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4、二人の彼《視点…莉々谷悠月》

「莉々谷さん、」

 そう私を呼ぶ声がした。日なたに立っていたはずなのに寒気がして、振り向いてそこにいた人を見た。

「僕の事、誰か分かりますか?」

「…………………この学校の生徒……じゃないでしょうか。」

 私は苦し紛れにそう言った。

「覚えてないんですか?!」

 私は思い切り耳を塞いだ。どうやら嫌な思い出を思い出してしまったようだ。

 ______これは夢だ。

 ____________これは夢だ。

 __________________これは夢だからっ……。


 私は目をつぶる。


 ふと暖かい温度を感じて目を開けると、そこには嫌な彼ではなくあの日私を守ってくれた彼が私を守って抱きしめていた。

「おい、あんた。邪魔だ。」

 嫌な彼がそう私たちに向かって言った。トラウマを思い出し私は耳を覆う。

「大丈夫だから、悠月、」

 彼はそう言って私を抱きしめた。

 私はもう一度、ぎゅっと目をつぶる。

 気づくと私は眠っていたようで、先ほどまで感じていたあの温かさは既に消え去った後だった。


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