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突然魔法少女? 21

「それは当然魔法少女よ!」 

「あのー、なんで僕を指差して言うんですか?」 

 アイシャはびしっと音が出そうな勢いで人差し指で誠を指しながらそう言い切った。

「おめー日本語わかってんのか?それともドイツ語では『少女』になんか別の意味でもあるのか?アタシが習った限りではそんな意味ねーけどな」 

 淡々と呆れた表情で突っ込みを入れるラン。

「ああ、それじゃあアイシャは『神前が主役の魔法少女』と」 

「あの、吉田少佐?根本的におかしくないですか?」 

 カウラはさすがにやる気がなさそうにつぶやく吉田を制した。

「何が?」 

「少女じゃねえよな、神前は」 

 同情するような、呆れているような視線を誠に送る要。

「じゃあ……かわいくお化粧しましょう!」 

 そう言って手を打つリアナ。隣のマリアは口を出すのもばかばかしいと言うような表情をしている。

「女装か。面白いな」 

「わかってるじゃないですか吉田君!それが私の目論見で……」 

「全力でお断りします」 

 さすがに自分を置いて盛り上がっている一同に、誠は危機感を感じてそう言った。

「えー!つまんない!」 

 シャムの言葉に誠は心が折れた。

「面白れーのになあ」 

 ランは明らかに悪意に満ちた視線を誠に向けてくる。

「……と言う意見があるわけだが」 

 吉田は完全に他人を装っている。

「見たいわけではないが……もしかしたらそれも面白そうだな」 

 カウラは好奇心をその視線に乗せている。

「かわいい誠ちゃんも見てみたいわね。ねえマリアちゃん」 

 リアナはうれしそうに、あきれ返るマリアに声をかけた。

 誠はただ呆然と議事を見ていた。

「やめろよな。こいつも嫌がってるだろ!」 

 そう言ってくれた要に誠はまるで救世主が出たとでも言うように感謝の視線を送る。

「魔法少女ならこいつ等がいいじゃねえの?」 

 要はそう言うとシャムとランを指差した。

「それはあるわね」 

 そう言うアイシャは自分の発言に場が盛り上がったのを喜んでいるような表情で誠を見つめた。

「誠ちゃん本気にしないでよ!誠ちゃんがヒロインなんて……冗談に決まってるでしょ?」 

 ようやく諦めたような顔のアイシャを見て、誠は安心したように一息ついた。

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