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ゴブリンの話

【子ゴブリン】


 俺はゴブリン! マスターからはなんか子ゴブリンって呼ばれてる。

 実は俺、マスターの事はあんまり好きじゃない。

 だって見るからに弱そうなんだもんよ、それに比べて家の父ちゃんは凄い!

 俺達ゴブリンの大人の中では上位に入る位だし! ずっと前なんか族長といい勝負してたからな!


 族長って言うのは、ゴブリン族の長で1番偉いって母ちゃんが言ってた。

 そんな偉い族長と互角の父ちゃんはスゲェ!


 俺達ゴブリン族は森の外れで静かに暮らしていた。

 最初は友達も沢山いたんだけど、森の覇権争いとか何とか良く分かんないけど、俺達ゴブリンは弱いらしい。

 父ちゃんでも勝てないなんてどうやって勝つんだよ。


 それに父ちゃん、森で暮らしているときに黒いスライムに襲われたんだって、怪我して帰ってきたときは俺は悔しかった。

 いつかはそのスライムは俺が倒すからな!



◇◇◇



 そこから結構経ったとき、ゴブリン族はしょくりょーなんって言うのになっていた。

 食べ物が無くなって来たんだって言ってた。

 それでも俺はいっぱい食べてたんだけど、代わりに父ちゃんと母ちゃんが食べてなかったのかも知れない……。

 いつか絶対恩返しするんだ。


 そして族長が一族の為に果物を危険な森から採ってくるって言い出したんだ。

 周りの大人たちは止めてたけど、族長は聞かなかったみたいだ。

 自分が1番強いから、絶対に帰ってくるって言ってた。


 そして族長は帰ってきたんだ! 筋肉ムキムキになって。

 俺はカッコいいって思ったんだけど、他のゴブリン達は口を開けて見てた。

 母ちゃんから聞いた話だけど、あれは進化とかなんとか。


 良く分かんないけど、族長がスーパー族長になったって聞いて納得した。

 それから族長はしょくりょーなんが無くなるって、皆が安全に暮らせるようになるって言ってた。


 そして俺達ゴブリン族の前に現れたのがマスターだ。

 最初は皆警戒してた、だって人間なんだもん。

 人間って俺達魔物を殺すって母ちゃんが言ってて危ないんじゃ無かったの?

 皆文句を言ってた、族長は騙されているとか、脅されているって。


 それに人間は魔物の言葉なんて分かるわけ無いんだ。

 分かっていたら初めから殺し合いは無いって父ちゃんが言ってた。

 でもこの人間凄い弱そうなんだよな、皆でかかれば勝てると思う。


 だってスーパー族長いるし……。


 でも族長はダメだって、この人間は好い人で、住む場所も食事も与えてくれるって。

 皆は怪しんでいた、子供の俺だって怖い話しだったんだ、当然だ。


 そうしたら人間は食べ物をくれた。

 かれーとか何とか言ってたけど、あれはヤバい、美味すぎる。


 その時点で皆住むことに賛成したけどそれでいいのかゴブリン族って俺は思った。

 プライドとかないのかよ! かれー御代わり!



◇◇◇



 そこから皆、マスターの住むダンジョンって奴で暮らし始めた。

 洞窟に入ったと思ったらまた森があって、そこはなんだか懐かしかった。


 俺達子供は外で遊べなかったんだけど、ダンジョンに住み始めてからはいっぱい外で遊べた。

 なんだか分かんないけど涙が出た……何でだろう。


 マスターは弱そうだけど不思議な人だ。

 俺達に場所をくれた、家とかは自分達で作ることになったけど、みんなの楽しそうだった。

 はたけ、って言う食べ物を作る方法も教えてもらった。


 他の大人達は、ダンジョンに住む他の魔物との訓練があったらしくて、父ちゃんは黒いスライムにまた会ったんだって。

 俺は敵討ちしに行ったけど普通に負けた、悔しいから実力つけてリベンジするつもりだ。


 マスターに会って環境がいっぱい変わった。


 まず、大人のゴブリン達は全員が進化した。

 父ちゃんも母ちゃんも立派なホブゴブリンになっていた。

 ただでさえカッチョイイ父ちゃんがスーパー父ちゃんになったんだ。

 良いなぁ、俺も頑張って父ちゃんみたいになるぞ!


 訓練を頑張っていたら、俺は子ゴブリンの中では1番になった。

 父ちゃんには勝てないけど、同年代で俺に勝てるやつなんていないぜ!


 マスターがちょくちょく見に来たり、見に来なかったりするけど、来たときはハナクソを付けている。

 だって父ちゃん達みたいに働いてないんだ、見てるだけの奴なんて偉くもない! 時々美味いものくれるけど、俺は釣られないぞ! え、飴玉!? くれくれ!



◇◇◇



 仲間も少しだけど増えた。

 ゾンビって魔物なんだけど、見た目が人間なのにスゲェ腐ってるの。

 数は少なかったけど、全員が強いっぽい。


 その中の子供みたいな奴に俺達の家全部壊されて、一族マジギレ。

 コイツらの為に村とか作ったのに恩を仇で返しやがった。


 するとマスターがソイツの頭をおもいっきり殴ったのでスッキリした。

 ちゃんと謝ってたし、代わりに俺達も良くできた家に住めることになった。


 大人達も喜んでいた、訓練所があるのは村を作った場所だったし、移動が大変なんだって。

 思ったんだけど、マスターっていつの間にか来ていつの間にか消えるんだよね、本当に不思議。

 

 ゾンビ達とも仲良くなった。

 見た目だけで中身は凄い良い奴らだったよ、友達にもなれたし、訓練も手伝ってくれるんだ。

 ゾンビ達は元々人間なんだって、色々あってゾンビになったらしいけど難しくて覚えられなかったや。

 あ、あとあの家破壊した子供がゾンビの族長だってさ、てことはかなり強いんだな。


 他にもスライムの族長、大将のユキムラさんがいるんだけど、苦手だなぁ……。

 マスターを虚仮にするとしばかれるんだもん。

 マスターは偉大だ! とか言ってたけど、分かんねぇよ。



◇◇◇



 マスターがまた変なことを言い出した。

 前も少しだけ大人達がやってたんだけど、俺達子供にも罠を仕掛ける、考えるって事をやってほしいんだってさ。


 女性のホブゴブリンやゴブリンの器用さとか子供のソーゾーリョクが面白い事になるかもとか何とか。

 意味が分からないからハナクソ付けてやった。

 母ちゃんに殴られたけど。


 入り口には近寄るなって言ってたけど、俺はなんでそんなにダメなのか気になったから母ちゃんの目を盗んで飛び出した。


 行ったのは良いけど、マスターにすぐ見つかった。

 理由くらい教えてくれても良いのに! 後でお仕置きだと!? ハナクソ付けるぞコラァ!


 そんなこと考えてたら、何か良く分からない砂の塊が飛んできた、マスターじゃ敵いっこ無いと思った。


 でもマスターは凄かった、まほーを使ったんだ!

 俺達ゴブリンに使える大人はいなかったし、ゾンビ達も、スライム達も使っている人が居なかった!

 それなのにマスターは使ったんだ、聞いたことはあったけどカッコいい!

 さいかきゅーとか言ってたけど、もっと強いのを出せるみたいだ!


 この時から俺はマスターをダサいなんて考えなくなった。

 助けてくれたし? ま、まぁ感謝してやらんこともない……。

 こりゃハナクソ付けるのはラビィの姉ちゃんだけにしとくかな!


 ……まほーかぁ、俺も使えるようになるかな!?

 マスターに教えてもらお!


 ユキムラさんの言ってたことは本当だったんだ! マスターは偉大だ!


 俺もマスターの為に訓練頑張るぜ!


 その前に母ちゃんからのお仕置きだ……旅に出ようかな。


次話から新章入ります

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