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宴会? ホブゴブリンVSオーク

ブックマークが400を突破しました!

皆さんのお陰でございます!

もっと更新できるよう努力していきます!


「ホブゴブリン達の勝利にかんぱーい!」

「「「かんぱーい!」」」


 乾杯の音頭が語られ、各々が手に持ったコップを打ち付け合いそれを口に一気に運んでいく。


「いやぁ! まさかお前が旗を取ってくれるとはな! 族長として誇らしい、お前は立派な戦士だ!」


 豪快に笑いながらホブゴブリンの族長は子ゴブリンの背中をバシバシ叩く。

 そうとう飲んでいる事が分かる訳だ、何か粗相を仕出かさないように見張っとこう。


「へ、へへ! 俺だってゴブリン族の一員だい! やるときはやるんだぜ!」


 若干むせ返りながらも誇らしげに胸を張り、コップに入った飲み物を勢い良く飲み干していく子ゴブリン。

 天狗になっているが、今日くらいは良いだろう。

 何せ種族間の争いに終止符を打つことが出来たのだから。


「マスター! 飲んでるか!?」


 ホブゴブリン達が笑い合いながら仲良く談笑している様子を少し離れた所で見ていると、族長がやって来た。


「おう、飲んでるよ」


 ジュースだけどな。

 酒はどうしても飲めないのだ。


 恐らく二十歳位にはなったし試しに挑戦してみると気持ち悪くて吐いた。

 なのでただの100%のジュースを飲んでいる。


「ふふん、クロトもやっぱりお子ちゃまなんだね!」


 俺をバカにしたように笑うラビィにはアイアンクローをお見舞いしておく。


「景気が良いな! まさか俺達の勝利を祝ってくれるんだからよ!」


 俺の肩に腕を回してくる族長。

 あ、少し酒臭いな、近寄らないで貰えます?


 今、俺達はダンジョン第3層村エリアにて宴会を行っている真っ最中だった。

 もちろん、今回のオーク族との戦いに終止符を打つことができて尚且つ、ダンジョンとしての初勝利だとかなんとか。


 俺としてはダンジョンの初勝利かどうかはあやふやだと思う。

 だってそもそもダンジョン内で戦って無いんだもの。


 そろそろダンジョンで戦わないとダメじゃない?

 よし、今度実験も兼ねて手頃な奴らをダンジョンに侵入させるとしよう。


「おいおいマスター、俺の酒が飲めねぇってのかよ!?」


 酷いパワハラだな。

 ダンジョンの人事部のトップ、実質社長に良くそんな態度とれるな君、んん? 君の代わりなら幾らでもいるんだよ?


 などとよりえげつないパワハラをぶちこんでやろうかと考えていると。


「ホブゴブリンの族長よ、マスターが嫌がっているでごわすよ。離れるでごわす」


 と、オークの族長が止めに入る。


 ……お前何でいるの?



◇◇◇



 事の顛末は子ゴブリンの活躍によるホブゴブリン族の勝利からだ。


 なんでいつまで経ってもオークの陣地に突撃しないのだろうと思っていると、どうやら攻めあぐねていたらしい。

 オークが思ったよりも数が多く……駄洒落じゃないぞ? それに強かったらしい。


 いくら鍛えたとは言え、そもそもの種族的特性から真っ正面で対峙するのは多少不利になっていた。

 結果はギリギリで、子ゴブリンが勝手に動いてなかった場合負けてたのはこっちだったと言うことだ。


 事前の準備が無かったらもっと早く負けていたかも知れない。

 これは身内の実力をきちんと把握して置かなかった俺の責任だな。


「今回は俺の認識が甘かった、ごめん」


 そう思って戦いが終わった後にホブゴブリン達の前で謝ったら滅茶苦茶焦った様子で逆に謝罪された。


「頭上げてくれマスター! 俺達の鍛え方が足りなかったんだ! 強くなったって浮かれてた俺らが悪い! マスターは悪くねぇよ!」


 そう言われはしたがあまり納得はいかなかった。


「ご主人様が悪いんじゃ無いですよ! 生温い訓練をさせた私たちの責任です!」

「あぁ、旦那は何も悪くねぇ。ちゃんと鍛え上げられなかった俺達十勇士の責任だ」

「そうだよサイゾウ、サスケ。君たちしっかりしないから主君の顔に泥を塗ったんだよ、これからは気を付けるんだよ!」

「「お前は訓練をサボるな!!」」


 コスケはどうやらサボり魔らしい。

 ロクロウの奴が付き纏う訳だな。


 ふむ、俺はこのダンジョンの事を軽く見すぎているのかもな。

 一人一人をちゃんと見ていって、それぞれにあった戦い方を模索してみようか。


 とは言うものの、成果もちゃんとある。

 まず、ホブゴブリン達の戦い方やどのくらいの強さなのかを把握することも出来た。

 

 罠の出来もレパートリーが増えればもっともっと強くなるだろう。

 辛くも勝利した今回だが、もう一度戦うとなれば善戦することが出来るはずだ。



「それで、マスター。オーク達の事なんだが」


 族長からの問いに頷く。

 そして近くに立っているオーク達をちらりと視線を移して族長に戻す。

 結果はホブゴブリンの勝ちで負けた方は提案を飲むと言う形になっている訳だからな。

 

「そうだな……領地ならあげても良いんじゃないか?」

「「「は!?」」」


 俺の言葉に驚いたのは族長、オークの族長、サイゾウ達だ。

 俺以外の奴らが驚いたと思う。


「おいおいおい! マスター何言ってるんだよ! こっちに得がないだけだぞ!?」

「そうですよご主人様! 普通は死ぬまでこき使うのが当たり前じゃないんですか!?」


 そうは言われてもなぁ。


「落ち着け落ち着け。大体、俺らの本来の領地はダンジョンであってホブゴブリンの森じゃあ無いんだ。俺はダンジョンさえあれば良いと思ってるんだが、ダメか?」

「主君、それは流石にダメだと僕も思うんだよ……」


 ダメかぁ、これならオーク達も飢えることはないと思ったんだけどなぁ。

 となると、後1つしか無いんだけどな……これは気が進まないと言うか皆が納得してくれるかどうかだな。


「ならオーク達をダンジョンに入れるってのでどうだ? もちろん、その分だけこっちが出せる食料も少なくなるけど……」


 オーク約60匹に衣食住の提供とかをするとそこそこのDPがかかるので、その分だけ色々と差し引きしなきゃならん訳で。

 少しだけ生活基準の上がったホブゴブリン達にそれが耐えられるか、あと少なからず長く続いた因縁の相手と仲良く共存出来るかが問題点だ。


「良いのかマスター!?」


 なにやら必死の形相で俺に近づく族長。

 え、何? 思ってた反応と違うんですけど。


「やったなお前ら、今日からお前らオークも俺達ダンジョンの仲間だ!」


 族長が嬉しそうにオークの族長へと話しかける。

 オークの族長は最初は何を言われているのか理解出来て居なかったのか、キョトンとしていたが、徐々にその表情が喜びに変わっていく。多分。


「い、良いのでごわす?」

「あー、まぁただで食わす訳には行かないけどな。しっかり働くんだな」

「うおおおおお! 感謝するでごわす! 人間、いやマスター!」


 随分と調子のいい奴らだ。

 だがまぁ、戦力が増えることに越したことはないか……DP圧迫するようなら外で生活して貰うけどな。



◇◇◇



 なんてことがあって、ホブゴブリン達と祝勝会をやろうと言う事になり始まったのだが、いつの間にか至るところにオークがいて、歓迎会の様になってしまった。


 おかしい、いつも俺が意図しようとしていることと違うことが起きている気がする。

 ……世の中そんなに甘くないと言うことか、俺マスターなのに。


「マスター」

「ん、オークか」


 オークの族長がなにやら真剣な表情をしている。


「今回はワテらオークが盗みを働いて、その上に喧嘩まで吹っ掛けたのに最後まで戦い更にはワテらの事を仲間として迎え入れてくれた事、一族を代表して心から感謝するでごわす」


 俺の前に膝を付き、「ありがとう」と頭まで下げるオークの族長。

 こいつは本当に一族の事を真剣に考えていた訳だ。


「そんなに畏まるなよ、一族の危機なら俺だってそうしたかもしれないしな。お前は間違ってないと思うぞ」

「しかしでごわす……」

「それに、それはもう過去の事だ。今はまぁ、仲間だしな助け合うのは当たり前だろ?」


 いつまでも過去は引きずってては仕方ないしな。


「それに今度は俺達が困ってたら助けてくれよ。お前らの力は期待してるぜ」

「マスター……承知したでごわす! オークの族長の名に恥じないように精一杯力を貸すでごわす!」


 こうして、正式にオーク族総勢60匹がダンジョンの新たな仲間として加わる事になった。

 

 最初は仲間にするつもりは無かったが、なったものは仕方ないからな。

 今後の働きに期待して行こう、畑仕事とか良いんじゃないか? ホブゴブリンよりも進みが早くなりそうだ。


「マスター! こっちに来て飲もうぜ!」

「一緒に騒ぐでごわすよ!」


 2つの種族が手を取り合う事が出来たんだなと何処かで実感し、こう言う事は長く続いてほしいと思い、腰をあげた。


「お前ら食べ過ぎなんだよ! DP無くなるだろうが!」

次回、○○の話。


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