走れメロスって実は走ってなかった説(2018年8月のかっぽうより)
突然ですが、42,195㎞のフルマラソン。
そのタイムの“最長”記録をご存じでしょうか。
最短ではなく、最長。
ゴールまでにかかった時間がもっとも長かった記録です。
10時間かな?
20時間かな?
もしかして30時間とか。
って思いますでしょ?(思わないか)
答えは「54年8ヶ月6日5時間32分20秒3」(公式記録)だそうです。
54年ですってよ、54年!
時間じゃなくて年! すごい!
その記録は日本人の金栗四三選手が出しました。
1912年のストックホルム・オリンピックの男子マラソンに参加した日本代表の金栗選手。
しかし当時、異常な気温でおよそ半数の選手が炎天下のため棄権しました。
走っていた金栗選手も途中で意識不明に倒れます。
ところが不幸なことにそれに気づく人は誰もおらず、彼は近くの農家で介抱されていたそうです。
結果、金栗選手は「行方不明」扱いとされ、ゴールも棄権処理もされないままマラソンの日程は終わってしまいました。
その後、ストックホルムオリンピック開催55周年の記念式典に呼ばれた金栗さんは、その場でゴールを果たしました。これにより、マラソンの最長記録が「54年8ヶ月6日5時間32分20秒3」になったということです。
この時のスピーチで金栗さんは
「長い道のりでした。この間に孫が5人できました」(Wikipediaより)
とお茶目に言ったそうです。
ちなみに別の本では「子供6人と孫10人」となっています。どちらが正しいんでしょう(笑)
ともあれ、ユーモアがあって胸に来るお話ですよね。
こんなおじいちゃんになってみたいものです。
ということで、今日の本題!
「走れメロスって実は走ってなかった説ー!」
(*´꒳`*ノノ゛パチパチパチ
☆(´⊙ω⊙`)=3 って、パチパチパチじゃないわー!
と、どこかからツッコまれそう(笑)
そして金栗選手の話、全然関係ない(笑)
「走れメロス」は言わずと知れた文豪・太宰治さんの名作。
内容は割愛しますが、主人公のメロスが親友のセリヌンティウスを助けるために疾走する物語ですよね。
猶予は三日後の日没。
距離は村まで十里(約40㎞)の往復。
ここで勘のいい人なら「あれ?」ってなると思います。
三日後の日没までに40㎞の往復。
真ん中に結婚式があったとしても余裕で間に合うんじゃ……。
そうなんです。
メロスの提示した期間って、距離だけ見ると意外と余裕なんです。
実はこのメロスの走る速度を計算した中学生がおりまして(すげーな、おい)
残念ながら数学は得意じゃないので計算式を見てもチンプンカンプンだったのですが、どうやらその子の計算によるとメロスは時速3.9㎞で走ってたそうです。
一般的に人の歩く平均速度は4㎞と言われてまして、これでいくとメロスの走る速度は歩くスピードとまったく変わらないのがわかりますよね。
むしろ歩いてたっぽい(笑)
まあ当時と現代の食生活等を考えたら身体能力面で多少の誤差はあると思いますし、過酷なイベントもあったりしましたので、一概に「歩いてた」とは言い切れませんが、それでも……ねえ?
もしかしたらあまりに早く到着したら王様から無理難題を言われるかもしれないと思って、メロスはギリギリに着くよう計算していたのかもしれませんね。
何はともあれ、まさかメロスの走る速度を計算するような子がいるとは太宰治さんも思ってなかったことでしょう。
太宰治さんの「きいぃぃぃ! 我、人間失格! 斜陽!」という声が聞こえてきそうです。
(((*´▽`)♪ ←初日のメロス(余裕)
(*´3`)♪ ←二日目のメロス(余裕)
ε=ε=ε=ε=┏(*`□´)┛ ←遅刻ギリギリのメロス(顔だけ必死ww)