第十一夜
お待たせしました、第十一夜、更新です♪
お読みいただいているみなさんに楽しんでいただければ幸いです♪
「なんともまあ、仰々しいことだ」
「……金持ちってのは、よっぽど馬鹿なんじゃないのか?」
捕まえた男二人を拷……尋問して得た情報に、めぐみと伐は呆れるほか無かった。
黒幕となる男は、あの一室に調べに来る人物が居ないか見張るためだけに、このマンションを買い取ったらしい。しかも、同フロアの住人達には、十分な金を渡して口止めしつつ、遠方に引っ越して貰ったんだとか。
「人の気配が少ないフロアだとは思ったが、これは想像の範囲外だな」
「とっとと逃げた方が良いんじゃないのか? この二人はただの見張りだ。お仲間がまたぞろ現れんとも限らんぞ」
男達は、ただの見張りとして配置されてはいたが、それなりに腕に覚えがあったため、暴発したらしい。子供と女の二人組なら何とかなると踏んだのだろう。
「口を封じておくのがセオリーではあるが、こいつらは鳴子代わりだからな。音が鳴ってしまってから排除しても意味はないか」
「追加の情報を与えない為にも、殺っといた方が良いんじゃないのか?」
伐の口から飛び出した冷酷な言葉に、両手の指の半分が使いものにならなくなってしまった男達は震え上がる。
「そうしたいのはやまやまだがな。‘処理’が面倒でな。いい業者を知らんか?」
そう訊ねるめぐみに、伐は軽く思案する。
「……心当たりはある。仲介料は別途支払いしてもらうがな」
「はぁ……やれやれ、しっかりしているものだな」
「先立つもんがなけりゃあ、生き辛い世の中だしな。必死なんだよ」
めぐみのぼやきに答える伐。
「ンッ。……しかし、金髪の青年か。解せんな」
「……あの格闘家くずれどもと直接会って契約したって話か? 余程のバカか……ふ……」
「ンゥ……。隠蔽に自信があるか、だが……」
伐の言葉に顔をしかめるめぐみ。
「メッセージ、かもしれんな。……はぁ」
「ん……金持ちの考えることはわからん。あんたもだがな」
「ふ……ンッ。見られる方が燃えんか?」
「そんな趣味は持ち合わせてねえよ」
手足を砕かれた男二人を前にして、着衣のまままぐわう二人。
「っきしょう。狂ってるぜ、おまえら」
「…………」
目の前で繰り広げられる情事を見ながらも、用を為さなくなった手足の激痛に、顔を歪めることしかできない男たち。
「フフ……お前達が中途半端にしか燃えさせてくれなかったからな。こっちで満足する他無いのさ」
ベッドに腰掛けた少年に跨りながら、発情しきった雌の瞳を男達に向けるめぐみ。それを下から攻めていく伐。
下腹の一部に絡み着くようなそこに、腰をすべて持っていかれそうになり、顔を歪める。
めぐみも、伐が動きにくいながらも、体をズラしたりすることで与えてくる刺激の変化を存分に愉しんでいく。
「フフ……本当に経験豊富なのだな。どこをどうすれば女が悦ぶか熟知している……そのへんの子供では五分と持たんだろ」
「そりゃどうも……あんたもこんなに‘少ない動き’で、男を上り詰めさせるなんてな……グッ?!」
「?!……フ、ン、クウゥアァ……この胎内に染み渡る感触がぁ……」
伐の体が、軽く緊張し、そこへ向けて解放する。
その刺激を受けためぐみの胎は、悦んでそれを吸い上げつつ、めぐみの脳を蕩ろけさせていく。全身が伐を包み込むように収縮し、一瞬だけ脱力する。
「ふ、はあぁ……久しぶりに達した気がするな……。お代は報酬上乗せか? 即金か?」
「……即金で……ングゥ」
返事とともに唇を奪われるばつ。たっぷり十秒、それを味わっためぐみは、伐の上から降り、はだけた胸も、太股を濡らす混合液も気にすることなく男達の前に立つ。
「さて、聞くことも聞いたし、場を盛り上げる舞台装置としての君たちの役割も終わったわけだが、どうするかね? この後に及んで話ていないことはないだろうとは思うが……」
「……無い。お、俺達はどうなる? こ、殺すのか?」
脅えの色を見せながらも、ボクサー崩れがめぐみを睨む。
「本来ならそうしたいところだがな。まあ、楽園にでも入って貰うさ。楽しいぞ♪」
そう言って笑うめぐみに、凄惨さを感じた男達は、喉を鳴らした。
第十一夜、いかがでしたでしょうか?
こういうやりとり、どうですかね? 台詞の端々のエロさを感じていただければ……。
それでは次回もよろしくお願いします♪