62話
この物語には自己解釈やオリジナル設定が含まれています。
オリジナルの妖怪が登場することもあります。
素人がただ思い付きで書いている物語なので最後まで温かい目で読んでいただければと思います。
2日の朝に志乃が住んでいるアパートの部屋のチャイムが鳴ったので志乃が出るとハラミを連れた陽葵が立っていた。
ハラミは妖視帯を外していて普通の人には見えないようになっている。
志乃は知り合いに会う可能性を考えて高校生の姿で陽葵と初売りへと出かけた。
志乃「ハラミも行くのか。」
ハラミ「なんか面白そうじゃん。」
行く場所は陽葵が決めていて駅直結の大型商業施設だそうだ。
なので少し乗り継いで電車で向かい、駅から出ると大勢の人が建物に出入りするのが見える。
陽葵「あそこだよ。」
志乃「何の店なんだ?」
陽葵「色んなお店があるんだ。まずは見て回ろう。」
志乃と陽葵も中に入ると吹き抜けの中央に大きな門松や紅白の垂れ幕などが飾られていて賑わっている。
陽葵「はぐれそうだね。」
そう言って差し出された手を志乃は握って色んなお店を回る。
志乃にとっては物珍しい物が多く、目を奪われていると陽葵は進んでそのお店に入って色々見せてくる。
途中飲み物やクレープなどを買って食べたりしていると陽葵がトイレへ行きたいと言い出し、志乃はハラミとトイレの前で待つことになった。
志乃が待っていると子供の泣き声が聞こえてそっちを見ると風船を飛ばしてしまい高い天井に付いているのが見える。
係の人も新しい風船を渡そうとするが何かあの風船にこだわりがあるらしく泣き止まない。
志乃は2号で見えないようにしている竹筒から10号を出して風を起こして風船をその子供の元に運ぶと周りの人は不思議そうな顔をしていたが子供だけは喜んでいる。
志乃は上の方からその様子を見ていると後ろから飛びつかれそうになったのでそれを避けるとその飛び付いてきたものはそこから落ちそうになる。
野々香「避けないでよ。危ないな。」
志乃「飛びついて来る方が危ない。」
野々香「あれ?その子志乃の新しい式神?」
野々香は志乃の頭に乗っているハラミを指差す。
ハラミ「何だ?烏ごときが俺を指差すな。」
野々香「地面這いまわるしか能のない奴に言われたくない。」
志乃「そう言えば猫は烏と仲が悪かったな。」
野々香「そうだよ志乃は何でこんな奴式神にしたの?」
志乃「こいつは陽葵の式神だ。」
野々香「え。陽葵の?良かったの?」
志乃「あいつも妖怪の事が分かってきていたからな。」
野々香「まあ、志乃が良いって言うなら良いか。それにしても志乃もこういう所に来るんだね。」
志乃「私は陽葵の付き添いだ。お前こそ受験だろ。こんな所で遊んでいていいのか?」
野々香「私も母上の付き添いだよ。母上が見る場所あまり興味ないからつまんないなって思ってたら不自然な風が吹いて、そっちの方を見たら管狐がいたから走って来ちゃった。」
志乃「なら篁音も来ているのか。」
野々香「そうだけど折角なら一緒に回ろうよ。」
その時トイレから戻って来た陽葵も合流する。
陽葵「あ、野々香だ。どうしたの?」
野々香「やっほ、陽葵。母上に付き合わされたんだ。つまんないからこっち来ちゃった。」
陽葵「え、あの人来てるの?」
野々香「そう言えば陽葵、母上苦手だっけ?」
篁音「あら、志乃さんだけじゃなく陽葵さんもいたんですね。」
陽葵「ひっ。」
篁音の声を聞いて陽葵は志乃の後ろに隠れる。
篁音「最後にはそこそこ慣れてくれたと思っていたんですがまた怖がられてしまいました。」
陽葵「こ、こんにちは。」
篁音の少し残念そうな言い方に罪悪感を覚え、陽葵は志乃の後ろから挨拶をする。
篁音「はい、こんにちは。それにしても志乃さんこういう場所には興味ないと思っていたんですが来ていたんですね。」
志乃「陽葵に連れてこられたんだ。お前こそ何で来たんだ?」
篁音「私は数量限定の福袋を買いに来たんです。1人1つなので野々香も連れて来たんですがあなた達も一緒に並んでくれませんか?後でお礼はしますから。」
志乃「部下は使わないのか?」
篁音「転売ヤーじゃないんです。他にも買いたい人はいるんですからそんな事しませんよ。」
志乃「それならせめて玄羽だけでも連れてくればよかったんじゃないのか?」
篁音「あの子は察しが良くて逃げられました。」
志乃「そうか。」
野々香「そうだよ。お兄ちゃん妹置いて逃げるなんてひどいよ。」
篁音「後10分で整理券が配られます。行きましょう。」
篁音は野々香の腕を掴んで行こうとする。
野々香「えー。志乃と陽葵も一緒じゃなきゃヤダ。」
篁音「、、志乃さん、陽葵さんも来てくれますよね?」
篁音の圧に負けて志乃と陽葵も福袋の整理券を貰いに行き、最終的に無事に4つの福袋をゲットできたので篁音はそのお礼にお昼を奢るために全員で少しお高めのレストランに入る。
篁音「何でも好きな物頼んでも良いですよ。」
ハラミ「烏からの施しは受けない。」
野々香「別にあんたは何もしてないでしょ。」
陽葵「いつもはあんなに食べ物に貪欲なのにどうしたの?」
志乃「元野良猫だからな。烏と何かあったんだろ。」
陽葵「猫って烏と敵対するの?」
篁音「そうですね。野良だと餌場の取り合いがありますし、烏は子猫や弱った猫を狙う事もあります。」
志乃「だが今はそんな事ないだろ。」
ハラミ「子猫の時烏に襲われたんだ。母さんが来てくれなかったら死んでたかもしれないんだぞ。」
陽葵「だけど野々香達は関係ないでしょ。」
ハラミ「そうだけど本能が拒否するんだよ。」
志乃「仕方ない。私は食べなくてもいいからハラミと外で待っている。」
野々香「駄目だよ。これは志乃と陽葵へのお礼なんだから。外行くならその猫又だけが出てってよ。」
志乃「人が多いんだから踏まれるかもしれないだろ。」
篁音「そうなると志乃さんへのお礼はどうしましょうか。」
志乃「なら篁音に聞きたいことがあるんだが良いか?」
篁音「分かりました。2人でですか?」
志乃「いや、1つだけ聞きたいことがあるだけだ。」
篁音「今聞いてもいいやつですか?」
志乃「ああ。きよのという多分名前なんだが聞き覚えは無いか?」
篁音「きよのですか、私は知りませんね。」
志乃「そうかならいい。」
篁音「なぜ私が知っていると思ったのですか?その名前を知った経緯を知ればもう少し何か分かるかもしれないですよ。」
志乃「いや、いい。そこまでの物じゃないから。」
篁音「そうですか。」
それだけ聞くと志乃はハラミを連れてレストランを出て行ってしまった。
陽葵「あ。浜名瀬さん出て行ったら私、、」
篁音「どうしました?」
陽葵「何でもないです。」
それから食事を終えた陽葵達が志乃とハラミを探しているとペットショップの目立たない場所にいるところを見つける。
陽葵「あ、いた。」
志乃「ああ、どうだった?」
陽葵「緊張で味しなかったよ。」
篁音「そうだったんですか?」
陽葵「あ、いえ。美味しかったです。」
志乃「そんな事しているから子供から嫌われるんだろ。」
篁音「すみません。可愛い物を見るとついいじめたくなるんです。」
野々香「それで志乃は何してたの?」
志乃「歩いていたらハラミがおやつが欲しいと言い出して見てたら管狐達も興味持ったみたいで少し買ってみてたんだ。」
ハラミは猫用の液状おやつを念力で器用に中身を出しながら舐めていて、竹筒から出ている数匹の管狐達は犬用のおやつの入った袋に興味津々だ。
陽葵「ちょっとハラミ。また浜名瀬さんに奢ってもらったの?」
ハラミ「お前から貰っているおやつについて少し話しただけだ。」
陽葵「お礼は言ったの?」
ハラミ「言ったもん。」
志乃「1人で見ていてもつまらなかったからな。管狐達も喜んでいるからいいだろ。」
ハラミ「ほら本人が良いって言ってるんだからいいだろ。」
志乃「だが運動するという約束は守ってもらうぞ。」
ハラミ「う。」
陽葵「そんな約束してたんだ。なら明日のランニング一緒に走ろっか。」
ハラミ「こんな寒い中、運動のためだけに外出るのか?」
陽葵「外でなきゃ運動できないでしょ。それに走れば暖かくなるよ。」
ハラミ「えー。」
野々香「ねえ、これからもう少し回らない?私、母上の付き合いで見たい所見れなかったの。」
陽葵「いいね。」
志乃「私はそろそろ帰りたい。」
篁音「目的は達成しましたので私も帰りましょうか。」
野々香「母上はいいけど志乃も帰るの?」
陽葵「そうだよ。浜名瀬さん今日は付き合ってくれるって言ったじゃん。」
志乃「時間は指定されてない。」
陽葵「そうだけど最後まで付き合ってくれてもいいじゃん。」
志乃「他に何するんだ?」
野々香「ならゲーセン行かない?」
陽葵「いいね。今度こそぬいぐるみ取りたい。」
野々香「クレーンゲームもいいけど音ゲーもいいよ。私志乃とやってみたい。点数競おうよ。」
陽葵「それならまず私とやって点数高い方が浜名瀬さんとするっていうのは?」
野々香「いいよ。やろう。」
志乃「おい、勝手に進めるな。」
そう言いながらも志乃は陽葵と野々香に連れられてゲームセンターの音ゲーコーナーへ行く。
そこに篁音も付いてきたがすぐに1人でどこかに行ってしまった。
野々香「負けないよ。」
陽葵「私だって。」
陽葵と野々香は同じ曲を入れて同時に始め、それを志乃はハラミと後ろで見ている。
しばらくすると野々香が勝ったみたいで小さくガッツポーズし、その横で陽葵が落ち込んでいる。
野々香「ほら約束だよ。志乃と代わって。」
陽葵「うう、浜名瀬さん。私の仇を取ってください。」
志乃「後ろから見ていて大体分かったが私は初めてなんだぞ。」
陽葵「浜名瀬さんならいけるって。」
野々香「なら一番難しいのにしよう。」
野々香は志乃がプレイする台の設定を操作する。
野々香「ここ押したら始まるからせーので押して始めよう。」
志乃「分かった。」
志乃と野々香がプレイを始めてしばらくすると陽葵はクレーンゲームの方で野次馬が集まっている事に気が付きよくみてみるとその中心には篁音がいて取った戦利品を足元に積み上げていた。
陽葵はそっちに気を取られていたが野々香の声で志乃と野々香の勝負に目を向ける。
野々香「負けたー。志乃本当に初めてなの?」
その言葉に陽葵が志乃の台を見てみるとそこには「FULL COMBO!」の文字が出ている。
野々香「私だってフルコンプしたことないのに。」
志乃「このくらいできないとすぐに怪我するぞ。」
野々香「うう。志乃の反射神経に勝てる人なんていないよ。」
野々香が落ち込んでいると両手に袋を持った篁音が店員を連れて戻ってくる。
篁音「あら、流石志乃さんですね。」
志乃「そっちはどうだったんだ?」
篁音「全勝です。」
野々香「またですか母上。今回も出禁にされますよ。」
篁音「もうされました。子供達がまだ遊んでいるので迎えに行っても良いですかと聞いてここに来たんです。」
野々香「それで店員さんもいるんですね。」
篁音「店員さんの時間をこれ以上奪うわけにもいかないので切りが良いのであれば帰りましょうか。ほら、野々香も持ってください。」
野々香「荷物持ちですか?」
陽葵「あ。これ私が欲しかった奴。」
篁音「あら。欲しい物があれば持って行っても良いですよ。」
陽葵「いいの?」
篁音「はい。荷物も減りますし。あなたの恐怖心が少しでも無くなるなら。」
陽葵「あ。」
それから志乃達は4人で大荷物を抱えながら電車に乗って帰った。
人気のない場所に着くと荷物は部下の烏天狗がまたかという顔をして持ち帰る。
陽葵「今日は、ありがとうございました。」
陽葵は篁音から貰ったぬいぐるみを抱えながらお礼を言う。
篁音「いいえ。これからも野々香と仲良くしてやってくださいね。」
陽葵「はい。」
志乃「丸く収まったな。それじゃ私はこっちだから。」
陽葵「浜名瀬さん途中まで一緒に行こう。」
志乃「途中までだからな。」
陽葵「野々香と野々香のお母さん。またね。」
野々香「うん。またね。」
篁音「機会があれば。」
志乃達は手を振りながら別れる。
ハラミ「結局あれからあの烏達ずっと一緒だったな。」
陽葵「いいじゃん。ハラミを襲った烏だって生きるためだったんでしょ?」
ハラミ「分かってはいるけど命を狙われた恐怖心は消えねえよ。」
陽葵「そうだよね。ごめん。」
ハラミ「だけど今の俺は烏なんかにやられねえよ。お前が烏どもと仲良くなりたいなら別にいいぞ。」
陽葵「無理しなくても良いんだよ。」
ハラミ「無理してねぇ。」
陽葵「なら今度学校で会ってもいい?」
ハラミ「え、あいつも学校にいるのか?」
陽葵「やっぱりやせ我慢だ。」
ハラミ「違うし、別に会いに行けばいいだろ。」
陽葵「ありがとう。」
ハラミ「ふん。」
陽葵「素直じゃないね。それで浜名瀬さん。今日どうだった?」
志乃「いきなりだな。疲れたよ。」
陽葵「えー。楽しくなかった?」
志乃「、、退屈はしなかった。」
陽葵「楽しかったんでしょ?」
志乃「そう言ったらまた連れ出されそうだ。」
陽葵「また遊ぼうよ。」
志乃「機会があればな。」
陽葵「えー。大学受験が無事に済んだらまた遊びたい。」
志乃「無事に済んだらな。」
陽葵「頑張るもん。」
志乃「そうか。」
陽葵「信じてないでしょ。」
志乃「未来は分からないからな。」
陽葵「むー。」
それから志乃は陽葵と別れてそれぞれの家へ帰った。
冬休みも終わりしばらく経った頃、またスキー合宿の話が出てきた。
その日の帰り道志乃と陽葵はその話題を話し合っていた。
陽葵「今年もスキー合宿行こうよ。」
志乃「、、そうだな。気になる事もあるし行くか。」
陽葵「気になる事ってもしかして雪爺の事?」
志乃「ああ。」
陽葵「私もまた会いたい。」
志乃「また心配されるからあの洞窟には行かないぞ。」
陽葵「だけど雪ん子達にも会いたいな。」
志乃「私達が2年連続で行方不明になったら合宿が無くなるだろ。」
陽葵「それもそうか。なら浜名瀬さんはどうやって雪爺に会うつもりなの?」
志乃「去年もだけど近くまでは来ていただろ。」
陽葵「だけど結局スキー場では出てこなかったよ。」
志乃「人も多かったし、ぶつかると危ないからな。雪爺が出ないように言っていたんだろう。」
陽葵「そうか。」
志乃「だから私達から会いに行けばいい。」
陽葵「コースから外れて大丈夫かな?注意とかされない?」
志乃「そうだな。念のため化生の面を持って行くか。」
陽葵「うん。」
そしてスキー合宿当日。
志乃と陽葵の他にも凛華と野々香も参加していた。
凛華「浜名瀬さん。今年も参加したんですね。」
志乃「ああ。」
凛華「今年は中級・上級者コースですか?」
志乃「ああ。凛華もだろ?」
凛華「はい。去年浜名瀬さんのおかげで滑れるようになりましたから。」
志乃「お前の実力だ。」
野々香「あ、志乃だ。やっぱりいた。」
凛華「あ、風牙先輩。」
野々香「凛華も今年は中級・上級者コースでしょ?一緒に行こう。」
凛華「あ、はい。」
去年は野々香を怖がっていた凛華だが滑っているうちに慣れて今では結構仲が良い。
野々香「陽葵はまだなの?」
志乃「今年も準備に手間取っている。」
野々香「それであの猫又も来ているの?」
志乃「ハラミは寒いから行きたくないって拒否したらしい。」
野々香「猫は寒いの苦手だもんね。」
凛華「猫又?」
野々香「陽葵が式神にしたんだよ。」
凛華「式神って浜名瀬さんの管狐みたいな感じですか?」
野々香「そうだよ。」
志乃「たまに昼休みにご飯貰いに来ている猫いるだろ。」
野々香「はい。人気で遠くから見た事しかありませんがもしかしてあの子が猫又ですか?」
志乃「そうだ。」
野々香「だけど尻尾は1本でしたし見えてましたよ。」
志乃「呪具で見えるようにして、尻尾は隠してもらっているんだ。」
野々香「へー。」
陽葵「あ。見つけた。浜名瀬さん何で待ってくれないの?」
志乃「遅いのが悪い。」
陽葵「少しくらい手伝ってよ。」
志乃「ほら、さっさと集合場所に行くぞ。」
陽葵「むー。」
午前中のレッスンも終わり、お昼を挟んで自由時間になると志乃達は中級コースへ移動する。
陽葵「浜名瀬さん、雪爺のとこ行くの?」
志乃「顔を出すだけだけどな。」
凛華「どこか行くんですか?」
志乃「だけどすぐに帰ってくる。」
凛華「なら待っています。戻ったら一緒に滑ってください。」
志乃「分かった。」
野々香「もうあっちから来ているみたいだけどそっちの方行くの?」
志乃「そうだな。上の方だしリフトで登ってから行こうか。」
志乃達はリフトで上に登ると途中まで滑ってそっちの方へ行こうとしていたら点々と子供の足跡が片方だけ雪の上に付いてそれが志乃の方に向かって行く。
霊感のある人には女の子が志乃に向かっているように見えるが、無い人は誰もいないのに足跡だけ付いているように見えている。
雪坊「志乃のお姉ちゃん。」
志乃「そっちから来るのか。」
陽葵「その子は?去年いた?」
志乃「説明する前に移動するぞ。」
志乃が少し辺りを見渡すと雪爺が手招きしているのを見つけたので凛華に軽く説明すると凛華はしばらく1人で滑ると言い、志乃と陽葵は化生の面を被り、野々香は妖怪の姿になって雪爺の方へ行き、周りから見えない事を確かめると2人は化生の面を外す。
志乃「久しぶりだな。」
雪爺「おお、すまんのう。雪坊がお主を見つけて走り出してしまったんじゃ。」
陽葵「雪坊?新しい子だよね。」
志乃「そうだ。真琴が1人でいるところを見つけて雪爺に預かってもらっているんだ。」
陽葵「まこ姉が?」
雪爺「それでこの子がいくらか迷惑かけてな。だが元気になったようで良かったよ。」
志乃「ああ。氷枕ありがとうな。」
野々香「何?志乃に何かあったの?」
陽葵「もしかしてあの声が出せない時?」
野々香「え、もしかして知らないの私だけ?」
志乃「その話はいいだろ。私は雪坊の様子を見たかっただけだ。」
雪爺「ならいつでも来てくれ。お主なら歓迎じゃ。」
志乃「ありがとう。」
雪坊「志乃のお姉ちゃん。そっちのお姉ちゃん2人は誰?」
陽葵「私は陽葵だよ。」
雪坊「陽葵のお姉ちゃん。」
野々香「私は野々香。ねえ、志乃に何があったの?」
雪坊「えっと、その、、」
志乃「私が勝手にした事だ。子供に詰め寄るな。」
野々香「なら何があったか説明してよ。」
志乃「終わった事だ。」
雪爺「この子が受けるはずじゃった代償を代わりに受けてくれたんじゃ。熱が出てしまうものじゃったからこの子には重くてな。」
野々香「そうだったの。それなら私を呼んでくれれば看病に行ったのに。」
志乃「お前が来て何するんだ。」
野々香「添い寝。」
志乃「焔と同じこと言うな。」
野々香「誰よ、その泥棒猫。」
志乃「お前のものになった覚えはない。」
陽葵「だけど焔さん猫にもなるからある意味間違いでもないよ。」
野々香「陽葵も会ったことあるの?」
志乃「これ以上騒ぐなら戻れ。」
野々香「母上も行ったみたいだし一度私も妖ノ郷に行こうかな。」
陽葵「それなら私が案内するよ。」
志乃「勝手に行くなって言っただろ。」
陽葵「野々香と一緒ならいいでしょ。」
志乃「お前よりは妖怪の知識はあるだろうが妖ノ郷の事を知らないから駄目だ。」
陽葵「えー。」
雪坊「お姉ちゃん達妖ノ郷に行けないの?」
志乃「お前を見に来たのにこっちの話ですまないな。」
雪坊「ううん。志乃のお姉ちゃん楽しそうで良かった。」
志乃「楽しそう?」
雪坊「うん。最初に会った時はなんか悲しそうだった。」
陽葵「浜名瀬さんいっつも同じ顔で感情分かりにくいけど分かるの?」
雪坊「何となく?だから最初攻撃してきたけどそこまで怖くなかったよ。」
陽葵「え。浜名瀬さんと戦ったの?」
雪坊「だけど戦ったのは、、」
志乃「もういいだろ。顔も見たし私達は戻るよ、あっちに1人置いてきたからな。」
雪爺「そうか。いない時間が増えると心配かけるからの。」
雪坊「また来てね。」
志乃は自分と陽葵に化生の面を着けると黙って雪爺と雪坊に手を振ると陽葵と野々香の腕を掴んでゲレンデへ戻り、志乃と陽葵は化生の面を外して野々香は人化の術を使う。
待っていた凛華と合流した後、スキーを楽しんで次の日も特に何もなく午前中スキーをしてバスで帰った。
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