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狙撃者カジとスナイパーライフル  作者: 水猫と火鳥
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帰るために

アラジールさんに朝の支度を整えてもらった。こっちの世界に馴染めるように少し髪型を変えて、服もこちらの世界に合うようなものだ。


「このあとは第五集会室にて、彰さんのご教師から今後の予定が話されます。案内をします。ついてきて下さい」


「予定決まるの、早いですね」


違和感を感じた彰はアラジールさんに聞く。


「だいぶ急かしましたからね...敵がいつ攻めてくるかわからないので、早く決めて訓練を始めたいのですよ」


「もしかしたら、明日とかもありえるんですかね?」


そうなったらどうしようもないんだが。


「敵の拠点は遠いので、明日ということはないでしょう。ここに来るにはいくつか他の国を通りますからね」


なるほど、攻めてきたという報告は入ってくるのか。ならまだ安心。


「着きましたよ。私はここで。」


アラジールさんと別れた。ガチャッと扉を開けて中に入る。

中にはクラスメイトがいた。


「あ、おはよう彰」


「おはよう...将樹」


アラジールさんのアドバイスを受けて、名前か名字で呼ぶのを意識してみた。


「…どしたの?名前呼びとか珍しいじゃん」


案の定、不思議がられた。


「いや、ちょっと昨日お世話係の人からアドバイス受けてね。ちょっと努力中なんだ」


素直に答えておく。しかし、このクラスには奴がいる。


「おはよう、たった一人のFランクの梶彰君〜 今更努力したって意味ないんじゃない?」


ガハハと笑っているのは不良の柳華樹馬。小学から高校までこんな感じである。華樹馬には小学校の時から目をつけられてなにかといじめに近い事をされて来た。殴る蹴るをされたこともあるが、頻繁というわけではない。パシリや金を取られたこともあるが、痛い思いをしたわけでもない。いじめアンケートにも書かずにいたので大した問題も起きていない。


「おはよう華樹馬君」


軽く挨拶をして流そうとする。返事はない。大勢の前でなにかする事はないようだ。


5分くらい過ぎて先生が来た。

これからの予定と、もとの世界に帰るには。

内容はこの2つだった。


まず、もとの世界に帰るには「魔王」の討伐をしてもらうのが条件だという。魔王を全て討伐すればどんな状況でも元の世界に返す、というのが決まったそうだ。


全てだ。魔王は一体だけではなく、何体かいるらしい。魔界側にも国がいくつかあり、その全てを討伐しなければいけない。数は過去の勇者が減らしてくれたらしいので、今は5体いるそうだ。


「多くね?」


誰かはわからないが、ついつい口に出てしまったようだ。


これからの予定は訓練、これに尽きる。全員で協力し、元の世界に早く帰る。教官はアオローラが用意するとのこと。


「アオローラって何ですか?」


生徒の一人が聞く。


「あぁ、みんなは知らないのか。」


先生が答える。


「この国の名前は、アオローラだとさ」

華樹馬は、かずま です。ソゲキッ


登場人物


梶彰 かじあきら

 高校生。名前呼べるようになってきてる。


アリス

 女神代行。詳しくはそのうち。


柳華樹馬 やなぎ かずま

 彰の同級生。不良。優しさはかわいい娘にだけ。


アラジール

 彰のお世話係。50代。


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