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2話
「そんな事って…」
そう言いながらも山上は、電話番号を書いたメモ用紙をむつに渡した。
「どーも」
足で床を蹴り、キャスターをからからいわれてむつは、椅子を戻すと携帯を片手に番号を押しながら、自分の席に戻った。
しばらくのコール音ののち、篠田が出た。
「もしもし?お忙しい所、すみません。玉奥です」
『玉奥…むつさん‼どうしたんですか急に』
篠田の意外と大きな声に、むつは携帯を耳から少しだけ離した。
「お仕事中に申し訳ありません、篠田さんにしかお願い出来ないかと思いまして…山上から番号を教えて頂いたんです」
むつの言葉を聞き、山上がいぶかしむように方眉を上げた。
「なーにが篠田さんにしか、だ。女出しやがって」
茶化す山上に向かってむつは、唇に人差し指をあてて、静かにするようにいった。山上は肩をすくめるだけだった。




