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突然魔法少女? 20

「アタシは専門外だっつうの!オメエが仕切ればいいだろ!」 

 ランの口を尖らせて文句を言う姿はその身なりと同様、小学校低学年のそれだった。

「じゃあ、仕切ると言うわけで。神前」 

 そう言って誠を見つめる吉田。明らかに逃げ道はふさがれた。薄ら笑いを浮かべるアイシャに冷や汗が流れるのを感じる誠。

「それじゃあ戦隊モノはどうですか?」 

 破れかぶれでそう言ってみた。

「いいね!それやろう!」 

 シャムは当然のように食いつく。

「おい、お前のロボットの案はどうしたんだ?」 

 呆れたようにマリアが口を開いた。彼女にはこの会議はまるで関心の持てないものだった。だが一応上官である嵯峨の面子を立てるくらいの気遣いは出来る。隣のリアナはニコニコと議事の進行を見守っているだけで頼りにならない。

「戦隊モノねえ。そうすると野郎枠が増えるけど……島田呼んでくるか?」 

 吉田のその言葉に急に表情を変えたのは意外なことに要だった。

「バーカ。うちの野郎は骨のあるのは本部に引き抜かれた明石のタコとシンの旦那くらいだぞ。シンの旦那は今は同盟機構軍教導部隊の発足準備で忙しいんだからそんな暇ねえよ」 

 その要の言葉に珍しく頷くアイシャ。

「そうね、男性が多い戦隊モノでは新しさが無いわね。誠ちゃんが黒一点で5人組なんてどうかしら?」 

「キャストまで決めるのかよ。じゃあどうしたいんだ?」 

 吉田が投げやりにそう言った。自信満々で言葉を続けるアイシャ。

「まず『萌え』と言うことでシャムちゃんは欠かせないわね。色は当然ピンク」 

「やったー!」 

 叫ぶシャムをめんどくさそうに一瞥した吉田はすぐにアイシャに視線を移す。

「そしてクールキャラはカウラちゃんでしょうね。ブルーのナンバー2っぽいところはちょうどいいじゃないの。それに影の薄い緑は誠ちゃん」 

「僕ってそんなに影薄いんですか?」 

 そう言いながら頭を掻く誠。さらにアイシャは言葉を続けた。

「そして黄色の怪力キャラは……当然リアル怪力の要!」 

「てめえ、外出ろ!いいから外出ろ」 

 そう言って指を鳴らす要を完全に無視してアイシャは言葉を続けた。

「なんと言ってもリーダーシップ、機転が利く策士で、カリスマの持ち主レッドは私しかいないわね!」

「おい!お前のどこがカリスマの持ち主なんだ?ちゃんとアタシに納得できるように説明しろよ!」 

 叫ぶ要を完全に無視してどうだという表情で吉田を見つめるアイシャ。

「なるほどねえ、よく考えたもんだ。それでお前は何がしたいんだ」 

 吉田は彼女達のどたばたが収まったのを確認すると、半分呆れながらアイシャの意見を確認した。

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