異世界転移?
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俺は瀬戸桐谷。一応高校生だが、暗殺者でもある。昨日は麻薬の取引現場を見つけ、護衛や取引中の人間を全員殺した。かなり夜遅くの仕事だったが、睡眠時間が短すぎることにはもう慣れているので気にならない。
普段は高校生として過ごしている。今日も朝から学校に行き、授業を受け、部活をし、家に帰るという生活だろう。家に帰ったら何を料理しようか、悩んでいる。実は一人暮らしをしているのだ。
今日の夕飯のことを考えながら歩いていると、もう学校だった。今日も相変わらず賑やかだ。
教室に入り、朝の準備を整え、軽く準備運動をする。といっても、常人にはおそらく見えないスピードで突きを10発放つだけだが。
「お、やってるねえ」
「霞原か」
暗殺者の任務の時のバディの相方、霞原翔が立っていた。
「調子は?」
「コンディションなんてどうでもいい」
「だよな、ははは」
そうこうしているうちに、ホームルームの時間になる。担任の若い男性教師が教室に入ってきた。
「はーい、席に着けー。ホームルームの時間だぞ」
担任が出席簿を机の上にトンっと置いた。
その時だった。いきなり教室に魔法陣が現れたのだ。目も眩むような光が辺りを包み込み始める。
「ゴースト!」
霞原を呼ぶ。素早くこちらに移動してきた。懐に入れてあるナイフに手を伸ばす。
「お前たち、いったん教室の外に出ろ!」
担任が声を上げている。が、誰も動けない。俺も例外では無い。口は動くのに、足が完全に固定されているようだ。光がどんどん大きくなり、あまりの眩しさに目を瞑ってしまう。
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目を開けると、そこは教室ではなく、中世の城の絵に出てくるような部屋に変わっていた。
そして、部屋の奥の方にはロープにフードを被った人間が5人ほどと、頭に冠を乗せた人間が1人いた。そして、俺らの周りを囲むようにして騎士らしき人が20人ほどいた。冠を乗せた王のような人間は、玉座のような豪華な椅子に座っているが、他の全員は立っていた。
「成功したようじゃな」
「はい、陛下」
王らしき人と、最も豪華なローブを着た人が話していた。
「さて、勇者たちよ」
王らしき人が話し始める。
「とりあえずここがどこかという説明から始めるかの」
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