最強の姉と妹がいる
最強の姉と妹がいる
私には、最強の姉と妹がいる。
まず、姉だが、以前エッセイで書いた通り、医者である。
この時点でつよつよだ。
「お医者さんになりた〜い☆。.:*・゜」
などと言って、簡単になれるものではない。
姉は、超頑張ったのだ。
今も頑張っている。
姉の努力、志、生き方を、私は尊敬している。
私は8年間、婦人科疾患に悩まされ、今回、子宮と左卵巣摘出手術を受けた。
たくさん相談に乗ってくれた姉に、心から感謝している。
ただ、姉は、言葉というナイフで人を殺すことができるんじゃないか、というくらい、口が立つ。
おそらく、口喧嘩で姉に勝てる人間はこの世に居ないだろう。
私は、姉を噴火させたら日本は沈没すると思っている。
彼女は、確実にテロレベルの破壊力を持っている。
また、医者であるがゆえ、
「やばいね。」
と彼女が言うと、人は皆、
(もう自分は長くないのか…。)
と錯覚する。
この精神攻撃は相手が年輩であればあるほど効く。
極めつけ、美人である。
本当につよつよなのである。
次に妹だが、妹も、またつよつよの職業に就いている。食いっぱぐれることはない。
こちらは、類まれなるユーモアの持ち主である。
先日、モンベルでアームカバーを買ったが、1日で落として無くしたらしい。
「モンベルにクレーム言わなきゃ!
『1日で無くなりました』って!!」
と言っていた。
常に、本気か冗談かのギリギリをついてくる。
ギャグセンスが高すぎる。
↑もちろん、上は冗談です。
その妹に、
「次、ピアノ、何の曲練習しようかなぁ。」
とLINEしたら、間髪入れず、
「Get Wild」
と返ってきた。
そんなわけで、私は現在、『シティハンター』のファンでもなんでもないのに、ピアノで『Get Wild』を練習している。
この曲がリリースされた時、私は生まれてさえいない。
『シティハンター』を観たことがない。
これが、なかなかの難曲である。
私の頭の中の9割が、寝ても醒めても、「アスファルト タイヤを〜(Get Wildの歌詞)」で埋まっている。
これが弾けるようになったところで、一体誰に聴かせればいいのだろうか。
さらに、妹は生粋のネタバレ女王である。
なんでもネタバレしてくる。
『シティハンター』についての重大なネタバレをもサラッと言ってきた。
妹「知らなかったんだけど、お兄さんが闇の組織に〜」
私「やめぇぇぇい!(笑)」
しかし、やはり妹も美人である。
3姉妹の真ん中の私は…というと、最弱の女だ。霊長類最弱と言い直してもいい。
身体虚弱児として生を受け、たくさん病気をし、6回入院している。
この春、とうとう内臓を2つ失った。
賢い姉妹と異なり、私は頭もよわよわである。
ボケと罪を重ねながら生きている。
こんなよわよわな私は、最強の姉と妹に守ってもらうほかない。
頼りになる姉妹を持って、本当に幸せである。
将来、私が特別養護老人ホームに入居した際には、2人にはぜひ面会にきてもらいたい。