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7、ずっと何かを探している《視点…リリィ》

 目が覚めると午後四時十五分。まだ春だというのに日が照り付けている。


 私が目覚めるのはいつも放課後の時間だ。場所は体育館前の廊下。最近は私の事を見ることができる人が増えてきているようで少しびっくりしている。

 生前は病気がちでいつも体調が悪かったからこんな風に体調とか関係なく過ごせるのが夢のようだ。……いや、夢のようだというかこの状況は一種の夢なのだが。

 今日も誰にも姿が見えないようにして、廊下を歩く。一年生のクラスを通り過ぎ、階段を二階分上り、二年生のクラスを通り過ぎる。今日は誰も勉強していないようだ。そして渡り廊下を渡って職員棟に入って、職員室の中に入る。前の先生がドアを閉めなかったおかげで自然に中に入れるようになった。

 今日はとても穏やかだ。

 昨日、心愛ちゃんが言っていた【三栖先生】という人を探してみる。が、三栖先生はどうやらもう居ない様だった。そこから職員室を出て、職員棟から渡り廊下を渡って、特別教室棟に入る。

 物音ひとつしない。とても静かだ。

 高校一年生の時はこの学校が広すぎて恨んだが、今はとても住み心地が良い。…………もしかしたら、私と同じようにこの学校に住んでいる霊もいるかもしれない。


 いつも何かを探しているような衝動に駆られる。何を探しているのか、どうして探しているのかは全く分からない。

 ___________でもずっと何かを探している気がするのだ。



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