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フォニックス 白雪の戯れ  作者: ことこん
第十三章 After two years
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第三部 decision

 俺、ライトは何か言う事も、ましたやリビングに戻ってみんなを呼びに行く事も出来なかった。

ただ、アインを見つめることしか。

もはやアインなのかも怪しいが。

でも、俺は時の館の主人に話しかけることも出来なかった。

だって、俺は狡いから。

みんなに助けてもらって初めて一人の人間でいられる程度の奴だし、何よりトルキを上辺だけ許すなんて宙ぶらりんな事をしてしまった。

今の俺には、どんなに極悪人でも叱る権利は無いように思えた。


 やはり異変を察知したのか、みんなもやって来た。

説明はフィラがしてくれた。

凍りついたみんなよりもなんとか先に、俺は口を開いた。

「……でも、それでもフォニックスは九人だ。そこは変えない」

みんなの視線が集まる。

「正直言って、全員がお互いの事を全部知ってる訳じゃ無い。

というか、多分それが普通なんだ、多分。

それに、俺は……。

だから」

俺はアイン、いや、時の館の主人を見る。

「俺はお前がやった事を許す気はない。

だけど、今は何もしない。

アインをアインとして生きれる様にすることが最優先だ」

時の館の主人は口だけ笑って、

「いいの?

最高の“悪役”が目の前にいるのに……君の“正義”はその程度のものなの?」

「俺は正義じゃねーよ」

「……ふぅん。そう言えば、ボクの名前、教えてなかったね」

「……まぁな」

「リウェ。

覚えておきなよ。きっと、一生忘れないだろうけど」

……ここでこいつの煽りに乗ったら終わりだ。

今は、こいつの本体に近づくべきだ。

「……研究所」

フィラの表情が変わった。

「研究所を潰して、一歩でもお前に近づく!」

リウェは余裕の表情だ。

まるで、雲の上から人々を見下ろして面白がってるみたいだ。

……実際そうかもな。



 翌日。アインはとりあえず交代で見張ることにして、俺たちは早速作戦会議に入った。

なぜかフィラのペースだが。

「メンバーだけど、全員は駄目だ。

あそこの光景を見て、少しでもたじろぐ人は連れて行けない」

……研究所。

その言葉の裏に隠れた狂気。

それは、確かに見たら動けなくなる奴も多いだろう。

「後、リーダー、あの牛の人たち呼べる?」

「まぁ、来るんじゃないか?」

そんな飲み会に誘う様なノリで良いのか。

「手札は多いに越したことはないからね」

ちょっとフィラさん!?

……清々しい程他人の扱いが雑だ……。

フウワが口を挟む。

「そういう意味で、私はお前を行かせるべきか悩んでる、ライト」

……確かに、もし改造された人間が襲って来たら、俺は攻撃できないだろう。



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