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至って普通に生きたいのに  作者: 本丸
少年期(帝国騒乱編)
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1.転生、そして

転スラ映画公開!めっちゃ楽しみです!でも、更新速度が遅くなるかも。AIには、僕の語彙について、修正してくれました。これからは、語彙力を頑張って鍛えます。エイ、エイ、オー!

 人は、何回“奇跡”を起こせば――異常と呼ばれるのだろうか。


 最初は、ただの偶然だった。


 小学生の頃。

 トラックが突っ込んできた。


 周りの全員が轢かれた。


 でも、僕だけは助かった。


 理由は単純。


 ほんの数センチ、立ち位置がずれていたから。


 次は中学生。


 階段から落ちた。


 本来なら頭を打って死んでいた。


 でも、途中で制服が引っかかって止まった。


 確率的には、ありえない角度で。


 高校生。


 今度は火事だ。


 逃げ遅れた。


 煙に巻かれ、意識が遠のく。


 終わったと思った。


 ――その時。


 天井が崩れた。


 普通なら押し潰されて死ぬ。


 でも。


 崩れた木材が、偶然にも三角形に組み上がり、空間ができた。


 僕一人分だけ、生き残れる空間が。


 ……そして。


 今。


 僕はビルの屋上から落ちている。


「はは……」


 笑ってしまう。


 何度目だ、これ。


 下を見れば、アスファルト。


 確実に死ぬ高さ。


 今までの“偶然”も、さすがにここでは通用しない。


(まあ……ここまでか)


 そう思った。


 ――その瞬間。


 頭の中に、妙な感覚が走る。


(いや、待て)


 違和感。


 いつもと同じだ。


 “死ぬはずの場面”。


 でも――


 どこかで、生き残る可能性がある気がする。


(あるはずだ)


 必ず。


 どこかに。


 ゼロじゃない。


(だったら――)


 僕は、目を閉じた。


 そして、思考を一点に集中させる。


(生き残る確率を――引き寄せろ)


 その瞬間。


 世界が、止まった。


 空が歪む。


 風が消える。


 落下も、止まる。


 時間すら凍りついた。


「……は?」


 声が出る。


 動けないはずなのに、動ける。


 おかしい。


 完全に、おかしい。


 その時。


 頭の中に、声が響いた。


『異常値を検知しました』


 機械のような声。


『確率の偏りが許容範囲を超えています』


「……なんだよ、それ」


『修正を開始します』


 その言葉と同時に。


 世界が、ひび割れた。


 ガラスのように。


 バキバキと。


 空間が崩れていく。


「おい、待て――」


 足場が消える。


 落ちる。


 今度こそ、本当に。


 だが。


 下は、地面じゃなかった。


 ――闇だ。


 落ちる。


 どこまでも。


 終わりのない暗闇の中へ。


 やがて。


 光が見えた。


 白い空間。


 その中心に――“何か”がいる。


『興味深い』


 声が響く。


『お前は、確率の外に出た』


「……は?」


『本来なら存在できない存在だ』


 意味が分からない。


 だが、理解できることが一つある。


 これは――


 普通じゃない。


『ゆえに、お前を回収する』


「回収?」


『このままでは世界が壊れる』


 さらっととんでもないことを言われた。


『代わりに、新たな世界を与える』


 目の前の存在が、こちらを見た気がした。


『“死ぬ可能性がある世界”を』


 ぞくりとした。


 今までと違う。


 今度は、本当に死ぬかもしれない。


『そして、お前にはこれを与える』


 光が体に流れ込む。


『スキル《危機一髪》』


 頭の中に言葉が刻まれる。


『死の確率を歪める力』


 心臓が強く鳴る。


『だが――』


 一瞬、間があく。


『今回は、保証しない』


「……は?」


『生き残れるかどうかは、お前次第だ』


 初めてだ。


 “絶対じゃない”のは。


 視界が白に染まる。


 そして。


 次に目を開けた時。


 そこは――


 知らない世界だった。


ーーーーーーーーーー


――Hello everyone.


 そんな場違いな挨拶が、少女の意識の中で響いた。


 彼女は、自分が赤子であることを理解していた。


 理由は単純だ。

 体が思うように動かない。視界も低く、周囲には自分を覗き込む大人たちの顔がある。


 そして何より――意識だけが、妙にしっかりしている。


(……どういうわけか、転生したらしい)


 前世の記憶ははっきりと残っている。

 だが、なぜこの世界に来たのか、その理由までは分からない。


 そもそも、神の存在など信じていなかった。

 だが、この状況を説明するには、それ以外に考えようがない。


 目を開けると、周囲の大人たちが安堵したように笑っていた。

 涙を浮かべている者もいる。


 どうやらこの世界では、子どもが無事に生まれること自体が奇跡に近いらしい。


 それだけで、この世界が前世とは大きく異なることが分かる。


(……さて)


 少女は、静かに思考を巡らせる。


(まずやるべきことは――言語の習得だ)


 どんな世界であろうと、言葉は最も重要な情報源であり武器だ。

 それを理解しているからこそ、彼女は最初の目標をそこに定めた。


 幸いにも、環境は悪くなさそうだった。


 両親は貧しいわけではなく、むしろそれなりの立場にある。

 父は代官の屋敷で働く騎士のような役職に就いており、母は冒険者として外に出ることが多い。


 家には使用人もおり、日中はある程度の自由が確保されている。


 つまり――


 多少不自然な行動を取っても、不審に思われにくい環境だった。


 少女は、少しずつ周囲の言葉を覚え始めた。


 音を聞き取り、意味を推測し、記憶する。

 前世の知識と経験が、その作業を加速させていく。


 やがて、文字にも興味を持った。


 書斎にある本を眺め、形を覚え、意味を繋げていく。

 普通の子どもでは到底不可能な速度で、知識を吸収していった。


(……よし、いける)


 確信があった。


 この世界でも、自分はやっていける。


 それから三年の歳月が流れた。


 ここはザーラニア大陸南東部。

 大国――レブリック公国。


 その中でも、ベレック侯爵領の最南端に位置する都市――ベレット。


 この街は、魔物として扱われる魚が獲れることで知られている。

 そのため商人の往来が多く、港町として一定の繁栄を見せていた。


 そして――


 その街に住む少女の名は、


 クリスティーナ=ベレック。


 通称、クリス。


 彼女の父は、この都市で代官を務めている。

 さらに言えば、ベレック侯爵の弟でもあった。


 つまり、クリスは貴族の血を引く存在である。


 恵まれた環境。

 そして、前世の記憶。


 その二つを持つ彼女は、すでに常人とは一線を画していた。


 そして、この世界には――


 魔法が存在する。


 さらに言えば、かつては高度な魔法文明が栄えていたとも伝えられている。


 その事実を知ったとき、クリスの胸に湧き上がった感情は一つだった。


(……面白い)


 未知への好奇心。

 そして、可能性への期待。


 それらが混ざり合い、彼女の内側で燃え上がる。


(第二の人生だ)


 今度こそ、後悔のないように生きる。


 前世で叶えられなかったこと。

 できなかったこと。


 すべて、この世界で成し遂げる。


(まずは――)


 クリスは、小さく拳を握った。


(魔法の習得からだ)


 その瞳には、確かな決意が宿っていた。

☆☆☆☆☆を★★★★★にしろ。こっほん、今のは幻聴ですよ。げ、ん、ちょ、う。☆☆☆☆☆を★★★★★にして欲しいな〜。伯爵から侯爵に上げました。

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― 新着の感想 ―
2話を待っています!頑張って下さい。
がんばえー
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