7
バイトを終え、必死の思いで自宅にたどり着く。
ただでさえ寝不足だったのに、いつも以上に涼太さんが絡んできて、それをいなすのに余計な気力を使ってしまった。
ただいまー、と小声で言いながら家のドアを開ける。奥から母さんが夕飯を作っている音が聞こえる。現在午後17:25分。やや早めの夕飯と言うことは、今日父さんが帰ってくるのは遅くなるんだな。一家そろってテーブルを囲むことに何やら憧れみたいなものを抱く母さんは、20時までに父さんが帰宅できる場合は、それまで夕飯の時間を遅らせる傾向にある。しかし、我が家の面々は皆食いしん坊で、御飯をおあずけすることなんてできないので、父さんが20時を超えて帰宅することが分かっている場合は18時頃に夕飯を食べてしまう習慣になっていた。
重たい身体を無理やり起動させて、居間へ向かう。姉ちゃんがソファーでごろごろしながら雑誌を読んでいた。手にしていたのは『月刊 家庭菜園の友8月号』だった。流行っているのだろうか、あれ。
新、おかえりー、という姉ちゃんの気の抜けた声に、たー、とだけ返す。姉ちゃんに「ただいま」の四文字言ってやる必要は無い。
二階の自室までたどり着く元気が無いので、とりあえずテレビの対面に設置されているシングルソファーに、ぼすんと音を立てて座る。ソファーの柔らかい座面に体がずむずむと沈み込んで行く。
「へあぁーぁぁ」
軽く息を吐いたつもりなのに、温泉に入ったおっさんみたいな唸った声が出てしまった。
「ずいぶんお疲れだね。どったの?」
「真面目に労働すれば、疲れるもんだよ」
この三歳年上の姉は、僕の知る限り今まで一度もアルバイトをしたことがない。
「ふーん。疲れるんなら、止めればいいのに」
この姉、本気で言ってるんだから困る。大学四年生の姉ちゃんは、就職せずに大学院に進むらしい。なんで就職しないの、と一度聞いたことがあるのだが、真顔で「仕事は面白くなさそうだから、別にいいかなって」と返事をしてきた時は本当にどうしようかと思った。母さんは教育熱心な所謂「教育ママ」だったはずなのに、何故こんな風に長女が育ってしまったのか。我が親ながら同情する。
「疲れるからってだけで辞めたり出来るもんじゃないんだよ。働かなきゃお金もらえないし」
「別にお金もらったってさ、結ちゃんのためにしか使わないんでしょ? 結ちゃんと喧嘩したんなら、お金を稼ぐ必要もないんじゃないかなって」
急に結の名前が出てきて、僕の体がびくんと反応してしまう。。
「なんで、姉ちゃんが、そのことを……」
姉ちゃんが、こちらをじろりと見た。眼つきが悪いから、ただ視線を向けるでも睨んでいるように見える。
「……結ちゃんと出かけて行ってさ、独りで帰って来て、それから一週間ほぼひきこもりって、そりゃなんかあったなって、思うじゃん」
存外に普通の返答で、なんだか気が抜けてしまった。僕はやっと肺に溜まった息を吐き出すことが出来た――
「それに、結ちゃんがメールで言ってた」
――と思ったら、また息が詰まった。
「なんてっ、言ってた!?」
「女同士の約束だから、言えない」
なんとか情報を得ようと、姉ちゃんの方に強い視線を投げかける。
姉ちゃんはいつも通り、少し眠そうな顔でこっちを静かに見ていた。ぼやぼやしているけど頑固な姉ちゃんのことだ、きっとどんな聞き方をしても、話の核心は絶対に言わない。
「……じゃあ、これだけは教えてくれよ。結は、元気そうだった?」
姉ちゃんは、少しの間目線を右上の方にさまよわせ暫し、んー、と唸ってから言った。
「ものすごく元気、とは言えないけど。まあ、大丈夫なんじゃない?」
「なんだよ、その曖昧な返事」
「正直、メールの文面だけ見て元気か元気じゃないか判断するのは、無理」
こっちは真剣に聞いてるのに、何だその適当な対応は――。怒りにまかせて怒鳴りつけたい衝動が湧きあがったけど、そんな体力も無かったし、姉ちゃんに当たっても詮無きことだ。
「……わかった。結に元気が無いみたいだったら、僕の代わりに元気づけてあげて」
僕が結に出来ることは、もうない。
結は僕のことを見切っただろうし、僕は結から切り離されたただの木偶の坊だ。
「……新、あんた。そんな事いっているから結ちゃんと喧嘩するのよ」
姉ちゃんが至極淡々と言った。こういう喋り方をする時の姉ちゃんは、大体怒ったり悲しんだり、兎に角感情が高ぶっていることが多い。
「どういう、意味だよ」
それまでソファーに寝転がっていた姉ちゃんが上体を起こし、こちらに正対した。それから僕に向かって無遠慮に言った。
「新、結ちゃんに対して過保護すぎ。別に誰が慰めなくても、結ちゃんは立ち直れるよ。それに『僕の代わりに元気づけて』っていう言葉の裏には、『僕が慰めてあげないと、かよわい結は立ち直れないんだいっ!』っていう願望が透けて見えてて気持ち悪い」
「そんなこと……」
「ある」
「いや、ないと……」
「あるって」
姉ちゃんの言葉の温度がどんどんと下がっていく。こんな姉ちゃんを見るのは、姉ちゃんの数少ない友人が大学教授のセクハラとパワハラに苦しめられているの解決した時以来だ。
「結ちゃんね、目が見えるようになった時わたしになんて言ったと思う? 『これでやっとあーちゃんの重荷にならなくてすみます』って笑ってたのよ。目が見えるようになって、やっとあんたと同じ立場に立てる。あんたに助けられるだけじゃなくて、助け合って生きていけるって、喜んでいたのに。……それなのに新は何をしていた。『目が見えるようになっても結をサポートしないと。結を支えるのは僕だ!』なんて結ちゃんを子ども扱いして騎士ごっこでもしてたんじゃないの? そりゃ結ちゃんも愛想を尽かすわ」
姉ちゃんは止まらない。
「それに、もし元気が無かったとしても、夏休みが終わって高校が始まれば、元気になるんじゃない? 新しい友達も出来るだろうし」
新しい友達、という単語を聞いたとたん、さっと身体が冷たくなった。結が僕の知らない大勢の人と交流して、僕の知らない結になっていくのが怖いと思った。結が僕の手元から離れていくことに真剣に恐怖している自分自身にも絶望した。
僕は、姉ちゃんの言葉に、まるっきり反論できなかった。
目の見えない結が僕を必要としていたんじゃない。僕が、目の見えない誰かを、僕を頼って縋ってくれる誰かを求めてたんだ。
小学生の頃の僕は勉強も出来ない、スポーツも出来ない、クラスの人気者でもない、味噌っかすだった。教育熱心な母親には叱られてばっかりだし、姉ちゃんは学校の成績は良かったから劣等感を抱く対象でしかなかった。僕はいつでも、僕を認めてくれる誰かを、ちょっとだけでいいから僕を必要としてくれる誰かを探していたんだろう。だから国語の先生にちょっと音読を褒められただけで有頂天になったし、僕のことを頼ってくれる結を独り占めしたくなった。
一度結が「手に入って」からは、それを逃したく無くなった。僕は結を、二人だけの世界に軟禁した。そうすることで僕はちっぽけな承認欲求を満たし続けることが出来るようになった。結に目隠しをして、耳もふさがせて、何にも触れさせないようにして。結という小さな女の子を犠牲にして、僕は幸せになった。
思えば、僕にも「普通に」幸せになる道はあったはずなのに。実際に結のために勉強して、結のために身体も鍛えて、結のために読み聞かせも上手くなって。学校の成績も上がったし、児童会館では子どもたちから大人気だ。でも僕は、少しでも自分が傷つくリスクを回避して、結とのちっぽけな世界にひきこもろうとしていた。そっちの方が失敗する可能性が低いからだ。僕はとんだ卑怯者だ。
気が付けば、横隔膜の辺りが痙攣して、呼吸がし辛くなっていた。鼻もずるずる言っているし、目は木炭に火をつけたみたいに熱かった。僕は声も出さずに泣いていた。自分が泣いているという事実にびっくりして、ちょっとだけ冷静になった。
姉ちゃんの方を見ると、何故か姉ちゃんも涙目だった。
「……そうだね、姉ちゃん。ありがとう」
姉ちゃんは優しい人だ。普段はだらけているし、ものぐさだし、覇気は無いけど、他人を思いやる心を持っている。本当は争い事が苦手で、サイエンスドキュメンタリー番組でカブトムシとクワガタムシが縄張り争いをしているのにさえ顔をしかめるのだ。他人を叱ると言う行為も、結構心の負担になっているはずだ。
こんな僕のために。自分のちっぽけな自尊心を満たすために幼馴染の少女を利用しつくそうとした僕に、厳しい言葉をかけてくれた。
僕に出来ることと言ったら、もう姉ちゃんに感謝しながら、結に謝罪しながら、死ぬしかない。
「『死ぬしかない』なんて、考えてるんじゃないでしょうね。新」
姉ちゃんが、僕の思考を読んできた。サトリが意外と身近にいた。
「なんでわかった、って顔してるけど、あんた顔に出過ぎ。新は、昔からロマンチックというか、悲劇のヒロインチックというか……。どうせ死ぬ勇気も無いのに、へこむ時はとことんへこむんだから。立ち直るの速い癖に……。なんというか、一言で言うと、ウザい」
ひどい。
「……やさしいやさしいおねーさまは、へこんでいる弟を慰めてあげましょう!」
姉ちゃんは僕をじろっと睨みつけから、溜息をひとつついた。それから、急におどけ始めた。情緒不安定なのだろうか。僕が言えた筋じゃないけど。
「結ちゃんはね、新が慰めなくても独りで立ち直れるくらい強い子だよ。……でもね、そんな強い心を持てたのは、新のおかげでもあるのよ。新がいっぱい頑張って結ちゃんを楽しませようと努力したから、結ちゃんは目が見えなくてもいつでも笑っていられたの」
僕の頭はもう大分冷静になっていたのだけれども、体はまだ少し昂っているらしくて涙が止まらない。仕方ないから、涙をぽろぽろ流しながら、でも真顔で姉ちゃんの話を聞くことにした。
「新もね、結ちゃんからいろんなことを教えてもらったはずよ。勉強もスポーツも嫌い、読書感想文が書きたくなくて泣いてだだをこねるようなクソガキだった新が、曲がりなりにも勉強をするようになって、本もたくさん読むようになって、大学生にまでなったのは、結ちゃんがいたからでしょ。誰かのために努力できるのは素敵な事よ。でも、その誰かが成長して自分から離れていくことに嫉妬してはいけないわ。それから、今度は他人のためじゃなくて自分のためにも努力できるようになること。分かった?」
僕は無言でうなずく。目に溜まった涙が跳ねて、熱い雫が僕の手の甲に落ちたけれども気にしない。
「分かったらさっさと仲直りする方法を考えな。恋人なら大喧嘩の一度や二度、乗り越えないと」
姉ちゃん、誰とも付き合ったことが無いのに、何を知ったような口を聞いてるんだろう。こんなに優しい姉に恋人が出来ないのは一体何故だろう。
「……ありがとう、姉ちゃん。でも、僕は、結と別に付き合っている訳じゃ……」
ぴくっと姉の動きがとまる。それまで聖母のようなだった姉ちゃんの雰囲気が、阿修羅のようなおどろおどろしい物に変わっていく。僕の目にはWPRDが付いていないはずなのに、姉ちゃんの背後にありもしないはずの燃え盛る煉獄が見える。ような気がする。
姉ちゃんがソファーから立ちあがり静かに僕に歩み寄ってきた。僕の腕をとって無理やり立ち上がらせると背後に立ち、僕の左足を自身の左足でからめとった。そのまま、僕の右腕を左の脇に抱え、僕の右側の体側を無理やりぐいと伸ばした。
綺麗なコブラツイストだった。
ひどい。
いたい、っていうか、苦しい。ちょっと、もう無理。ギブ、ギブギブ――
「ギブギブギブ!! ちょ、ちょっと姉ちゃん、苦しい!」
「あんたは! この期に及んで『付き合っている訳じゃ』とか言ってんじゃないわよ! ウザい! あれだけ腕組んでべたべたしちゃってさ、き、キスとかしちゃってさ、いまさら恋人じゃありませんは通用しない! 『まだ告白とか、してないから……』とか言うんじゃないでしょうね!?」
「ちょっと、も、無理!! さっきからタップしてるじゃないか!! レフェリーは、レフェリーはどこだ!」
「これ以上ウジウジすんな! 正直ウザい! さっさと仲直りしてこい! ウザい!」
――もう、ウザいっていいたいだけじゃないか!
僕が必死に関節技の痛みに耐えていると、なにも事情を知らない母さんが「遊んでないで手伝って―」と台所から声をかけてきた。
姉ちゃんは、はーい、といつものように気の抜けた声で言うと、何事も無かったようにコブラツイストを解除し、すたすたと台所へ向かった。姉ちゃんがあんまり素っ気なく去って行くもんだから、今までの会話は全部夢だったんじゃないかとも思ったけど、脇腹の痛みがその考えを論破した。僕はあばら骨の痛みで立ち上がることが出来ず、その場にへたり込んだ。
……とりあえず、ご飯を食べよう。結と仲直りする方法は、お腹をいっぱいにして万全の状態で考えよう。
僕がコブラツイストの痛みをなんとか乗り越え、のそのそと食卓に向かうと、既に夕飯が並んでいた。姉ちゃんは席について、ぼんやりと台所の方を眺めていた。今日の夕飯は、今朝の煮物の残りと、ほうれん草と卵の炒めもの、常備采の卯の花、そしてお味噌汁と御飯だ。母さんの、夕飯への意欲の無さが窺える。
母さんが台所から戻ってきたので、僕もそれに合わせて席に付く。母さんの向かい側、姉ちゃんの左側が僕の指定席だ。
「母さん、今日父さんは遅くなるの?」
答えは分かりきっているけど、一応聞いてみる。
「仕事の手が離せない、独りで適当に食べて帰るから、皆だけ食べてだって」
母さんはそう言うと、目を伏せながらほぅっと一つ溜息をついた。
「だからと言って、この侘しい夕食は無いんじゃない?」
姉ちゃんが大層不服そうに、口を出してきた。確かに、食べざかりを過ぎたと言っても、僕にとってこのボリュームはいささか寂しい。
「そうだよ、僕たちにももっと愛を注いでよ! さもなくば肉を食べさせろ!」
「ちゃんと毎朝愛情たっぷりのお弁当持たせてるじゃない。それにあなたたち、食べ終わるとごちそうさまも言わずに部屋に戻っちゃうし、食べさせ甲斐がないのよ」
「お父さんも、ごちそうさまなんて言っているのみたことないけど……」
姉ちゃんが言う。確かに、僕も見たことが無い。そもそも真面目で堅物で無口な父さんが食事中に喋っているのをほとんど見たことがない。
「あなたたちが見たこと無いだけよ。あの人、照れ屋さんなんだから。あんたたちが部屋に戻った後、じわじわ近づいてきて、『……御馳走様。今日は○○が旨かった』って、言ってくれるんだから! 食べ終わったお弁当箱を返してくれる時も、『……今日も旨かった。ありがとう』って、ぼそっと言ってくれるし! お弁当箱もお皿も自分で洗ってくれるし! あなたたちが目の前にいて、直接言うタイミングが無い時は、後でこっそり手紙に書いて渡してくれるし、それにこの前だって……」
母さんが、きゃあきゃあ言いながら頬に手をあててくねくねしている。その行動自体が古臭いんだと気がついてください、母さん。
それにしても、あの無口な父さんが、そんなことをしているだなんて考えたことも無かった。ちらりと右側を見ると、姉ちゃんも微妙な顔つきをしている。
両親の仲がいいのは良い事なのだろうけど、子どもにとっては出来れば直視したくないのも事実だ。贅沢な悩みだが、なんだか気恥ずかしい。
「あんな気真面目なお父さんがそんなこと言うなんて、わたし想像できない……。昔からそうなの?」
姉ちゃんが卵焼きの中に殻が混じっていた時のような、変な顔をしながら訪ねた。
「そうよー。結婚した時から……ううん、する前からそうだったわ。それに、あの人全然真面目なんかじゃないのよ。無口なのは変わらないけど、昔はとっても情熱家で自由奔放だったんだから。ふらっと居なくなったと思ったら、半年後位に帰ってきて『……これ、お土産』って言いながらヨーロッパ各国の切手とコインを渡された時は、本当にどうしてやろうかと思ったわ。結婚して子どもができてからは大分落ちついたけど、たまに放浪の旅に行きたそうにしてるわよ。私のために我慢してるらしいけど」
そう言って、母はうふふと笑った。その笑い方おばさん臭いですよ……と言いたい所だけれども、そんなことは無い。所帯じみていてみずみずしさなんてまるでない、けれどもとても上品でしたたかな笑みだった。
「……母さん。なんで母さんは、父さんを家庭に縛りつけておけるの? 父さんの事、そんなに好きなら、その人のやりたいことをやらせてあげたいと思うものなんじゃないの? 父さんも、なんで自分を抑えつけてまで、母さんと一緒にいるんだろう」
僕がそう言うと、母さんは何故かちょっとまぶしそうな顔をした。
「……そうねぇ。別にお母さんは、お父さんを無理やり縛りつけてる訳じゃないのよ。あの人、大学時代は一か所に定住するつもりは無かったみたいだけど、無理やり就職させたら『……仕事も意外と、楽しい』って言ってたし。それに、相手のことを変えてしまうのが怖くて、恋愛なんて出来ないわ。自分の気持ちが動いたり、成長したり、相手がそれに反応して変化してくれたり……そんなことがあるから、人と人との付き合いは面白いのよ。たまにちょっと辛い事もあるけど、ね」
母さんは、そう言って、ウィンクした。再三言うけど、そう言う行動が時代錯誤なんですよ、母さん。
僕は今まで母さんのことを、ただの子どもっぽい少女趣味の、父さん大好き人間だと思っていた。けれども、心はちゃんと大人で、ちゃんと「お母さん」だったんだ。見くびっててごめんなさい、母さん。今度からちゃんとお弁当箱は忘れずに持って帰ってくるし、自分で洗って返します。
僕の右側では、姉ちゃんがいつの間にかもそもそと食事を始めている。僕もそれに続いて、夕餉に箸を伸ばす。いただきます。
今日の夕飯は、男性の僕には少なくて、動物性たんぱく質もほとんどなかったけれども、美味しいと思った。母さんの料理を、栄養補給では無くて、久しぶりに母の味として楽しんだ。
――その後、結局僕は、ご飯を食べてお風呂に入ったらすぐ寝てしまった。
結との関係が改善した訳でもなく、そのあてもまったく無い。でも、なんとなく何とかなりそうな気がして、安心してしまって、あっという間に夢の世界に旅立ってしまった。