。


青過ぎる空に

夢を見た君

ひたすら前しか見れない僕は

君から見たら滑稽だろう?

背中についた羽が、もうボロボロなこと

充分知っているけれど

この地面を蹴って

空を目指す以外の方法が無いんだよ。


君みたいに簡単に諦めてしまえたら

少しは楽になれますか?

って僕は泣いた。


なれないよ。

諦めるのってそんなに簡単じゃない。

ただ、楽しむことは出来るよ。

って君は笑った。


大丈夫。

ずっと側にいるから。

今は届かない未来も

いつか現実になるからって。

君の道には誰もいないんだよ。

君がいるだけなんだ。

だから大きく息を吸って

深呼吸して行こう。

いつか星の数ほどの一瞬が

すべて思い出になるように。


青過ぎる空を

夢見てた僕らは

まだ道の途中、立ち止まって。

でも君は隣にいる。

今も隣にいる。

理想の僕は一人だったのに。

飛べない羽を捨てずに

また歩き出そう。

望んだ未来で


君と一緒に笑えたら


それはそれで幸せだって。

読んで下さってありがとうございましたー!

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― 新着の感想 ―
[一言] やっぱり紅葉さんの詩は心にズドンと響きますね! もどかしい心情が、リアルですごく共感できます。「詩の終盤のように前向きにならないと」と、思わされます。 紅葉さんにこの詩を書かせてくれた、その…
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