2ギャル神と面談
序章2
「はじめまして〇〇君」
脳裏で甘い声が反響する。
…俺は何をしてたんだっけ、あぁそうだ確か爆発が起きて巻き込まれたんだ。
肌が爆風で焼ける感覚を一瞬の間だったが鮮明に覚えている。
「君死んじゃったよ」
誰だろう?さっきから声が聞こえるが
「おーい」
閻魔様の声なのか?それにしては可愛すぎない?もっと野太い声のおっさんだと思ってたんだけど
「…褒めてくれてありがとう、だけど私は閻魔様じゃないよ神様だよ」
え!?まじか…こんなかわいい神様なら毎日お祈りしといたほうが良かったかな
まて…オタクならではの声が可愛かったら顔もかわいい理論は危険だ…この声で、もしおっさん出てきたら多分俺は泣く。
「君、もう死んでるけど、普通に声出せるから喋ってくれない?いちいち頭の中見るの面倒くさいんだけど」
神様ってギャルみたいな喋り方するんだ…
「神様ってギャルみたいな喋り方するんだ…」
思わず頭で考えてたことが口に出てしまう。
「想像以上に馬鹿だわん…」
心底呆れたようにため息をつきながら罵倒される、馬鹿とは心外だ、ギャルとは褒め言葉なのに
「さっきから、声は聞こえるんですが、どこにいるんですか?」
先程から、声こそ聞こえるが、どこを見ても居ない、とゆうかこの空間はなんだ?あたり一面白い空間が広がっており、自分以外何もない。
「別に姿を見せなくても良いでしょ、君と会話できたらそれでいいんだし」
それは残念だ…折角なら拝見したかったけど仕方ない
「もう一度言うけど、君死んだんだよ?」
「さっき言ってましたね」
「あんまり驚かないんだね」
「まぁ生きてるときも死んでるようなもんだったので、そんな変わらないかなって」
死んでしまったのに自分がこんなに落ち着いてるの自分でも引くわ…
「私も引いてるよ…無駄話はこれぐらいにして」
先程までとは違い張り詰めた声に少し背筋が伸びる。
「君新しい人生送ってみない?」
…これアニメや小説で見ていた異世界ヘの導入で良く使われるセリフに似てるな…
「その世界で使えるすんごい能力あげるし、君のパラメーターも私の加護で強くしたげる」
あっ勝ったわ
「生き返ります」
「おっけー!ほんと感謝!これから頑張って働こうね!」
……………え?
「じゃあチュートリアル始めるよ」
パチンと指を鳴らす音が聞こえた
その瞬間、先程まで居た白い空間が崩壊し足場がボロボロと崩れ始める。
「え!?ちょっと待って落ちる!神様!?」
「時間がないから、君にはすぐにでも強くなってもらわないといけないんだ、だからここから落とすから頑張って生き延びよう!大丈夫やり方は教えるから!」
…この言われ方は既視感がある、そうだ俺の先輩だった人が俺に仕事を教える時に言ってた事と一緒だ…
先程の言葉を要約すると
「早く戦力になれ、試しにこのクソゲーやってみろ」だ
トラウマを思い出してる間に足場がなくなってる、もう、こうなれば神様の教え方が少しでも優しいことを祈るしかない。
崩壊が止まるなんて生易しいことは考えず腹をくくる
「ああ…もうわかりました!その代わり優しく教えて下さいね!」
「ムリ」
「クソがァァァァ!!!」
残酷な宣言をされたので、もうヤケクソで空にダイブする。
空からパラシュート無しで滑空するところから俺の異世界生活は始まった、いや、始まってしまった。
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