表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-魅惑の憑-  作者: 幹藤 あさ
251/288

5話

「大丈夫だ」


子供が言うと、男は素直に引き下がった。それを見て、むつの前に立とうとしていた京井も下がった。


「今回は仕方ないですね。折角、長い時間をかけて準備をしたんですが…諦めましょうか」


冬四郎の抱いている琴音に近付くと、フードをかぶった子供は琴音の額に手を置いた。すると、たちまち土色になり、ぼろぼろと崩れていった。


あとに残ったのは、崩れ落ちた土とほんの少しの生臭さだった。


子供は、その土の中に手を入れると人の形にしてある木の板を取り出すと、ひらひらと振りながら、むつに見せた。


「僕はね、むつさんと違って木を使うんです。だから、ある程度は丈夫だし何度も使えるんですよ」


「そう…なら、この琴音ちゃんも?」


「そうです。…ですが、そっちはもうほっといても崩れるでしょうね。僕の人形も古くて使えそうにありませんし」


颯介の方の琴音には、もうあまり興味もないのか、ちらっと見ただけだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ