表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

エッセイまとめ

お中世ラブロマンス描きたくねえ事件から学ぶこと

作者: よもぎ

つい先日のことである。

「お中世ラブロマンス描きたくね~!」

「受けてみたけど「興味ない」から「死ぬほど興味ない」に変わっただけだった」

「二度と受けたくないからやんわり断ろう」

「現実恋愛で色んなタイプのおっぱい女子描きたい」

というような内容のエッセイ(にしか見えない)宣伝マンガをとあるコミカライズ漫画家がX(旧Twitter)に投稿したことで大炎上となった。


今回の話で焦点とすべきは、彼女(あるいは彼)が実際に「お中世ラブロマンス」のコミカライズを手掛けていたことである。

そして問題視すべきは、明らかにバカにしているような描写を一コマなりとも入れていた件である。


これが例えば、実際には手掛けていないジャンルで、バカにするような描写をしていなければ、「ああそういう切り口の創作なんだね」で済んだ。

しかし実際は手掛けたジャンルに盛大に後ろ足で砂をかけ、原作者の心をへし折り、コミカライズを取り持った企業にも泥を投げつける事になってしまった。




この話の問題点として、「言っていいことと悪いことの分別をつけられていない」が先ず挙がると思う。

過激な言葉はインパクトこそあれど、受け取り手が過剰に精神を逆撫でされるような事態がしばしば起こる。

たとえそれが正論であっても、強い語調、乱暴な言葉で言われると、受け入れがたいということはないだろうか?それと同じだと思っていただきたい。


表現として過激にするために「言うべきでないこと」を描いてしまったことが今回の炎上の火種の一つになる。

具体的には「興味ないから死ぬほど興味ないに変わっただけだった」は言わなくてもよかったじゃん。ということだ。

思ったより大変で資料もたくさんでこりゃやってけない、でもよかったと思う。

書き込みが、とか、色々言い訳は出来た。


しかし彼(あるいは彼女)は、一度なりともお世話になったジャンルに対してどえらい失礼な言葉を投げつけてしまったのだ。

しかも、彼女(あるいは彼)自身が原作から何から負担したわけではない。

コミカライズということもあって、原作者が別にいる状態なのだ。


しかもこの原作者はコミカライズされたことをひどく喜び、感謝していた。

今回の宣伝漫画投稿を知った原作者は、ショックを受けた旨を投稿した。(後にその投稿は削除された)

当たり前である。





今後「お中世ラブロマンス」のコミカライズ等の仕事を受けたくない、好きな属性のおっぱい女子を描いて生きていくのだという決意をしたところで宣伝漫画は終わる。


実際、生きていけるかどうかはさておき、この某氏には二度とコミカライズの仕事は回ってこないだろうというのが現実だと私は思っている。

雇われ社会人でもフリーランスでも信頼は命である。

仕事をする上で必要とされるのは実力、そして信頼であると思う。

ちゃらんぽらんな人間に大事な仕事を任せてしまえば他の人間に迷惑が掛かる。

あるいはセキュリティガバガバの人間に機密情報を預けたら社運一気にデッドラインである。


そういうことを考えると、某氏は、一冊の同人誌を描き、そこからステップアップしていこうとする代わりに、それまでの一切の信頼を喪失したことになる。


なぜか。


例えば、とあるゲームのアンソロジーに寄稿を依頼したとしよう。

その後、「あのゲームマジつまんねえ」「ホントはアレのマンガなんて描きたくなかった」とネガキャンマンガを出されないという保証がないのだ。

だって既に一度やっているし。


今回の宣伝漫画はフィクションでエッセイじゃない?

その保証は?

実際そのジャンル手掛けててコ〇ティアで頒布しちゃうぞって状況は同じなのに事実とは一切関係ありませんという証拠は?


私は某氏の頒布した該当の同人誌を購入していない。

なので実際にどういうオチになったのかや展開などは一切存じ上げない。

作中でアバターのように出されたコミカライズ漫画家女子が再び鳴かず飛ばず、どころか頭を下げて「またお中世ラブロマンス描かせてくださいご飯を食べたいです」となるのか、あるいは都合よく欲望詰め合わせたマンガでヒットするのか。


なので今回は宣伝漫画数ページのみを対象に学ぶことを学んで終わりにしようと思う。




発言する場や状況は考える。

言っていいことと悪いことを一拍置いて考える。

恩義のある人たちにはリスペクトを抱いて粗末に扱わない。



改めて、大事にしていきたい。

原作者名および作品名、またコミカライズ漫画家の名前を感想欄に書くのはやめてね。

出さなかった意味を考えておくれね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
まあ、仕事がなかったから 安くて、早くとせかされて、うまみがなくて苦痛だったのだろう。売れない小説家や売れない漫画家がエロ雑誌のエッセイや、挿絵や格安マンガ描かされてた感覚に似ていると思う。作者にとっ…
個人的な考えなんですが原作改変が許されて、小説より漫画版の方が売れる現状に問題があると思います 改変して漫画版が売れたら漫画家のおかげ、売れなければ所詮なろうだからみたいな雰囲気がありますし、アニメ化…
この同人誌の作者もそれを褒めそやした同業者も、以前一話で連載中止になった某漫画の作者も、それを見て作品の原作者や楽しんでいる人がどう感じるかという事に対する想像力に欠けてましたよね。 個人的な想像な…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ