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王子と枯れ葉の本

 王城の書庫で本を読む一人の男がいる。


 男はこの国の第二王子。

 

 王位にはちっとも興味がなくいつも本ばかり読んでいる男である。


 読み終えた本を本棚に戻し、また新しい本を手に取る。


 新しく手に取った本は枯れ葉の様にボロボロで今にも崩れて無くなりそうであった。


 王子は慎重にページをめくる。


 一ページ、一ページそれはもう慎重にめくって読む。


 しかし、段々とページをめくる速度が速くなる。


 王子はその本がボロボロなことを忘れて一心不乱に読み続ける。


 王子は今までにないほどはやく読み終えた。


 そして続きが気になった。


 どうやらこの本、シリーズものらしく一冊では完結していないのだ。


 王子は従者を大勢呼び、王城にある膨大な本の中から枯れ葉の本の続編を探させた。


 もちろん王子も探した。


 何日も探した。


 一冊、一冊この目で何度も確かめた。


 しかし、どれほど月日が経っても、どれほど大勢で探しても見つからなかった。


 王子は本の続きを諦めようとした。


 だが、ふとあるアイデアが降ってきた。


 自分で続きを書けばいい。


 すぐに実践した。


 何ヶ月もかかりできた本は枯れ葉の本より面白くはなかった。


 それでも、王子の中にはとてつもない達成感を覚えた。


 今までに感じたことがない感覚である。


 王子は小説を書くことに没頭する様になった。


 王子の作品達は国内外で知らない人はいないほど有名になった。

 

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