030 ハンドレットトゥービー
ゲームのジャンルにFPSというものがる。ファースト・パーソン・シューティングの頭文字をとってFPSだ。
一人称視点という意味だ。類似品でTPS三人称視点。この辺の説明はいいか・・・
厳密には視点の違いだ。視点を選べるゲームも珍しくない。
が、ジャンルとしては除外される傾向が強い。そうでなくともRPG・アクションゲームと注釈が入る。
ゲーマーが語るFPSとは一人称視点で対戦であり死にやすい。
総じて、FPSゲーマーは「修羅の国の人だから・・・」と言われるガチジャンルを示す。
それだけにゲーム内容は銃で撃って人を殺すと端的なものになり、オプションとして爆破もありか?と単純でありゲームとして進化が難しい。
障害物に身を隠すアクション。カバーを採用した物やドローンなどで視点を飛ばすななど各社努力を務めているが、二段ジャンプや、壁走り、ワイヤーアクションなど、ゲーム自体のモチーフを未来化して差別化を図っている傾向がある。
そんな中燦然と金字塔を打ち立てたグラビティアーツ社の『ハンドレットトゥービー』は難しいと言われた古参のコアゲーマーをがっちり取り込んだ。
《HLTB》もしくは《百》と呼ばれ親しまれるこのゲームは他社とは逆の事を行った。
時代の逆行である。
兵器の歴史は失敗の歴史と言っていい。どんな兵器にも欠点が存在する。
「史実通りとは恐れ入る」
ジャムりやすいと言われた銃はジャムる。まだこれは可愛い。マガジンが抜け落ちる。仕舞には百発撃つと壊れると言われた銃は本当に壊れる。
多くのFPSゲーマーを混沌の淵から蹴り落としたゲームだ。
その特徴を持ってなおこのゲームはどこかの軍では無く、武器にモチーフの焦点があてられている。
正確にはその武器を使用していた年代部隊の一員となって戦う。武装の選択幅が極端に少ないのだ。
更に、その部隊なら合ったであろう試作兵器もしっかりカバーと狂気の沙汰に至れり尽くせりだ。
「欠陥【兵器】といったことを謝りたくなるほどのポンコツの山でどうしろと?」
「史実通りだ」
「昔の人は大変だったんだ。正気の沙汰じゃねぇ」
更に、ミッションモードでは、激怒と悲嘆、諦観に溢れたムービーが流れる。GA社の一すくいの良心。注意喚起だ。
と、ここで止まればクソゲーは確定なのだが、GA社はその先を行った。
その武器にその裏技的な対処法もアクションもしっかりカバーし、プレイヤーにわからないようにこっそり仕込んでいた。
「膝でマガジンの滑落を防ぐ・・・DA・TO・U!!」
「レティクルが安定するとか!・・・そうなるけどさぁ!」
「xキーで泥を払うだと!」
「まだあめぇ!ビニル袋が支給されたぞ!」
「石鹸水だとなんにつ・・・アレをやれってのか!パイナップル」
「そりゃ対戦車地雷・・・砂利と接着剤・・・イケるか?」
「対戦車兵装のⅬ字に曲がった銃!吸い込み判定が発生するんだが!」
「俺は吸引力の変わらないただ一つのレッドサイクロン!」
プレイヤーたちは急速に順応し対応した。この条件ではネタ満載のB級ゲームだが、GA社はFPSの雄。
おバカなコンセプトをガチに作りやがった!
「●ガじゃねぇ。あそこはそういうのやる!カ●コンがだ」これと同義である。
金字塔の二本や三本そそり立つのに時間はいらなかった。
不具合を誘発させるアクションに、リカバリーアクション。特定の条件をそろえた時に発生するクリティカルアクション。
最強と名高いスイス兵を蹂躙するジョンブル古参兵・・・そんな部屋が立つ
『フェ●シアは遅くて使いづらいbyア●カリス使い』
ゲームは森羅万象がユーザーパワーで逆転するのは割とよくあり、人がその様を目撃すると例外なく
湧く
そして、ハンドレットトゥービーにおいてパンジャンドラムは未実装。
今の時点で腹を抱えている諸兄には不要だが言わざる負えない。
巨大な金属のドエム・・・ドラムにロケットを一定間隔で配置しロケットの墳進力でドラムを転がし敵兵を轢殺爆殺する兵器で地上を転がる兵器なだけに地面の起伏により・・・よく帰ってくる。冗談のような兵器である。
ロケット花火で同様の物を子供の頃に作った事があるが・・・上手くいかない。不思議なくらい帰ってくる。
小学校の頃の体験談だ話半分で聞いてくれ。
まさしく出来の悪い悪夢の顕現なのだが、、、ゲームであれば指さして嗤える。
そのうち必ず実装される。誰もがそう思った。全く別のゲームではパンジャンドラム部屋は実際にある。
民意は既に動いている。形骸化したFPSに新風を吹き込んだ《HLTB》
しかし、動いた物の未来を占うのは容易。誰もが同じ未来を夢見、ソウナルベキダト
それは二流では無いだろうか?
[GA社の待望の次回作はファンタジー!!モンスターズ・マニフェスト《怪物の証明》今度はVRMMOだ]
不買運動が勃発した。