7話
この物語には自己解釈やオリジナル設定が含まれています。
オリジナルの妖怪が登場することもあります。
素人がただ思い付きで書いている物語なので最後まで温かい目で読んでいただければと思います。
志乃は人魚の不老不死は呪いだった事を避けて話した。
黒根「本当、お主が呪いで灰になったって聞いたときは驚いたがそう言うことじゃったか。」
志乃「本当はもっと早く起きるはずだったんだけど、思っていたより解呪に手間が掛かかって、、」
黒根「それはもういいがお主はこれからどうするんだ?」
志乃「まずは残りの呪いの解呪と霊力の回復だろ。」
黒根「それから?」
志乃「それからって、何かあるか?」
黒根「お主と出会った時の目的は普通の人間に戻る事だったはずじゃ。」
志乃「そうだったな。」
黒根「それはどうするんじゃ。」
志乃「、、まだ方法は分からない。」
黒根「そうか。」
志乃「まあ、急ぐことじゃないから。」
黒根「お主がそういうのであれば良いが。」
樹霧之介「浜名瀬さんは何で戻りたいんですか?」
志乃「聞きたい?」
樹霧之介「あ、いや。ただの興味本位なので言いにくいなら大丈夫です。」
志乃「そうか。もし知りたいと言っていたら今日の記憶を消さなくてはいけなかったんだが。」
樹霧之介「怖い事言わないでくださいよ。本当に言わなくて良いですから。」
黒根「志乃。あまりからかわないでやってくれ。」
志乃「ごめん、ごめん。しんみりしてたからさ。」
黒根「そうじゃな。」
樹霧之介「術の方は否定しないんですね。」
志乃「それはできるからね。」
黒根「昔はちょくちょく世話になってたな。」
樹霧之介「何の為に?」
志乃「それは、、まぁ。」
黒根「今言う事でもなかろう。」
樹霧之介「そ、それなら、他にもできる事あるんですか?」
志乃「何かしてみたい事でもあるのか?」
樹霧之介「一度、父と外を散歩したいなと。」
今黒根は精神を本体である切り株から分離している状態で、本体からは離れられないのだ。
志乃「…。」
黒根「…。」
樹霧之介「あ、忘れて下さい。」
志乃「本体を掘り起こせば、ワンチャン、、」
黒根「息子の為なら。」
樹霧之介「やめて!忘れて下さいって!」
志乃「嘘嘘。だけど私だって黒丸に元に戻ってて欲しいから方法は探してみるよ。」
樹霧之介「ありがとうございます。」
志乃「じゃあまず私の精気吸ってみる?」
黒根「いや。遠慮する。」
志乃「何で?管狐達はこれで元気になったのに。」
黒根「お前まだ本調子じゃないじゃろ。怪我の回復も遅かった。本来精気を吸われた人間は体調を崩すものだ。精気を吸われてもお主が元気なのは人魚の力あってのものなのにその効力が低い時に危険は冒せんよ。」
志乃「そうだね。ごめん。ふざけすぎた。」
黒根「悪ふざけはほどほどにするんじゃな。」
志乃「樹霧之介もごめん。期待させて。」
樹霧之介「いえ。いつか父を戻す方法を探してくれるって思っていますから。」
志乃「うん。それは期待してて。」
樹霧之介「浜名瀬さんはこれから何か用事はありますか?」
志乃「今日は無いな。どうしたの?」
樹霧之介「一緒に歩いてもらっても良いですか?」
志乃「もちろん。どこ行く?」
樹霧之介「なら、浜名瀬さんのお屋敷見てみたいです。」
志乃「良いよ。霊力の消費抑えるために場所は固定してあるからそこまで歩いて行こう。」
樹霧之介「はい。」
志乃「と言うわけで黒丸。出かけてくるね。」
黒根「ああ、樹霧之介の事よろしく頼む。」
志乃と樹霧之介は手を繋いで人間界の道を歩く。
志乃「ねえ。」
樹霧之介「はい。何でしょう?」
志乃「何で散歩したいって思ったの?」
樹霧之介「それは、、」
志乃「言いにくい事ならいいよ。ちょっと気になっただけだから。」
樹霧之介「いえ、僕の我儘に付き合ってもらってるんです。話します。」
志乃「言いたく無い事は省いて良いからね。」
樹霧之介「大丈夫です。僕、初めて人型を取れた時、父の目を盗んで外、人間界に来た事があるんです。」
志乃「意外と悪ガキだね。」
樹霧之介「悪いとは思ったんです。」
志乃「良い意味での悪ガキだよ。」
樹霧之介「悪なのに良いんですか?」
志乃「うん。親に縛られ過ぎずに自分の思った事をしているんだから。それで人間界で何かあったの?」
樹霧之介「はい。その時は夕方で両親と手を繋いで歩いている子供を見ました。」
志乃「へー、何かの帰りだったのかな。」
樹霧之介「それがなんか羨ましくて。僕も父と一緒に何処か見た事ない景色が見てみたいなと思ったんです。」
志乃「なるほどね。」
樹霧之介「妖怪は基本家族はいない事が多いのでこんな事思うのはおかしいかなって。」
志乃「そう言えば柚子も昔、人間の家族見て羨ましいって言ってた事あったな。」
樹霧之介「そうなんですか?」
志乃「そうそう、その時の黒丸の反応面白かったな。」
樹霧之介「その話もう少し詳しく聞いても良いですか?」
志乃「柚子が私達妖怪は家族って別に作らなくても良いけど憧れるな。って言ってたのを聞いた黒丸が本物になれるかわからないけど俺も同じ気持ちだ。って。柚子は、はっ?て顔してたから黒丸は、忘れろっ!て顔赤くして木の中に籠ってさ、しばらく出てこなくて焦ったよ。」
志乃は演技混じりに話し、樹霧之介は笑いながら聞いている。
樹霧之介「仲良かったんですね。」
志乃「そうそう。あ、着いたよ。」
そう言って止まったのは少し年季の入ったアパートだった。
志乃「空間の出入り口開けたままだと人が入り放題だから鍵付きの安い所借りたんだ。」
志乃が鍵を開けて入ると物がなくて生活感は無いが清潔にはしているワンルームの普通の部屋がある。
志乃「こっちだよ。」
部屋の押し入れを開けたら別空間に繋がる出入り口があり、そこを通ると大きな屋敷の門に出る。
樹霧之介「すごい。」
志乃「時間停止の術をかけているから劣化はしないよ。」
樹霧之介「長い時間を生きる浜名瀬さんだから考える事なんでしょうか。」
志乃「、、そうだね。」
樹霧之介「すみません。変な事言いましたよね。」
志乃の素っ気ない返事に気に障ったかもと樹霧之介は謝る。
志乃「いや、樹霧之介の家でも言ったけど浜名瀬は黒歴史である破魔凪からの名前だからあまり呼ばれたく無いんだよね。」
樹霧之介「そうですね。なら志乃さんで。」
志乃「うん。ありがとう。」
樹霧之介「だけど1つ聞いて良いですか?」
志乃「何を?」
樹霧之介「何でわさわざ、黒歴史の名前を苗字にしたんですか?」
志乃「他に思い付かなかったからっていうのと漢字も違うし、一文字変えたから気にならないと思ったんだけど。意外に浜名瀬呼びが多くて少し後悔しているんだよね。」
樹霧之介「そうだったんですね。」
志乃「まぁ、この話は終わりにして屋敷の中案内するよ。」
樹霧之介「お願いします。」
2人は屋敷を一回りする。
樹霧之介は見た事ない物に興味津々だ。
人型をとる妖怪の殆どは精神に影響された姿になる。
普段は大人びた行動をしている樹霧之介も本当は好奇心旺盛な子供と同じ精神を持っているんだろう。
志乃「どうだった?」
樹霧之介「色々見れて楽しかったです。」
志乃「なら良かった。もう遅いし、送って行くよ。」
樹霧之介「いえ、夜は僕達妖怪の時間です。これ以上迷惑もかけられませんし、1人で帰れます。」
志乃「そう?」
樹霧之介はそう言うが心配で志乃は7号にこっそり後をつけさせるが特に何も無く帰れたようだった。
明日も休みなので今日できなかった分の解呪も明日しようと祭壇だけ整えて志乃は眠りについた。
朝早くからアパートのピンポンが鳴る。
ドアを開けるとそこには警察が2人立っていた。
警察1「お1人ですか?」
志乃「いいえ、娘も居ります。」
志乃は今大人の姿で高校生の志乃の住所をここにしていたのでつじつま合わせのため嘘をつく。
警察2「今娘さんは?」
志乃「呼んだ方が良いですか?」
警察1「いいえ。私達この近くで起こった窃盗事件を調査していまして、何か見ていないかと聞いて回っているんです。」
志乃「そうだったんですね。いつの話ですか?」
警察1「一昨日の夜です。この近くの神社から掛け軸等数点が盗まれました。」
志乃「一昨日、、」
一昨日の夜は夜刀神と戦っていた時間だ。
志乃「一昨日はこの町にいませんでしたね。」
別空間にいたから嘘はついていない。
警察2「どういうことですか?」
志乃「あ、ここ娘が住んでいるアパートで今日は泊めてもらったんですよ。」
警察2「娘さん1人暮らしなんですか?」
志乃「仕事の関係で仕方なく。心配でこうやって見に来てはいるんですよ。」
警察2「そうだったんですね。最近2,3日くらいですが失踪する人がいるので娘さんにも気を付けるよう言っておいてくださいね。」
志乃「あ、はい。」
心当たりのある事に少しドキッとする。
警察1「それで娘さんは何か見たとかは言っていませんでしたか?」
志乃「暗くなるまでには家に入るよう言っていますから見ていないとは思いますが何かあれば相談しにいきます。」
警察1「わかりました。よろしくおねがいします。」
志乃「それにしても神社の物を盗むなんて罰当たりな犯人ですね。」
警察1「本当に、歴史ある物ばかり盗まれているんですよ。」
志乃「へー。」
警察2「それくらいにして次行くぞ。」
警察1「あ、はい。それではこれで。」
警察は頭を下げて他の人の話を聞きに行った。
志乃は屋敷に戻って解呪を始める。
使える霊力のギリギリまで解呪を進めて疲れたので甘い物でも買いにコンビニへ歩いて行く。
あまり人の通らない道を歩いているといきなり叫ばれる。
???「女だ。女がいる。」
志乃「何?」
声の方を見ると2人の男性がいて、何かに怯えている男性をもう片方の男性が宥めている。
男性1「おい、大丈夫か?しっかりしろ!」
怯えている男性は志乃を見て怯えているらしい。
志乃が不思議そうに見ていると宥めている男性が声をかける。
男性1「すみません。何でもないので通り過ぎて下さい。」
志乃「あ、はい。」
今の志乃は霊力がほぼ無い状態なので肩に乗っている12号以外の管狐達を連れて来ていない。
気にはなるが今は何もできないのでスルーする事にする。
通り過ぎて遠くから少し見ていると怯えていた男性は落ち着いて来たみたいだ。
陽葵「あれ?浜名瀬さん。奇遇ですね。」
志乃「陽葵こそ、こんな所で何しているんだ?」
陽葵「日課のランニング!今日は寝坊したから遅い時間だったけどレアな大人の浜名瀬さん。しかも私服姿が見れたから良かったと思ってます。」
志乃「そうか。」
陽葵「それで、浜名瀬さんは何してるの?」
志乃「コンビニでも行こうかなと。」
陽葵「ほぉ、なるほど。つまり浜名瀬さんの家はこの近くの可能性があると。」
志乃「ストーカー。」
陽葵「冗談です。嫌わないで!」
志乃「それはもう遅い。」
陽葵「え?」
志乃「もう良いだろ。折角の休日なんだから。」
陽葵「休日なら話しても良いんじゃないの?」
志乃「はいはい。」
陽葵「そんな態度ならこの辺りの建物調べるだけだから。」
そう言って陽葵は走って行く。
志乃「あ、そっちの方は、、」
陽葵はさっきの2人組の男性の前を通るが怯えていた男性は無反応だった。
怯えているのは大人の女性だけなのか?
まあ、わからない事を考えても仕方ない。
志乃はコンビニへ行って適当なスイーツを買った帰り道、既にあの男性達はいなくなっていた。
陽葵がいないかを確かめてアパートへ入り屋敷の自室で買ってきた物を広げると管狐達が寄ってくる。
最近精気をあげれてないのでたまにこうして食べ物を食べさせている。
今回は味噌饅頭を2個買ってきたので1個を6等分して1切れずつあげる。
あげ過ぎると増えるのでこれで丁度良いのだ。
大百足はあの巨体で少食なので調子の良い時に少し精気を吸わせている。
志乃はプリンを1つ食べて休むと霊力も回復してきたのでさっき気になった男性達の調査をする事にする。
あの男達に見つかってまたパニックになられても困るので8号に高校生の姿にしてもらう。
5号の探知能力を使うため、男性達の特徴を伝えると外に出て町中を飛んで戻ってくると、志乃を近くのアパートに案内する。
早速そのアパートに7号を潜入させて戻って来るのを待つ事にした。
陽葵「あ、浜名瀬さん見つけた。高校生の姿になったんだ少し残念だな。」
志乃「げっ。」
志乃は陽葵に見つかりつい、声を出してしまう。
陽葵「その反応は酷くない?」
志乃「いや、何でもない。」
陽葵「ふふふ。でも浜名瀬さんはここに住んでいるのか。」
志乃「違う。」
陽葵「いやいや、隠さなくて良いよ。浜名瀬さんの部屋はどこかな。」
その時探索の終わった7号が返ってくる。
陽葵「この子って浜名瀬さんの。」
志乃「こんな事していて私の課題はしているのか?」
陽葵「ちゃんとしてるよ。」
志乃「本当に?」
陽葵「今日の分はまだだけど。」
志乃「今すぐ帰れ。」
陽葵「えー。」
志乃「不真面目で他人の私生活を探る人間につける修行は無いぞ。」
陽葵「ごめんなさい。」
陽葵はトボトボと帰って行った。
7号の見てきた風景を2号が映し出すとあの男達の部屋には掛け軸や屏風が置いてあり、今朝の警察が言っていた泥棒の可能性がある。
そして志乃が気になったのは屏風だった。
屏風には女性の絵が描かれており、妖気も出ている。
画霊という妖怪がいる。
その妖怪は屏風に宿っていて自身の屏風を雑に扱われるのを嫌う妖怪だ。
扱いに気を付ければ特に何もしないが、雑に扱えば丁寧に扱われるまで夜な夜な現れる。
だが現れるだけで特に何もしないのに何故、あの男性は関係の無い女性にまで恐怖するようになったのか。
まぁ、神社に返されれば画霊は出なくなると思うので警察に言って逮捕してもらえば解決するだろう。
だが志乃は後に犯人に会わなかった事を後悔する事になる。
警察へ説明する為の口実を考えながら警察署へ歩いて行く。
志乃「すみません。」
警察「何でしょうか。」
志乃「今朝、母から近くであった窃盗の話を聞いて心当たりがあったので相談したいんですが。」
警察「情報提供ですね。ありがとうございます。」
志乃「一昨日の夜、ちょっと小腹が空いてコンビニ行った帰りなんですが怪しい男性2人が近くのアパートに入って行くのを見たんです。」
警察「そうなんですね。どう怪しかったんでしょうか。」
志乃「何か大きい荷物を持っていました。暗いのに引越しかな?なんて思っていましたが今思えば盗品を運んでたんじゃ無いかなって。」
警察「なるほど、詳しい場所を教えてくれますか?」
志乃「はい。」
志乃は例のアパートの場所と部屋番号まで伝えて警察署を出る。
夜に出歩いた事を少し注意されたが明日にでもあの部屋は調べられるだろう。
今回はこれ以上の出番は無いと思い自身のアパートへ帰り一息ついた。
次の日、学校があるので登校するが陽葵の姿が無い。
管狐に探させるか考えていると朝礼が始まりそこで陽葵の話が出てきた。
先生の話によると昨日の夕方に陽葵が神社に忍び込んだ泥棒の住んでいるアパートの部屋に突入し、泥棒はそのお陰で逮捕できたんだそう。
今は警察署で事情聴取を受けていて、昼から登校するらしい。
最後に先生は無謀な事はせず、警察に相談する事と注意喚起して朝礼は終わった。
陽葵はあのアパートの部屋が志乃の部屋だと勘違いして突入していたのだ。
志乃は陽葵が登校したらいつも以上にうるさいだろうと予想していたが陽葵が登校すると英雄扱いを受けて志乃の所に来る余裕は無かった。
だが放課後に待ち伏せされて恨み言を言われる。
陽葵「浜名瀬さん酷い!」
志乃「勝手に勘違いして勝手に突っ込んだのはお前だろ?」
陽葵「だって浜名瀬さんの管狐があの部屋から出てきたもん!」
志乃「だったら余計に違うってわかるだろ。」
陽葵「何で?」
志乃「管狐はいつも竹筒に入っているからだ。」
陽葵「あ。」
志乃「人の私生活探るから罰が当たったんだ。もう少し大人しくしろ。」
陽葵「むー。」
志乃「それより昨日の分の課題はできたのか?」
陽葵「それは、浜名瀬さんじゃなかった。泥棒の所に行く前に終わらせた。」
志乃「そこら辺はしっかりしているんだな。」
陽葵「もちろん。」
志乃「その頭をもう少し他に回せないのか?」
陽葵「できたら苦労してない。」
志乃「取り返しのつかない事が起こってからじゃ遅いんだ。もう少し考えてから行動しろ。」
陽葵「同じ事、親にも警察にも言われた。」
志乃「なら気を付けろよ。」
陽葵「結果的には泥棒も逮捕されて良かったじゃん。」
志乃「人には怪我するなって言っておいて自分は良いのか?」
陽葵「ごめんなさい。」
志乃「わかればいいんだ。」
陽葵「だけどもっと浜名瀬さんに近づきたくて。」
志乃「ある程度の距離は必要だろ。」
陽葵「何で?」
志乃「近づき過ぎれば苦しいからだ。」
陽葵「そうなの?」
志乃「狭い場所。例えば掃除道具の入っているロッカーあるだろ?」
陽葵「うん。」
志乃「あそこで2人で入るとする。」
陽葵「ドキドキするね。」
志乃「いや、窮屈だろ。」
陽葵「そう?」
志乃「とにかく、窮屈だと苦しいだろ。」
陽葵「うん。」
志乃「苦しい場所には行きたくないだろう?」
陽葵「つまり浜名瀬さんは私といると苦しいの?」
志乃「近づき過ぎればな。」
陽葵「つまり、それは、、恋?」
志乃「何でだよ。」
陽葵「まあ、今回の事で私も反省したよ。」
志乃「そうか。」
陽葵「浜名瀬さんが教えてくれるまで待とうと思う。」
志乃「それは良かった。」
陽葵「だから教えて。」
志乃「何でそうなる。」
陽葵「教えて。」
志乃「駄目だ。」
そんな事を話していると屋根の上から視線を感じる。
視線の真下に来た時何かが飛びかかってきたので志乃はそれを片手でキャッチする。
飛びかかって来たそれは猫姿の焔だった。
陽葵「猫?可愛い!」
そう言えば陽葵は焔の猫の姿はまだ見ていない。
志乃「何の用だ?焔。」
陽葵「え?これ焔さんなの?」
焔「なぁ、志乃。俺に修行をつけてくれ!」
志乃「時間はあるから良いがお前は大丈夫なのか?」
焔「大丈夫って?」
志乃は焔の首根っこを掴んだまま後ろに向ける。
志乃「お前の保護者がカンカンだぞ。」
そこには鬼の様になっている雫がいた。
雫「浜名瀬さん達に迷惑かけないって約束したわよね。」
焔「迷惑はかけてない。俺だって強くなりたいんだ。」
志乃「雫、迷惑じゃ無いから落ち着いて。」
雫「、、はい。」
志乃「焔もこのままじゃいけないと思って頼ってくれたんだ。時間もあるし付き合うよ。」
雫「そう言ってくれるなら。」
陽葵「なら私も!」
志乃「あ、陽葵は課題1週間追加で。」
陽葵「えー。」
志乃「あんな事してペナルティー無いと思った?」
陽葵「ごめんなさい。」
志乃「わかったら今日の分やりなさい。」
陽葵「はーい。」
そう言って陽葵はトボトボと帰って行った。
志乃「雫、迷惑って言うのはああゆうやつだ。自身の成長の為に誰かに頼るのは何も悪くない。」
雫「だけど陽葵も成長しようとしているんじゃないの?」
志乃「他人のプライバシーを探るのは成長ではない。」
雫「何があったかは知らないけど聞かないでおくわね。」
志乃「助かる。それで焔の修行だけど広い所が良いな。そうだ。」
焔の修行のため場所を移す。
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
このシーン絵にしたら面白そうと思って描いてみたけど何か違う。




