表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
風を感じるために生まれた  作者: 新井 逢心 (あらい あいみ)
57/76

ペイフォワード⑬

良太を伴い、風真が校舎の一階まで降りて来たところで、午前のニ時限目までを自習にするという校内放送が流れた。二人でガラス張りの玄関の外を覗いても、不審者の姿も駐在所のパトカーの姿も見当たらない。

風真は、昨夜来ていた俊葵からのラインを思い出し、ついでにその依頼をやってしまうのはどうかと思いついた。


「ふーま、何やってんの?」

何やら探し始めた風真の視線を追って、良太が外を眺め始めた。


「あ、いや、ここ離れ島なのに、結構車で来てんだなー先生達、とか思って、」


「な。ずりーよな。俺達はあの坂自分の足で登ってきてんのにさ、」


「だね。」

フフと笑いながら頷いて風真はある事を思い出した。

「良太さ、車好きだよね?」


「うん。」


「じゃさ、校内ここに停まってる車の車種とか分かる?」


「俺は基本旧車専門だけど、ある程度は分かるかな。」


「そうなんだ。すごい。」


「へへ、

別にすごく無いけど、機械はカメラだけっていう風真よりは確かにマシかもな。」

良太が鼻の頭を人差し指で擦った。


「ゔ、図星で何も言えん。」


「はは、

で、どれ知りたいの?」


「うーん。ぜんぶ?」


良太が怪訝そうに眉間に皺を寄せた。


「あ、いや、今思いついたんだけど、文化祭用の作品に、オーナーと車を一緒に撮るシリーズなんてどうかなぁとか...この間、キューピー先生にビートルの写真あげたら、めっちゃ喜んだからさ、」


「ああー」

良太は、納得してくれたらしく頷いた。


「あ、でも、車種は分かっても流石に誰のかまでは分からないよね?」

風真は上目遣いで良太を見上げた。


良太は首を横に振る。

「やっぱ気になるんだよね。エンジン音がすると振り向いて見ちゃうんだ。だから誰がどの車に乗ってるかは大抵分かると思う。」


「すご...」


「だからすごくは無いって、あ、でも、機械音痴の風真よかはマシなのか、」

良太はニヤニヤしながら言った。


「ん、もう!」


「はは、」


「じゃ、お昼休み時間とかお願いしていい?」


「いーよ。

俺の旧車愛も合わせてたっぷり聞かせてやる。」


「おけ、」























評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ