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風を感じるために生まれた  作者: 新井 逢心 (あらい あいみ)
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当たり前なんて本当はどこにもないのに、②

ラインは、ずっと既読がつかなかない。

探してみると、光生は、インスタにもフェイスブックにもアカウントを持っていた。

多分それは、ファンサービスの為のもので、更新も光生君本人がやっているかどうか分からない。

それでもやれる事はやっておきたいと、風磨はメッセージを残しておいた。


テレビのニュースでは、爆弾テロだという見方が大半ではあるが、依然として、犯行声明が出ておらず、捜査は難航しているという。

あの映像の選手は誰だ!とマスメディアで話題になっていたようだが、チーム監督や選手とも全く連絡が取れていない以上、繰り返し同じ映像が流れているだけだ。

一方ネットでは、ナショナルチームの選手の競技映像や過去の成績が引っ張り出され、自転車競技への人々の関心を引きつける効果を生み出していた。それすらも会長の目論見もくろみなんじゃないかと邪推する向きもあったらしい。


俊葵が「風磨、月曜は学校か?」と聞いた。風磨が首を振り三連休だと答えると、「俺も大学の仕事は水曜日だから、お前、今夜も泊まれ。』

と言い、風磨の母親の涼風に電話をかけてくれた。


風磨は、この気持ちを抱えて家に帰らなくてよくなった気安さで、“ひかりあそび”の島外からの参加者を港まで見送りに行った。

自転車のトレーニングに励む光生の存在は有名だったらしく、口々に心配だねと言い合っていた。無責任に、大丈夫だよと言う人は一人もいなくて、それが風磨の気持ちを軽くさせてくれていた。























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