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1話
引き寄せられた祐斗は、むつの肩に額をぶつけた。ドキドキするような展開ではあったが、今掴まれてるのは腕ではなく、いつの間にか胸ぐらになっていた。
違う意味でドキドキしている祐斗は、石のように動けなくなっていた。そんな祐斗の耳元に、むつの唇が寄せられた。
「しろーちゃんとは喧嘩してない。西原先輩と呑みに行ったのは四日前…分かった?」
吐息のような小さな呟きだが、声はとっても低かった。もう一度、分かった?と聞かれ祐斗は必死に頷いた。
胸ぐらから手を放したむつは、少し皺になった祐斗のTシャツを引っ張って皺伸ばしをした。
「コーヒーありがと」
素っ気なく言いむつは、再びごろっとソファーに横になり目を閉じた。ようやく動けるようになった祐斗は、そそくさとキッチンに戻っていった。




