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フォニックス 白雪の戯れ  作者: ことこん
第十二章 ショクザイ
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第二部 guilt

 午後。

私は街の警察署に足を踏み入れた。誰もいなかった。

と言うと語弊があるな、

正確には、誰も生きていなかった。

警察署の入口には、隠蔽の為か『本日休業』の札。

「成程。やはり、四度目の出会いとは行かなかったか。

私はつくづく四という数字に嫌われている様だ」


 ふんふふ〜ん♪

初仕事、いっちょあがり!

『お疲れ様〜。ちゃんと殺してくれてありがとー♪

これで、奴は動かざるを得なくなったし。

流石、二千人くらいの妖力を結集させただけのことはあるね〜』

この姿になってから、ボクは時の館の主人様の声をずっと聞いている。

父さんの命令を聞くことは、多分もうない。

「ありがと。

ねぇねぇ〜スインちゃんどこにいるの?

向こうに行っても、妖気感じなかったんだけど」

『それがね〜ボクも分かんないんだ。

てっきりあっちにいると思ってたんだけどなぁ』

「困るなぁ。

これじゃ折角働いたのに、タダ働きじゃん!」

『えへへ。言うと思った。

でも、ボクも探せない訳じゃないからさ……。

キミが今から言う人たち全員を殺してくれたら、教えてあ・げ・るっ♪』

「約束だよ?」

『もっちろん!

ボクはキミが作り物だからなんて理由で差別したりしないさ!

こーゆーのは、ビョードーじゃなきゃね!』

「分かった!じゃあ、ボク頑張るから!

ちゃんと見て、教えてね!」


 今日も修行だ!

俺、ライトは休憩時間に携帯を開ける。

あれ?なんかギルド様から伝言が?

『ライトさん。よく聞いておいて下さい。

こちらにはお構いなく、ちゃんと強くなって……そうですね、エムルを倒せるくらいには。

一年と言いましたが、二年そちらにいて下さい。

情けない事に、私はあなたたちがこの街に居ない事、案外寂しく思っていた様で。

……多分、私はあなたたちに相当厳しくして来たかと思います。嫌われていても、文句は言えませんね。今更ですが。

何を言ってるんでしょうね。多分、私疲れてます。


これから先、あなたたちは辛いことに直面するかもしれません。

もしそこに私がいなくても、あなたたちは頑張れる。そうでしょう?

だから、どうか歩みを止めないで下さい。

バラバラになっても、フォニックスという場所で出会った事を、それぞれが誇りに思ってくれたなら、こんなに嬉しいことは無いでしょう。


最後に。

私は昔、償いようも無い罪を犯しました。

十分な贖罪が出来たなんて、これっぽっちも思っていませんが……あなたたちが大きな声で誇れる上司でありたかったです。


さようなら。ありがとう』


長い様で、短いメッセージだった。

俺は、なんとなく、これを誰にも言わないでいてしまった。


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