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漫才の台本  作者: 藤本GJ
158/159

27年後の歩行器

歩行器のおっさんにボロカス言われた思い出を胸に書きました

A あのさ、ちょっと相談があるんやけどさ


B 何かあったんか?


A ちょっと追われてて逃げてるねん


B こ〜わ


A いや、前バイトしてた露店に来た客でさ、オレにだけキツく当たってくる歩行器のおっさんがおるんやけどさ


B 目ぇ付けられてるやん


A 「みんなのやり方見て学ばんかい!」、「みんなやってますよ!」、「みんなはもっとやる気あるぞ!」、「そこ立ってたら邪魔やろ!みんな立ってへんぞ!」


B めっちゃみんなって言うやんw


A 友達おらんねやろ。だから"みんな"言うとるんやろ


B みんな言うて孤立させたいんやろな。典型的な人の上立ったらあかん人やん


A 3流が人の上立ったらパワハラ、セクハラ、失墜、孤立


B 1流では無いわな。自分に孤立帰って来てるやん


A ほんでさ、面倒臭い事にさ。2日連続で歩行器のおっさん相手したんよ


B 2日連続はツラいな


A 2日目の時、歩行器のおっさん「みんな」って言った瞬間、口の中から蜘蛛が出て来てさ


B えっ?気持ち悪っ!


A ほんで、その蜘蛛がおっさんの体を覆うぐらい大きくてさ。おっさん蜘蛛に変身した


B 『学校の階段』って映画でそんなおっさんおったな


A クマヒゲさんやろ。「廊下は走るな!みんな走ってないぞ!」言うてくるんか思ったんやけどさ


B …なんでお前冷静なん?普通ビックリするやろ


A そんな予感はしてたんよ。歩行器と脇に蜘蛛の巣張ってたし


B そんなんに目ぇ付けられて、よ〜バイト辞めへんな


A オレの方が強いと思ったからね


B カッコイイやん


A まぁ、最初は毒が恐いから逃げたけど。蜘蛛に変身した歩行器のおっさん。歩行器に足乗っけてスケボーみたいにして追っかけて来たんよ


B 蜘蛛に変身しても歩行器使うんや


A 普通に来た方が早そうやけどな。ほんでおっさんが糸吐いてきて、絡まるんやけど糸が弱くて簡単に切れるんよ


B おっさんめっちゃ弱いやん


A 糸が効かんと思って逃げようとした所を今度は逆に追っかけて殴りに行ったんよ


B お前、強過ぎひんか?何もビビってないやん


A 糸が効かんで毒も無いんやったら恐ないやん。おっさん、開いてるマンホールに入って逃げてったわ


B …多分もう会わんやろう


A それがな、27年後に会うねん


B 27年後?めっちゃ中途半端やん


A 神話か何かで見たんやけど、デカい蜘蛛の妖怪は27年周期で目の前現れるらしいねん


B それスティーヴン・キングの『IT』って映画やわ。ピエロの格好した大きい蜘蛛が襲ってくる話やわ


A そう言えばおっさん、ピエロっぽかったわ


B マジで!27年後確定やん!


A 『IT』はピエロで出て来たやんな。オレ普通のおっさんやってんけど。オレん時だけ素顔やんけ


B ってか映画知ってるやんけ!


A 思い出してんよ。あの映画ノンフィクションやってんな


B フィクションやわ


A とりあえず27年後はオレも老化してるからさ、お前も一緒に戦ってな。27年後の3月だけ同棲するで


B イヤじゃ!帰るわ!

学校の階段、ITを参考にしました


金属バットっぽいネタを作ってみた

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