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旦那様に大事にされすぎて、困っています!

作者: 二枝秋

「おはよう。セシィ」

その声で、セシィことセシリアは目覚める。

「旦那様、おはようございます…」

「ああ、まだ眠そうなセシィもかわいいな。」

「ありがとうございます…」

そう、セシリアの旦那であるルシウスは毎朝おはようを言いセシリアが寝る頃には必ずおやすみを言う。

セシリアは、そのおはようからおやすみまでよ挨拶にウンザリしていた。

「あの、旦那様…」

「何かな、セシィ!」

「その、毎朝毎晩されている挨拶はしなくて大丈夫ですので…たまにして頂くだけで十分なので…」

それを聞いた、ルシウスはポカンとした顔をしていた。

「何を言うのかと思えば…セシィ、いいかい?私は好きでやっていることだよ?おはようからおやすみまで全て。」

「ですが、毎回ですとその…」

「私達は夫婦なんだ。挨拶をするのは当たり前だろう?」

「旦那様…」

これ以上言っても無駄だと思ったセシリアは諦めた。

「分かりました…」

「分かってくれて嬉しいよ。セシィ」

そう言ってルカは微笑んだ。

「そうだ、セシィ」

そう言って、ルカは続ける。

「今日は、公務が休みなんだ。だから、2人で街に遊びに行かないか?」

「街に…ですか?」

「そう、街に!」

セシリアは少し考えて、こう言った。

「もちろん、嬉しいのですが…1つ懸念項が…」

「?」

「旦那様、街に出ると少し目立つので…その…」

「それなら、気にしなくて大丈夫だよ。」

「え?」

「こうして、変装して出掛けるからね。ほら、セシィの分もあるよ!」

「いつの間に…それなら、安心ですね。」

「さぁ、行こうか!」

「はい!」


〜数時間後、街に到着〜


「わぁ、お店が沢山ですね!旦那様!」

「セシィ、ここで旦那様は辞めようか。名前で呼んでくれないかい?」

「そ、そうですね!ルシウス…様…」

「ここでは、それでよろしく。」

(なんか、お忍びで街に来てるみたいでドキドキする…それに、これってデートみたいで…)

「デートみたいって思った?」

「!!」

心を読まれてしまった、セシィ

「はい…」

「みたいではなくて、デートだと私は思っていたんだが…夫婦でデートというのも不思議ではあるが。」

「そうですね。ルシウス様!」

そう言って、微笑んだセシィを見たルカは少し驚いた顔をして直ぐに口を押さえた。

「ルカ様?もしかして、お身体の調子が悪いのですか?」

「いや、大丈夫だ。」

(笑ったセシィが可愛すぎてだなんて、言えるわけがないだろう…)

少し、平静を取り戻したルカは言った。

「そうだ、セシィ。何か欲しい物はないか?」

「欲しいもの…ですか?」

「そうだ。」

そう言われて、セシリアは辺りを見渡した。

すると、1つのアクセサリー屋が目に付いた。

「あそこに行ってみたいです。」

セシリアは、アクセサリー屋を指差した。

「アクセ屋か、いいだろう。」

ルシウスとセシリアは、アクセサリー屋に向かった。

「どれか、欲しいものはあるか?」

「そうですね…」

セシリアはそう言いながら、一際綺麗な宝石が付いたネックレスを見つけた。

「これが、欲しいです…」

セシリアが言うと、店主が「お嬢さん、お目が高い!そのネックレスは一点物だよ!」と言った。

(最初、見た時は偽物かと思ったが…どれも本物の宝石がついている。)

「これを頂こう。幾らだ?」

「お代は要らないよ!お嬢さん、美人だからサービスだ!」

「そう言う訳には…」

とルシウスが言うと、セシリアは首を横にフルフルと降っていた。

「お言葉に甘えましょう。」

「君がそう言うなら…その言葉に甘えて頂くよ。」

「毎度!」

2人は店を離れた。

「そうだ、セシィ」

「何ですか?」

「折角だから、ネックレス付けてみないか?」

「今…ですか?」

「そうだ。」

セシリアは顔を赤らめて、コクンと頷いた。

それを見たルシウスは、ネックレスをセシリアに付けてあげた。

ルシウスの手がセシリアの髪や耳に触れ、ピクッと体が少し動いた。

「動かないでくれ。もう少しで付くから。」

「よし、これで大丈夫だ。」

「あ、ありがとうございます」

再び、セシリアは微笑んだ。

(可愛い…)

「可愛い…」

「え?」

一瞬、ルシウスの時が止まった。

「いや、今のは聞かなかったことに…」

「いえ、しっかり聞こえました。可愛いって。」

「セシィ、頼むからそれは私の前だけにしてくれ。」

セシリアは疑問を抱いたような顔をしていた。

「他の男に、君のその笑顔を見せたくないんだ。最悪、君に惚れてしまうかもしれないだろう。だから、その微笑みは私だけの物にさせて欲しい。いいかな、私のセシリア」

「〜〜〜」

セシリアは、顔を真っ赤にしていた。

「セシィ?その、何か言ってくれないと困るのだが…」

「その、凄く大事にして頂いてるなぁと思うと、少々恥ずかしくなってしまいまして…」

「…大事な妻なのだから、そのように思うのは当然だろう…」

「そ、そうですよね…」

2人は、顔を赤らめて少し気まづい雰囲気になる。

空気を変えるために、ルシウスは口を開いた。

「も、もうこんな時間か!帰ろうか!」

「は、はい!そうですね!」

慌てて身支度をし、馬車へと戻った。


〜自宅にて〜


「セシィ、少しいいか?」

「どうしましたか?」

「その、今日は…一緒に眠らないか?」

「ど、どうしたんですか⁉︎急に‼︎」

「あ、いや…いつも別々で寝ていたから…その…たまにはいいかなと思ったんだが…嫌なら嫌だと言ってくれ!」

(確かに、そう言われれば今まで別々だったかも…こういう時の旦那様、可愛くてキュンとしちゃうんですよね…)

「もちろん、構いませんよ!」

「良かった…」

ルシウスはホッとした表情を浮かべていた。

「それじゃあ、セシィ。おやすみ。」

「はい、おやすみなさい。旦那様」

そうして、2人は眠りについた。

あのネックレスは、帰ってすぐセシリアが無くさないようジュエリーボックスに大切に保管した。

とても充実した、そして幸せな1日を過ごしたセシリアとルシウスであった。

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