表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
90/168

一息つこう

少し遅れました。申し訳ない

謝ってばかりですね

「クロトすっごい顔してるよ?」

「暫くそっとしてて……」


 ラビィに気がつかれるほどげっそりしているのだろう。俺のラビィに対する扱いは日に日に雑になっているような気もするがきっと気のせいだ。


 今の俺は動く気力すらない。そりゃカラフルかつ個性の詰め合わせ十点セットをご馳走されてはいくら大食い選手権世界代表でも完食することは無理です。


 何の話かと聞かれれば他でもない我がダンジョンの精鋭、十勇士全員に詰め寄られたことにある。


 先程ダンジョンの権限を使い、本来魔物がどんなに努力しようと覚えることのできないスキルを修得させる実験に、あまつさえ武器すらプレゼントすると言う報酬を渡しテンションが天元突破したユキムラが十勇士相手に無双したお陰で説明を求められたのだ。


 目まぐるしく押し寄せる質問の嵐にヤケクソと自暴自棄……殆ど一緒だな、まあその場のノリで何とか質問を返していった。あの何十人の声を1度で聞き分けられたと言う偉人は凄いなぁ。本当かどうかは知らんが。


 後半なんて俺は自分で何を答えたか覚えてないぞ、余計なこと口にしてなきゃ良いがそれはそれで仕方ないかもしれない。


 そしてその後どうなったかはお察しだろう、勿論十勇士全員にスキルや武器を与えることになりました。おのれユキムラ……。


 全員に合った武器、スキルを選び付与していきかなりの時間がかかってしまいもう真夜中だよ眠い。


「今日はもう動けん、俺は寝ます」

「うん、おやすみ~」

「お前も早く寝ろよ、成長しないぞ……主に胸が」

「え、何か言った?」

「いや何でも、ひとまずおやすみだ。」



◇◇◇



 おはようございます。


 ばっちり目が覚めて気分は爽快だ。


 え、スキルの付与? 何の話しだろうか?


「さて、今日はどうするかな……階層をまた増やすか?」


 思い出したくはないが昨日の作業によってDPは割りと減っているのだ。しかも食べ物と違い、スキルは魔導書を出そうとすると余計にDPがかかり、平気で3桁越えてくるのだ。


 そして十勇士がユキムラに対して闘争心が溢れだしたのか4桁消費する位のスキルを一人一人に持っていかれダンジョンは赤字だ。


 だがDP4桁スキルは1人1つずつと言うとこまでは粘れたので消費は……いや多いな1万DP以上持っていかれたからな暫くは階層を増やすのは厳しいだろう。


 となると出来ることは……何もないな。

 俺ってDPが無ければ何も出来ないのか、穀潰しじゃないか。


 いかんいかん、このままではラビィと同じような分類になる、それだけはいかんぞ!


「クロト変なこと考えてない?」

「エスパーかな?」

「えすぱー?」

「こちらの話だ。気にしないでくれ」


 こいつは何故俺の考えてることを察してくるのか不思議である。本当に察してほしい所では鈍感なところはなんだか宝の持ち腐れ感はあるけれど。


「クロト今日はどうするの?」

「んーそうだなDPは貯めたいから使えないしのんびりするしか無いかもな」

「その様子だと聞いてないみたいだね」

「は、何が?」

「んー昨日疲れてたみたいだししょうがないね。教えてあげるよ!」


 だから何が?


「実はね、ダンジョンの権限が新しく解放されたんだよ!」




「は?」



◇◇◇



『おめでとうございます、スキルを付与された魔物が現れました。ダンジョンの権限を拡張致します』



 それは昨日、ラビィが気づいたらしく急にアナウンスが入ったらしい。


 恐らく時間帯的に俺が十勇士にあたふたしている最中に入っていたんだろう。対応に追われててそれどころでは無かったのだから聞き逃していても仕方ないだろう。


 ユキムラの段階でも割りと疲れたのだから。俺は体力が無さすぎる可能性があるな、うん。


 さてとチェックして行きたいところだが何が解放されたか実際に聞いてはいないので分からない、そんな事にはならない。


 なぜなら、ダンジョンの『メニュー』の機能にはお知らせを確認できる場所があるのだ!


 簡単に言うならばゲームのお知らせやインフォメーションとか言ったりするかな。それに近い感じで見ることが出来るのだ。


 ぶっちゃけ自分の能力を確認する方法はあるのだがどのような条件で解放されたかを見るにはこれが1番だ。


 どれどれ、拡張された権限はと。


 【一部のDP消費量減少(微)】

 【一部のDP消費量減少(弱)】


 思ったよりもショボいな。

 いや違うぞ以前拡張された時は【スキル付与】と言うぶっ壊れスキルだったから次ももしかするとって期待するじゃない。


 かといって完全にショボい訳ではない。むしろ金欠ならぬDP欠状態の現状とては非常に有能だ。

 DPの消費は万が一の為に貯蓄はしているが

普段使えるDPもなるべく少なくしたいのだから、少しでも減るのなら有難い話だ。


 さて、どんな条件で手に入ったのやら。



【一部のDP消費量減少(微)】


 配下の魔物にスキルを付与した事により獲得。ダンジョンの階層増加、魔導書の入手、魔物の召喚に消費するDPが10%減る。


【一部のDP消費量減少(弱)】

 

 スキルを付与した配下が10を越える事により獲得。ダンジョンの階層増加、魔導書の入手、魔物の召喚に消費するDPが20%減る。


 とのことらしい。


 あとこの2つを獲得したからといっても重複して30%減ると言うことではなく、更新されていく類いのようでDPは限定的だが20%割引されるらしい。


「20%、これはだいぶお得だな」


 それも一部とは言えダンジョン並びに配下の強化に必須なものにおいての減少だ、タイムリーと言っても良いかもしれない。


 それに20%減と言うことは階層を増やすのに必要な5000DPが4000DPで済むと言うことだ、1000はだいぶ大きい。家計が助かるよ。


 割引は良いものだ。

 普段は買うのに渋る物でさえほんの少し安くなるだけで心が動かされるのだから、割引を考えた人は讃えるべきだろう。


 思えば俺がこの世界にきてDPを大量に序盤から入手出来たのはお財布の中身を節約できたからだ、異世界に訪れる前に買った食料品なんかは殆どが割引対象商品だったし、あれが無ければもっとカツカツで生きていたかもしれない。


 割引感謝です。

 ただし俺を間違えて召喚してくれやがった神、てめぇは駄目だ。


 ダンジョン強化分と十勇士達に付与した分をDPで換算すると予算として用意してい5万DPを殆どを使いきってしまい、これ以上強化するにしてももしかすると予算外の出費になってしまう可能性があるため今回はこの辺でおしまいにしておこう。


 また貯まり始めたら随時強化に努めて行こうと思う。


「昨日は突貫工事だったし今日はのんびりするかね」

「クロトはぐーたらだね!」


 よし、まずはラビィをぶん殴ろう。



◇◇◇



【???】



 マルタの街から大分離れた森、そのさらに近くの平原に集団がいた。


「皆、準備は良いな? ここから暫く行った先に俺達の見つけたものがある」


 集団の先頭に立っている一組のパーティー、そしてその中の魔法使いの様な風貌をした男が言う。


「おいドウ。テメェ、いい加減何があるのか教えろよ。依頼だったから来てやったが内容が分からねぇんじゃ準備も糞もねぇぞ」


 ドウと呼ばれた男の向かい側、集団のなかの一人が訝しげにそう告げる。彼らは先頭の3人に依頼され報酬も割高であり丁度暇だったので仕事を引き受けだがその内容まではここまで知らされていなかった。


 冒険者とはそこまで品行方正ではない。野蛮なものもいるし喧嘩っ早いものが殆どでギルドにいれば騒がしいのは当たり前金で動くのは当然であり今回は金に目が眩み引き受けたがそろそろ限界であった。


 幾ら短気と言えど曲がりなりにも冒険者のそれもCランクに相当する者達はプロだ。万が一には備えるし武器のメンテナンスも欠かさない。仕事場の環境情報も集めるし大きなムリはしないのだ。


「報酬は良いが、何するか分からねぇんじゃ幾らお前らの頼みだろうと帰らせて貰うぞ?」


 だからこそ依頼内容が不明のままでは安心も納得も出来ていないのだ。


「安心しろ、この先でちゃんと話す。それに騙すつもりはない俺達3人だけではこの集団に勝てる要素も無いからな」


 何故か警戒した様子で自分の後ろに見える森や木の上を見渡すドウに冒険者達は不思議そうな顔をしている。


「それに成功すれば俺達が出した報酬も眩む程の金が手に入るかもしれないぞ?」

「なに? それは本当だろうな?」

「あぁ、約束しよう」

「へ、じゃあ信じてやるとするぜ。行くぞテメェら!」


 そういうと冒険者の男は案内も無しにさっさと森へ入ってしまう。残された先頭に立っていた3人は顔を見合わせる。


「ふん、信じているものは金だけだろうが」

「まぁそう言うなって、俺達だってそうだろ?」

「キン、お前と一緒にするな」

「まぁまぁ二人とも、早く行きましょうよ」


 能天気そうな男、キンにドウは悪態を着くが本人は気にしていない様子だった。それを嗜める様にもう一人の少年、ギンは続ける。


「それにしてもドウさん、良く集められましたよね。あの『禁句』を使わずに」


 『禁句』、彼らが発する事の出来ない言葉だがそれを口にしようものならどこからともなく攻撃されるので誰にも相談などは出来なかったのだ。


「あいつらは良くも悪くも金で動くからな、手痛いがこれもギルドの、街の安全のためだ」

「冒険者の鏡だねぇドウは俺は放って置いても良かったと思うけどな」

「本心で言っているのか?」

「いーや、負けっぱなしは嫌いなんでね。リベンジと行きますか」


 こうして冒険者の集団は森の中へと入っていく。

 


アイツらが戻ってくる!?

次回に期待!


宜しければ評価、感想、ブクマしてって下さいね。

作品を広めたいのでレビューも受け付けてます、どうか良しなに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ