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第一話:恋したいお年頃

「勇者さまは女性に興味はないんですか?」


街を歩きながら、隣に歩く娘・デルタから質問を受ける。

はぁ、俺は勇者。女子とキャッキャウフフしている時間などこのおれ…


「興味あります」


即答した。


勇者は世界のために戦っている。あのにっくき魔王を討伐するために。

歴代の書物によると、魔王討伐のための旅の中でパーティー内で恋愛に発展するというのはよくあるパターン。OP曲のインストバージョン(クラシックバージョン)にでもBGMで流されて告白したりされたりするものだろう。

我がパーティーではどうだ…。


「タイプの女の子がいないんだよぉ…」


心の声がふと出てしまった。だって、ホントの事だもん!

勇者がこんなセリフを言っていいものかと思うが、世界がどんなことになってもお前だけは守る!っていうシチュエーションが欲しいんだよ!



隣にいるデルタが何も言わず携帯電話を差し出してきた。

この携帯電派の普及でこの世界は大きく変わることになった。

ここ数年でどうやってこの文明利器が開発されたのか謎ばかりなのだが。


受け取った携帯電話の画面には

『恋愛マッチングアプリ RPG』と書かれた文字があった。


「恋愛マッチングアプリ?」

「そう。勇者様にお手軽な恋愛をプレゼントいたします」



△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲



「魔王様は男に興味がないのですか?」


執事のクリマが突然尋ねてきた。

この世界を統べる王たる私が恋愛?

甚だ愚門だろう…


「欲しいに決まっているじゃん!!!」


恋愛経験はなく、周りは魔物ばかり(まぁ、自分も魔族ではあるものの人型の姿をしている)、そして私は人間を支配しようとしているのだが、人間のことが好きなのだ。

この魔王という身分がおかしくしているのだ。


人並…いえ、魔族並みの恋がしたいよ・・・


クリマから手が延ばされそこには携帯電話の画面があり、

『恋愛マッチングアプリ RPG』と書かれた文字があった。


「恋愛マッチングアプリ??」

「そう。魔王様にもひと時の余暇を」



△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲


彼らは出会う。

血みどろの争いではなく、ほのぼのとした戦いで。

次回:初期設定

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